ダンス×J-POPの梅棒が贈る、感涙&爆笑の家族コメディ!
台詞に頼らずダンスとJ-POPの連なりで物語を届ける、結成6年目のダンスエンタテインメント集団・梅棒。最新作は、梅棒EXTRAシリーズと銘打ち、2014年初演の舞台『ウチの親父が最強』を再演する。家族のピンチを救うお父さんが主役のドタバタコメディ。意表を突く展開にも家族がテーマとあって、「共感度はいつも以上」と語る作・総合演出の伊藤今人。
「おじいちゃんが孫を応援したり、クリスマスなど娘の子供時代のエピソードが出てきたり。感動の度合いが強いというか、まったく違う家族の話なのに感情移入して、笑いながら泣いていたという方が非常に多い。劇中では普通の家族が成長して幸せになるのかなという所で一つ事件が起きる。崩壊していくさまにやきもきしつつ、最後にドカンと来る大爆発にカタルシスを感じていただければ。久しぶりにお父さんに電話したくなるような作品です」。
再演では家族と敵対する悪役側のエピソードを掘り下げることで、より話の展開が分かりやすくなったとも。「ここで使う新曲、絶対大阪の人にウケるって自信があります。爆笑確定なので期待してほしいですね。サビでずっと“ある事をしろ!”と歌い続ける曲で、頭から離れない。終演後には実行せざるを得ないという…。我ながらよく見つけて来たなと思います(笑)」。
物語のカギを握るカップルには2.5次元などで活躍する期待の若手、多和田任益とAKB48横山結衣を迎える。「多和田君は具現化するのが難しいような役も見事に演じられる、真面目で勘のいい方。今回はヒロインに翻弄されたり、今いる組織への葛藤もあり、ハチャメチャなキャラクターが多い中、ひとり真面目な役です。ダンスも得意で、新曲で踊るソロ場面がとてもいい。横山結衣さんは、歌はもちろんストリートダンスにおいてはAKB史上最もうまいと言われる存在。勘が良く、役者としても育ててみたくなりました。稽古場では殻を破れず苦労した場面もあったけど、プロのアイドルなので、お客さんが入り始めると爆発的に良くなりました。『ぶっ飛んだヒロインが良かった!』と感想をくれる方も多くて、ちゃんと愛されている。彼女の才能を物語っているなと思います」。
その他、本作で初舞台を飾る現役中学生の永洞奏瑠美、最短15秒の早替えでひとり13役に挑む遠山晶司ら梅棒メンバーの活躍も見逃せない。最後に、梅棒EXTRAシリーズについて伊藤は、本公演とは違った挑戦の場にしたいと宣言。「立ち上げの今回は自信作で梅棒を知ってもらって、以降は外部作品を梅棒流にアレンジしたり、逆に僕らの作品をいろんな方に演出してもらったり。梅棒の新たな魅力を発見してもらえるシリーズを目指していければと思います」。
ツアー最終地となる大阪公演は10月25日(金)から27日(日)までCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。チケット発売中。
取材・文:石橋法子
(2019年10月17日更新)
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