1年越しの想いを届ける！服部緑地野外音楽堂で開催された梅田サイファーワンマンライブ『Show Must Go On』ライブレポート

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1年越しの想いを届ける！
服部緑地野外音楽堂で開催された梅田サイファーワンマンライブ
『Show Must Go On』ライブレポート

大阪・梅田生まれのヒップホップグループ、梅田サイファーが2022年4月9日、ワンマンライブ『Show Must Go On』を服部緑地野外音楽堂（大阪）で開催した。

約1年前の2021年5月4日、アルバム『ビッグジャンボジェット』のリリースを記念したライブを同会場にておこなうはずだったが、新型コロナウイルスの影響により中止に。しかしメンバーは諦めきれず、客席に誰もいないなか、ステージに立って無観客配信を実施した。そういった意味でも今回の服部野音でのワンマンライブは、1年越しの想いをファンに直接届けられる大切な機会となった。

青空が広がり、半袖姿のファンも目立つ絶好の野外ライブ日和となったこの日。舞台裏から出陣の掛け声が会場全体に響き渡り、客席のボルテージも一気に上昇。オープニングナンバーは、メンバー、観客全員が人差し指を立てることで一体感が生まれる「NO.1 PLAYER」。自分たちの出会いから現在地までの歩みを回想した同曲は、この1年間、社会的にもグループとしても紆余曲折を経たからこそ、実感がこもったパフォーマンスとなった。特にグループをリードするKZのパワフルなフロウは、1曲目でありながら聞き手の胸を大きく揺さぶるものがあった。

メンバーが縦横無尽に動き回る自由度の高いステージングで「Yes Yes Y’all」「Black Pepper Mill」「無敵ライクセブンティーン」を披露したのち、「新進気鋭のティックトッカーです」と一言をはさんで、SNSで話題沸騰となったヒット曲「トラボルタカスタム」を演奏。モノマネ動画も多数拡散されたR-指定の驚異的なバースでは、KOPERUがステージ後方にある無人の客席へ駆け上がり、R-指定の歌い方をコピーするなどして楽しませた。

最初のMCでは、KZが「今日はしこたま（曲を）持ってきているんで、お互いに最高の日にしましょう」とファンの期待を高めれば、KennyDoesは「長袖ミスッた」とその熱気を前に衣装の選択を悔いる一幕も。

そんなKennyDoesが自分の歌唱パートの一部を忘れてメンバーにツッコミを入れられた「HEADSHOT pt.2」、金の雨を降らせる指をこする仕草が印象的な「レインメーカー」、メンバーがリズムバトルを繰り広げる「リズム天下一武道会」は、いずれもライブ感たっぷり。梅田サイファーのラジオ番組『AuDee CONNECT(通称：梅田オデコネ)』でパーソナリティをつとめるKOPERU、teppeiのMCを間にはさんで、同ラジオの放送時間に絡めた「朝に歌えば」「昼までnothing」「急かされるのはゴメンだぜ」を続けた。

12曲目は、服部野音にぴったりのナンバー「服部半蔵」。2002年にリリースされたKGDRの曲「平成維新」のリリックの一部をネタにしており、「やるときゃやる」「服部半蔵」というフレーズにあわせて観客も腕を振り上げた。以降の「Now On Air」「もぬけ」「Highway Lights」は、少しずつ陽が沈みはじめた空模様と相まって、メロウな雰囲気がただよった。

ただ、エモーショナルなムードに流れないのが梅田サイファーの特徴だ。MCでは、コーラが経験した、久留米でフェス出演時のエピソードが明かされた。16曲目「Oh！マンマミーア」では、コーラが現地で飲食店勤務の女性と出会い、「格好良いところを見せたい」とライブに誘った話の顛末が歌われ、「彼女は来ず、来たのが親父（父親）」と帽子を叩きつけて爆笑をさそった。

そしてメンバーは「まだいけるでしょ」と煽りながら、「Future is…」「SPACE INVADER」「梅田ナイトフィーバー’19」「ビッグジャンボジェット」でラストスパート。「マジでハイ」はKOPERUの阿波踊り(エイサー？)で締めくくられ、R-指定は「俺らの代表曲がこれで良いの？」と思わず苦笑い。

本編最後のMCでは、KZが「1年ちょっと前に無観客ライブをやりましたが、そのときは（メンバーの）みんなで話しあいました。やらない方が良いんじゃないかという話にもなりました。でもそのとき、ドイケン（KennyDoes）が『やろう』と言ってくれたんです。その言葉で動き出すことができました」と振り返り、「みんなもこの暑いなか、マスクをしながら観てくれて本当にありがとうございます。当然、コロナはない方が良かった。でもコロナがあったから、お互いを思いやる気持ちを感じることもできました。これからの1年、俺たちはどんなときも音を鳴らし続けるから、その姿を観て欲しい」と感謝を語って、ワンマンライブのタイトルにもなっている「Show Must Go On」を歌い上げた。

