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ホーム > インタビュー&レポート > 1980年に竹内銃一郎が書いた「あの大鴉、さえも」を 小野寺修二演出で上演! ガラスを運ぶ3人の男を 小林聡美、片桐はいり、藤田桃子の女優が演じる ナンセンス・コメディが大阪・ABCホールに登場!

1980年に竹内銃一郎が書いた「あの大鴉、さえも」を
小野寺修二演出で上演! ガラスを運ぶ3人の男を
小林聡美、片桐はいり、藤田桃子の女優が演じる
ナンセンス・コメディが大阪・ABCホールに登場!

現代演劇のルーツといえる1970年代前後に生み出された優れた戯曲の数々を、時代をリードする若い演出家の感性と解釈にゆだねる、東京芸術劇場の人気企画「RooTs」。この秋には竹内銃一郎の岸田國士戯曲賞受賞作「あの大鴉、さえも」を小野寺修二演出で上演。東京、三戸、三重、名古屋と経て、11月10日(木)より大阪・ABCホールに登場する。

もともと男性3人に書かれた芝居を演じるのは、小林聡美、片桐はいり、藤田桃子の女優3人。3人は“おじさん”として舞台に立ち、ただただ巨大なガラスを運ぶ。“ゴドー風不条理劇”とも呼ばれる本作だが、その実はナンセンス・コメディだ。上演を前に、小林聡美と片桐はいりがインタビューに応じてくれた。

IMG_0013_047.jpg「お客様の受け止め方によって、毎回、どうにでも転がるお芝居というか。割と自由度が高く、笑おうと思えばとことん笑えるし、気取って見ようとしたらいくらでも気取って見られるみたいな…」と本作について語る片桐。大阪の観客は「ないものもつついて食べてくださる印象が強いので」と、どんなふうに反応するか楽しみだと言う。

これまでの会場も観客の反応は様々だった。「同じ会場でも“どうしたのかしら”っていうくらい、“そんなに固唾を呑んで見守られても何も起きませんがね”って思うくらい(笑)、息を呑んで見つめられる日もあれば、“ここも笑うんだ”っていう、全部の台詞を笑う気かっていうくらい笑う日もありました」(片桐)。楽しみ方は様々だが、“演劇鑑賞”というよりも、一緒になって楽しむつもりで観ると、より作品の世界観に入り込めるだろう。小林も、「この作品は自由度が多い分、見る方もやる方もその日によって違います。結末に“何やねん、これ”と思われるかもしれませんが(笑)、分かろうと思わず、一緒に遊んでもらえたら」と誘う。

小林は6年ぶりの舞台出演。「3人でがっつり組んでできる舞台という、本当に最高の環境だと思います」と小林。おじさんの役でも全然構わないとあっけらかん、「舞台じゃないとおじさんの役はできないし、そういう演劇の自由さは面白いと思います」と楽しげだ。

「本作は“笑いあり、涙ありの人情喜劇”ではないですが、かといって真面目なものではないし、お笑いは忘れていないです」と片桐。大人の男3人がああでもない、こうでもないと言いながらガラスを運ぶ姿は、例えば虫が一生懸命ご飯を運んでいる姿にも見えるとも。「一生懸命やっている人たちの姿がおかしく見えてきます」と片桐。女優たちの一挙手一投足を間近に見て取れる会場規模も魅力的。ライブ感覚で飛び込んでみることをおすすめする。

「あの大鴉、さえも」は11月10日(木)~13日(日)、大阪・ABCホールで上演。チケット発売中。



(2016年11月 8日更新)


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「あの大鴉、さえも」

発売中

Pコード:453-569

▼11月10日(木)19:00
▼11月11日(金)19:00
▼11月12日(土)13:00/17:30
▼11月13日(日)12:00/16:30

ABCホール

全席指定-7800円

[作]竹内銃一郎
[上演台本]ノゾエ征爾
[演出]小野寺修二
[出演]小林聡美/片桐はいり/藤田桃子

※未就学児童は入場不可。

[問]キョードーインフォメーション
[TEL]0570-200-888

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