東の人力舎軍を迎え撃つ「よしもと砦の戦い」に
吉本新喜劇を飛び出して密室コメディーを繰り広げる
「ひょっとコメディー」を烏川耕一がPR!
1月21日(水)になんばグランド花月で社名を賭けた決戦(!?)「よしもと砦の戦い~人力舎軍の来襲~」が開かれる。大阪からはメッセンジャー・黒田を筆頭に、テンダラー、天竺鼠、バイク川崎バイクらが登場。そして人力舎からはドランクドラゴン・鈴木、キングオブコメディ、エレファントジョン、鬼ヶ島が乗り込んでくる。そしてネタでの対決に加えて、未知やすえ、烏川耕一、すっちー、松浦真也ら吉本新喜劇軍団が彼らを迎え撃つ。そこで、1月31日(金)に道頓堀ZAZA HOUSEでの単独公演「ひょっとコメディー」も控えている吉本新喜劇の烏川耕一に、「よしもと砦の戦い」「ひょっとコメディー」の2公演をPRしてもらった。
――まず、ご自身の単独イベントである「ひょっとコメディー」からお聞きします。このイベントはどのようなものになりますか?
ZAZAHOUSEで、僕と吉田裕くんと安田まさじくんの3人だけで、新喜劇っぽくないコメディーを考えています。3人だけで繰り広げて、あんまり新喜劇色が強くない感じになるはずなんですけど、やっていくうちにどうなるか(笑)。
――新喜劇っぽくないコメディーというのは?
新喜劇って人数もようさん出てますし、ギャグギャグギャグで持ちギャグがあったりするんですけど、今回は3人だけなんでね、そんなに持ちギャグも出せないので、ストーリー性を重視するというか。新喜劇だとどうしても設定を分かりやすくしないといけないんですけど、この「ひょっとコメディー」では、新喜劇のような流れの中にギャグを入れていくというより、ストーリーの面白さを出そうと。あと、演者が3人だけなので、個人のキャラも立ててやっていかないといけないので、自分も含む若手のスキルアップにもなったらええなと思って企画しました。1時間なら1時間、若手が自分の役に責任持ってやるという舞台を作ろうと。
――ご自分の役に責任を持つというのは、新喜劇ではまた異なりますか?
新喜劇では、若手もたまにチャンスがあるんですけど、なかなかそれも巡ってこないんです。新喜劇の中ではそれぞれ、必要な役なんですけど、主軸になっていくためにはどこかでスキルアップしていかないと。僕らも若い時に、こういうイベントでええ役をもらったりしたので。新喜劇だけやっていても、なかなか順番が回ってこなかったりしますから。こういう機会を生かして、芝居力とか、ボケ力とか、個人のスキルアップになったらいいなと思います。
――共演の吉田さんと安井さんは、烏川さんから観てどういう芸人さんですか?
吉田裕は基本的に明るい子なので、出てくると空気がちょっと華やかになる。そういうところをちゃんと生かして。ただ、まだ掴みどころがないんですよね。ボケなのかツッコミなのか。でも、まあ、出てくると明るくなるので、こういうイベントでまた新しいものができたらいいなと思っています。安田まさじもまじめな子。あと、ボケたい子ですね。新喜劇でも場を与えるとまじめにやるので、こういうイベントもやったらええかなと思って。
――お芝居は、作家さんと演者さんで作っていくんですか?
そうですね。僕が作ったものをベースに演者3人で打ち合わせして、稽古しながらどんどん作っていったらいいかなと思っています。ちょこちょこ変わって、本番で一番ええものになったらいいかなと。
――新喜劇と、この「ひょっとコメディー」の違いは何でしょう?
新喜劇ってどうしても烏川耕一やったら烏川耕一の役で、誰かになることがあんまりないだけに自然体でやれてるんですけど、こういうお芝居になると一つ役を自分に乗っけるの。例えば刑事の役だと、新喜劇やったら刑事・烏川というそのままのキャラでいけばいいんですけど、この「ひょっとコメディー」では、ベテラン刑事という設定ならベテラン刑事が言うと面白そうなことにしないといけない。なので、僕が今まで観てきたドラマとか、映画とかを自分の中で整理して作り上げないといけないんです。ベースは烏川耕一のままなんですけど、一つ乗っけないといけない。でも、キャラを演じるのは楽しいですね。
――ちなみに好きな映画やドラマというのは?
