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劇団柿喰う客の新作公演『虚仮威』大阪公演が開幕!
「この舞台をぜひ焼き付けておいてほしい」
看板女優の七味まゆ味にインタビュー

2016年に結成10周年を迎えた劇団「柿喰う客」の本公演『虚仮威』(こけおどし)。昨年12月の三重公演を皮切りに、仙台、東京と巡回、1月19日より最終地点の大阪公演が始まった。

主宰の中屋敷法仁書き下ろしによる1年2ヶ月ぶりとなる新作公演『虚仮威』は、大正時代を中心にしたある一族の物語。その昔、東北の一家に起こった奇妙な出来事を観客は目撃する。「今回の役は個人的にはやりがいがある、面白い役だと思っています。私の担う部分がすごく柿っぽいところと、今までの柿になかったところの両方をやれているような気がします」と話すのは、劇団の副代表であり看板女優の七味まゆ味。劇団の中核を担う玉置玲央も台本を初めて読んだ際に「まるで村上春樹の小説みたいなところもある」と話したという。団員たちは稽古段階から、その新感触を楽しんでいたようだ。
 


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滑り出しは軽く、笑いも多い柿喰う客の芝居。だが、物語が進むうちにどんどんとその世界へと引きずり込まれ、最終的にはとんでもなく深い森の中へと導かれたような感覚になる。ともすれば“帰り方”が分からなくなるほどだ。

「簡単にはいかない、複雑な心情になるような、思考し続ける舞台を目指していきたいと思っています。私達自身、お客さんを喰うつもりでかからないと、作品もそうだし、お客さんの熱気にも飲まれちゃう。ありがたいことにお客さんがみんなワクワクして来られるんですよね。“どんなもの見せてくれるんだ“っていう気持ちもあると思うので、私達もさらにその上を行く気持ちで返さないと。劇場に来た人全員を引きずり込みたいと思いながらやってます」(七味)。

三都市を巡ってくる中で、舞台もどんどん進化を遂げている。七味自身、同じセリフでも捉え方が日々、変わっているという。「この作品に接する時間がより長くなって、自分の中の考えも変わったり、役の考えも変わったり、いろいろ変化がありました。舞台上にいても、何度も聞いている台詞が全然違うように聞こえてきて、同じ台詞なのにぐっと来ちゃったりとか、気づかなかった自分の気持ちに気づいたりもしています」と七味、千秋楽を前にしてもまだまだ変貌を遂げそうだ。

新メンバーも加わり、今作は総勢13人で挑んでいる。とはいえ、「このメンバーでの公演は『虚仮威』が最初で最後です。次はどんな編成になるか分かりません」と七味。大阪公演について尋ねると、「ここまで来てしまったなという感じです。10周年という一つの括りの中で、その記念の本公演として新作を作ったので、その一区切りが終わるというのが感慨深いですね。それだけに今の私達を見逃してほしくないと思っています。この舞台をぜひ焼き付けておいてほしいです。もう二度と出来ないと思うので。私達も毎ステージ、刻み込んで立っています」と意気込みを語った。

柿喰う客の『虚仮威』は1月22日(日)までグランフロント大阪 北館4F ナレッジシアターで上演中。チケット発売中。




(2017年1月20日更新)


Check

柿喰う客「虚仮威」

発売中
Pコード:455-285

▼1月19日(木)19:30
▼1月20日(金)14:00/19:30
▼1月21日(土)14:00/18:00
▼1月22日(日)14:00

グランフロント大阪 北館4F ナレッジシアター

【当日引換券】
一般-4500円
学生-2800円
高校生以下-1800円

なかよし3枚一般-2800円
なかよし4枚一般-2800円
なかよし5枚一般-2800円

なかよし3枚学生-2000円
なかよし4枚学生-2000円
なかよし5枚学生-2000円

なかよし3枚高校生-1000円
なかよし4枚高校生-1000円
なかよし5枚高校生-1000円

[作・演出]中屋敷法仁
[出演]七味まゆ味/玉置玲央/深谷由梨香/永島敬三/大村わたる/葉丸あすか/牧田哲也/加藤ひろたか/原田理央/田中穂先/長尾友里花/福井夏

※未就学児童は入場不可。
※アフタートークあり。
※引換券は公演当日開演1時間前より、受付にて座席指定券と引換え。並びの席が用意できない場合あり。
※学生、高校生券は要学生証。

[問]ゴーチ・ブラザーズ
[TEL]03-6809-7125

公式サイト
http://kaki-kuu-kyaku.com/

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