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『キンキーブーツ』来日版の大阪公演が開幕!

ブロードウェイ・ミュージカル『キンキーブーツ』<来日版>の大阪公演が11月2日(水)、オリックス劇場にて開幕した。

『キンキーブーツ』は2013年のトニー賞で13部門にノミネートされ、作品賞、主演男優賞、オリジナル楽曲賞などの6部門を受賞した話題作。その圧巻のステージを観るべく、日本から本場ブロードウェイへと足を運ぶ人が止まないくらいの人気公演だ。また8月には来日公演に先立って、小池徹平、三浦春馬のダブル主演による日本版が同劇場で上演され、リピーターが続出するほどの盛況ぶりを見せた。その日本版からバトンタッチした来日版は、さすがの迫力と熱量で観る者を圧倒する。

老舗靴工場「プライス&サン」の跡取り息子のチャーリー・プライスは、フィアンセと共にロンドンで生活する道を選ぶが、父親が急死し、工場を継ぐことになる。倒産寸前の工場をなんとかしようとロンドンを訪れたチャーリーは、ドラァグクイーンのローラと出会ったことで、彼らのための“キンキーブーツ”を作ろうと思い立つ…。

親の期待に応えられなかったチャーリーとローラの心の葛藤や、保守的な工場の人たちとの軋轢を描きながら、「ありのままの自分でいること」「自分が変われば世界が変わる」といったメッセージを込めた物語を、シンディ・ローパーの楽曲で彩った本作。その曲たちはバラードからダンサブルなものまで実に多彩で、バラードはチャーリーやローラの心情を繊細に表し、ポップな楽曲は背中を押してくれるような言葉が乗せられていて、自然と身体が揺れる楽しさがある。

初日でありながら、客席の熱気もムンムン。ローラが赤いスポットライトを浴びて登場するシーンは“待ってました!”とばかりに大きな歓声と拍手が沸き起こる。ローラを演じる長身のJ・ハリソン・ジーは自身もドラァグクイーンで、パワフルさとしなやかさを併せ持った印象。ほかのドラァグクイーンたちと踊るショーダンスの迫力と華やかさも圧巻で、客席の熱がどんどん上がっていくのが肌で感じられる。工場のベルトコンベアを使った1幕ラストのパフォーマンスや、クライマックスに繰り広げられるファッションショーは立ち上がって一緒に踊りだしたくなるほどに楽しい。理解されないことに傷つきながらも、あるがままに強く生きようとするローラの輝きに力をもらい、軽い足取りで劇場を後にする。その帰り道にはキャッチーな曲たちが脳内でリピートされ、また彼らに会いたくなるのだ。

 

取材・文:黒石悦子




(2016年11月 3日更新)


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ブロードウェイ・ミュージカル「キンキーブーツ」〈来日版〉

発売中

Pコード:451-759

▼11月2日(水)18:30
▼11月3日(木・祝)12:30/17:30
▼11月4日(金)13:00
▼11月5日(土)12:30/17:30
▼11月6日(日)12:30/17:30

オリックス劇場

S席-12800円
A席-10800円
B席-8800円
C席-6800円
D席-4800円

[脚本]ハーヴェイ・ファイアスタイン
[音楽・作詞]シンディ・ローパー
[演出・振付]ジェリー・ミッチェル

※未就学児童は入場不可。英語上演、日本語字幕付。

[問]キョードーインフォメーション
[TEL]0570-200-888

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【各日当日引換券】

Pコード:455-293

※各公演2日前深夜00:00よりインターネット・店頭にて販売。電話での受付はなし。1人1公演4枚まで。
S席(当日引換券)-12800円

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