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五木ひろし座長公演に坂本冬美が特別出演!
織田作之助の名作『夫婦善哉』で初の夫婦役に

6月24日(土)から開幕の『五木ひろし特別公演 坂本冬美特別出演』。第一部は、織田作之助原作の「夫婦善哉」を上演。舞台は昭和初期の大阪・道頓堀。若旦那・柳吉(五木ひろし)と曾根崎新地の芸者・蝶子(坂本冬美)という腐れ縁のふたりが繰り広げる、紆余曲折ありつつも心温まる夫婦の物語だ。

「ふたりでやるには『
夫婦善哉』がいいだろうと決めました。柳吉はある意味では情けない男でありますが、“おばはん頼りにしてまっせ”という名台詞に何とも言えない男女の優しさが表現できると思っています。冬美ちゃんも今年でデビュー31年目に入り、蝶子を演じるには年齢的にも、経験的にも一番いい時。舞台経験も積んでいるので、本当に“おばはん頼りにしてまっせ”という舞台にしたいと思います」と五木。柳吉は母性愛をくすぐる男だけに「お客様に“何とかしてあげなきゃ、でもかわいいなこの人は”と思ってもらえるような表現ができたらいいなと思います」と役作りにも余念がない。平成4年に初めて本作で柳吉を演じて以来、25年が過ぎた。その間に五木は松竹新喜劇の作品など多くを演じてきた。その経験も本公演に生かしたいと意気込む。「藤山寛美先生のお芝居や、松竹新喜劇のお芝居をやらせてもらってきて、そういうことを経験した上で、これまでとは何か違う柳吉、何か違う『夫婦善哉』ができあがると思っています」とまた新たな芝居を見せてくれそうだ。
 

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相手役の蝶子を演じる坂本冬美は約25年前、デビューから4年目に初めて五木の座長公演に出演した。そのとき五木は右も左もわからない坂本に手取り足取り教えてくれたという。また、五木のファンからも「(舞台中に)汗を拭くのはガーゼのハンカチがいい」とプレゼントされた。以来、今でもガーゼのハンカチを愛用している。当時の役の一つは女中だった。それが今回、妻役となる。「奥様役ができることが感慨深いですね。ようやく相手役をさせていただけます。初めて座長公演に出していただいたときはちょっとした役でしたが、舞台のノウハウをそばで見させてもらい、勉強させてもらいました。それから20数年経って五木さんの奥様役をやらせていただくなんて、こんな幸せななことはないなと思います」と喜びを語った。その一方で気がかりなこともあるようで…「今回“特別出演”なのでせりふが少ないと思っていたのですが、台本を読んだら結構多くて…(笑)」と笑いを誘った。

蝶子という女性を坂本はどう見ているのか?「芯が強くて、凛とした女性だと思います。でも、だめな柳吉さんが好きで好きで仕方なくて、すべて許してしまう。女性の懐の深さと愛してしまったがゆえのいじらしい部分のある、かわいい女性だと思います」。

そういった女性を演じたことがないと言う坂本だが、「本当にきれい、蝶子役にぴったりだと思います。その美しさに私がどう見とれてしまうか、そこも楽しみですね。お互いを思いやる気持ちもお客様に感じてもらえたら『
夫婦善哉』そのものも伝わると思います」と五木、坂本への期待を込める。そして「『夫婦善哉』の相手役は坂本冬美以外にはいないと思う」と賭ける思いも強い。

芝居はもちろん、第二部の歌謡ショーのアイデアも尽きない。坂本も五木のアイデアにより本公演であることにチャレンジする。それが何かは幕が開いてからのお楽しみということで、一部始終、舞台から目が離せない。「いつも、その日その日がベスト、パーフェクトな気持ちで舞台をやりきって、気がついたら、“もう千穐楽?”という気持ちになります」と1公演1公演、出し惜しみせずにやりきりたいと五木。第一部、第二部とも坂本と息の合ったステージを楽しませてくれるに違いない。

 



(2017年5月17日更新)


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五木ひろし特別公演
坂本冬美特別出演
「夫婦善哉/ふたりのスペシャルショー」

発売中
Pコード:453-940

▼6月24日(土)~7月23日(日)
新歌舞伎座

1階席-14000円
2階席-8000円
3階席-4000円
特別席-16000円

[原作]織田作之助
[脚本]小野田勇
[演出]金子良次
[構成]松園明
[出演]五木ひろし/坂本冬美/宮川大助・花子/桂米團治/藤山扇治郎/西川忠志/丹羽貞仁/他

※未就学児童は入場不可。日時・席種によっては取り扱いのない場合あり。

[問]新歌舞伎座
[TEL]06-7730-2121
(10:00~18:00)

各日上演時間等、公式サイトでご確認ください。
http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20170624.html

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