人種問題、宗教問題を浮き彫りにしながら
5人のキャストによる濃密な会話劇で展開する
話題作が日本初登場!
2013年にピューリッツァー賞を受賞し、2015年にはトニー賞にノミネートされ、ニューヨーク、ロンドンで話題になった舞台が栗山民也の演出で日本に初上陸。東京、名古屋での公演を経て、9月30日(金)より兵庫県立芸術文化センターに登場する。
小日向文世、秋山菜津子、安田顕、小島聖、平埜生成が繰り広げる濃密な会話劇。パキンスタン系アメリカ人の男と白人の妻、ユダヤ人の男とアフリカ系アメリカ人の妻という異なる境遇の4人の人種問題、宗教問題を織り交ぜながら、自己のアイデンティティに深く向き合ってゆく。パキスタン系アメリカ人の弁護士・アミール役を小日向、その妻・エミリー役を秋山、美術館キュレーターのユダヤ人・アイザック役を安田、妻の黒人弁護士・ジョリー役を小島、そしてアミールの甥・エイブ役の平埜が担う。
上演を前にした安田は、台本を読んだ時点では難しいと感じつつも、「受賞するだけあって、お客様に何かを感じていただけるものがあると思います。心をえぐってくるというか。人間の抱えるどうしようものない部分が5人それぞれにあって、観た方は、その誰かに置き換えられると思います」と語った。
物語は、クライマックスに向けて加速してゆく。猛スピードで展開する会話。むき出しの感情がぶつかり合う。「(役者として)10年かけてこのくらいのもの(両手一杯ぐらい)をいっぱいにしてきて。そしたら、さらに大きい器のものを頂いて。また一滴、一滴、貯めていくんだろうなと思います。そういうチャンスをいただけていると思うので、ちゃんと貯めないとなって思っています」と、この役どころを得た際の印象を話す。
観終わった後、劇場のある街で作品について話し合ってもらいたいと促す。「この作品は対岸の火事ではないと感じることができると思います。観劇後は、普段話さないようなことを話し合えるような時間になるのではないでしょうか。お客様が(舞台を観るために)街に来て、終わった後にああだこうだと周辺のお店で話していただけることが、一番いいなと思っています」。
公演は9月30日(金)~10月2日(日)まで、兵庫県立芸術文化センターで上演。チケット発売中。
スタイリスト:村留利弘(Yolken)
衣裳:スーツ D'urban[株式会社レナウン03-5468-5640]
その他:スタイリスト私物
(2016年9月30日更新)
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