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江戸の大衆に愛された浮世絵。
フィラデルフィア美術館所蔵作品から
その歴史と多彩な魅力を紹介!

 大都市江戸の繁栄と共に発展し、大衆に愛された浮世絵。その誕生250年となる今年、フィラデルフィア美術館が所蔵する4000点以上の浮世絵コレクションから150点の名品が来日。「錦絵誕生250年 フィラデルフィア美術館浮世絵名品展 春信一番!写楽二番!」が10月10日(土)よりあべのハルカス美術館で開催。
 
 浮世絵に色の革命が起こったのが江戸中期の明和2年(1765)、浮世絵師・鈴木春信を中心とするグループにより、多色摺木版画の新しい技術が考案され、「錦絵(にしきえ)」が生み出された。カラーの印刷物を庶民が楽しむ。それは当時、世界にも稀な奇跡だった。明治以降、西洋の人々にも愛好されるようになった浮世絵は、現在、世界各地の美術館に所蔵されている。なかでもアメリカ・ペンシルベニア州のフィラデルフィア美術館は、4000点以上もの浮世絵を所蔵しているが、これまで一部作品が里帰りしただけであった。しかし昨年、主要な浮世絵師の全作品を調査、その成果として錦絵誕生からちょうど250年となるメモリアルイヤーに、同コレクション選りすぐりの浮世絵を紹介する。
 
 本展では、錦絵以前の浮世絵版画にはじまり、絵師だけではなく彫師、摺師の技術が加わって誕生した総合芸術「錦絵」の誕生など順を追って紹介。黄金期に描かれた美しい女性たち、葛飾北斎や歌川広重による風景画や花鳥画、武者絵や戯画・風刺画など多様化する成熟の歴史や、上方の錦絵も紹介する。



錦絵誕生250年 フィラデルフィア美術館浮世絵名品展
春信一番!写楽二番!
▼10月10日(土)~12月6日(日)
あべのハルカス美術館
前売一般1100円 大学生・高校生700円 中学・小学生300円  
当日一般1300円 大学生・高校生900円 中学・小学生500円  
※10:00~20:00(月・土・日・祝~18:00)。入場は閉館の30分前まで。10月19日・26日・11月9日・16日休館。障がい者手帳をお持ちの方は、ご本印と付き添い1名まで当日料金の半額。
あべのハルカス美術館
06-4399-9050
 

(2015年10月 9日更新)


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For all Images: Mae Belle Vargas, Photographer