トレンディドラマと言われていたドラマが好きですね。もう、あり得へんやろって話なんですけど、あの辺は好きでしたね。
――会場である道頓堀ZAZA HOUSEの印象はいかがでしょうか?
やりやすいと思いますね。今回は密室コメディなので、その空間は出せるんちゃうかなと思います。セットをがっつり組まなくても、密室空間的な雰囲気を出せそうです。ちょっとしたコメディをやるにはいいんじゃないかなと思いますね。このぐらいのコメディをNGKでやると、面白くないと思うんです。キャパ大きいところでやるのは。小さい方がお客さんと近くて、こっちがやりたいと思う空気感がすぐに伝わるんじゃないかと思うんです。みんなに伝えるには、ちょうどいいかなと思います。
――では、1月21日(火)の「よしもと砦の戦い」についてお聞きしますが、人力舎軍の来襲ということで、具体的にはなんばグランド花月で何をされるのでしょうか?
よしもとVS人力舎のネタ対決をして、最後は人力舎軍を新喜劇に入れて、よしもと新喜劇を体験してもあります。言うても僕らのホームであるなんばグランド花月でやるので、人力舎軍がどこまで対応して、どこまで自由奔放にやれるのか楽しみですね。新喜劇でも面白い化学反応を起こして、新しいものが生まれるかもしれません。
――人力舎軍を迎える側としての心境は?
自由にやっていただければと思います。流れを戻したり、笑いに変えたりっていうのは、僕らはずっとやってきているので、そこはもう。それができへんくらい自由にやってくれたら、それはそれで面白くなりそうですね。
――こういうプロダクション名が表に出たイベントも珍しいですね。
新喜劇としても、こういうふうに参加するこのはあんまりなかったと思いますね。新喜劇以外の人とやるのは刺激にもなりますし、新しい発見もあると思います。僕が入る前は、劇団の人とのコラボがあったと聞いたことはあるんですけどね。稽古が大変やったと聞きました。新喜劇の人は稽古が嫌いなので(笑)。
――稽古嫌いの話はよく聞きますが、本当に稽古しないんですか?
しないです。新喜劇は火曜日初日の(翌週)月曜日楽日なんですけど、月曜日の夜に本読み1回、立ち稽古1回、舞台稽古1回。で、次の日の本番の前に本読みしてすぐ本番なので、ゲストの方からしたら、朝に稽古してすぐ本番でしょ? もう不安になるんですよ(笑)。
――そうだと思います(笑)。
僕も入った頃はうわって思いましたけど、このペースでずっと慣れてくると…何回も稽古すると飽きるんですよね(笑)。
――話を戻しますが、今度の「ひょっとコメディー」では新喜劇のお稽古とは違って…。
そうですね、新喜劇よりは断然、稽古しますね。稽古っていうか、演者3人で、ここをああしよう、こうしようってやりながら作っていこうと。あと、新喜劇でやらないような感じのボケとかも入ってくると思うので、お芝居というよりはコントの延長線、こっちはコントに近い感じになると思います。なので、新喜劇ではなできないボケもできたらなと思います。
――なるほど。では最後にメッセージをください!
「よしもと砦の戦い~人力舎軍の来襲~」は、こういう会社名を挙げての戦いはなかなかないので、ぜひぜひ観に来てください。人力舎の方はアウェイになるかもしれませんが、それを凌ぐようなものを見せてもらえたらと思いますね。面白い戦いになると思います。最後は人力舎軍を吉本新喜劇に入れて、どんな化学反応を起こすか。そこはテレビでは見られないと思うので、ぜひ足を運んでください。そして「ひょっとコメディー」は、僕と吉田くんと安田くんの3人だけでやるので、普段、吉本新喜劇では見れない3人の顔とか、キャラを観に来てください。新喜劇の奴らってこんな面白いことできるんやっていうのをぜひ生で観てください。これがうまくいったら第2弾、第3弾とシリーズ化していくと思うので、まず一発目を。多分、演者には新喜劇のイメージしかないと思いますけど、そこをちょっと壊すことができたらなと思ってます!
(2014年1月19日更新)
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