アンコールでは、タマイコウスケが登場して「俺たちは15年以上前から右肩上がり。ずっと進化している。やばかったよね、いまの梅田。でも次の梅田も観てみたくない？　温暖化がやばいんちゃうとなるくらいまで、アッチアチにさせていきましょう」とメンバーを呼び込み、この日のライブを象徴する曲「アチィ」、ワンマンライブ成功の祝杯を上げる意味をこめた「Glass」が奏でられた。

KZは「ほんまはまだ帰りたくなくて、アフターパーティとかやりたいけど、なかなかまだ…。でもこういう形ですけど、遊ばんとすぐに死んでしまう。パーティがあるから生きられる」と万感の思いを言葉に。そして「いつかまた」でエンディング。「また会おうぜ、いつかまた」と名残惜しそうにステージをあとにした。

またライブ中には、7月18日(月・祝)に梅田サイファー主催のフェスを服部野音で実施することを発表。KennyDoesは「またみんなと会えることを楽しみにしています。（会場全体の）写真を全部撮っているから」と観客全員の再来場を念押するなど、終始、音楽とMCで観客をにぎわせた。

Text by 田辺ユウキ
Photo by @orz_____rio Retouched by @hiroyabrian

（2022年4月27日更新）

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Set List

梅田サイファーワンマンライブ
『Show Must Go On』
2022.4.9 Sat at 服部緑地野外音楽堂

01. NO.1 PLAYER
02. Yes Yes Y’all
03. Black Pepper Mill
04. 無敵ライクセブンティーン
05. トラボルタカスタム
06. HEADSHOT pt.2
07. リズム天下一武道会
08. 朝に歌えば
09. 昼までnothing
10. 急かされるのはゴメンだぜ
11. 服部半蔵
12. Now On Air
13. もぬけ
14. Highway Lights
15. Oh！マンマミーア
16. Future is…
17. SPACE INVADER
18. 梅田ナイトフィーバー’19
19. ビッグジャンボジェット
20. マジでハイ
21. Show Must Go On
EN1. アチィ
EN2. Glass
EN3. いつかまた

Live

『HOOD MUSIC FESTIVAL
　「コジマケンジマツリ」』
チケット発売中　Pコード：212-846
▼5月4日(水･祝) 17:30
J:COMホール八王子
指定席（当日引換券）-6802円
[出演]LITTLE／KICK THE CAN CREW／アスタラビスタ／UL／八王子少年／梅田サイファー
[オープニングアクト]8princess
※3歳以上はチケット必要｡公演内容に関する詳細はhttps://info.diskgarage.com/まで｡
※公演当日会場にて開演60分前より座席指定券と引換え｡2名以上は､並びの席が用意できない場合あり｡チケットは1人4枚まで｡
[問]ディスクガレージ■050-5533-0888

『FM802 Rockin’Radio!
　-OSAKA JO YAON-』
チケット発売中　Pコード：215-741
▼5月8日(日) 12:00
大阪城音楽堂
全席指定・来場者特典付き-4580円
[出演]WOMCADOLE／梅田サイファー／Age Factory／KOTORI／Suspended 4th／Survive Said The Prophet／ズーカラデル／ハンブレッダーズ
※小学生以上は有料｡お席が必要な場合は未就学児童も有料｡
※雨天決行／荒天中止｡
※出演者の変更･キャンセルによる払戻しはいたしません｡また公演延期や中止の場合以外の払い戻しもございませんので､予めご了承ください｡
※会場内での傘／日傘の使用は禁止です｡
※パラソル／テント類も持ち込み禁止です｡
※イベント専用駐車場はございませんので､公共交通機関をご利用下さい｡
※座席は一部､後方芝生エリアに設置する可能性がございます｡【問合】FM802 http://funky802.com/i/lc/
※販売期間中は､インターネット(PC･スマートフォン)のみで販売｡1人4枚まで｡チケットは､5/6(金)朝10:00以降に引換えが可能となります｡
[問]GREENS■06-6882-1224

『KOBE MELLOW CRUISE 2022』
チケット発売中　Pコード：215-146
▼5月29日(日) 11:00
KOBE MELLOW CRUISE 特設会場(神戸メリケンパーク)
1DAY TICKET-8900円(ドリンク代別途要)
1DAY VIP TICKET-15000円(入場料込み、2ﾄﾞﾘﾝｸ付、VIP専用ﾗｳﾝｼﾞ入場可能、ｸﾛｰｸ利用無料)
[出演]AKLO／ALI／BAD HOP／Daichi Yamamoto／FNCY／Kvi Baba／LEX／SIRUP／5lack／VIGORMAN／WILYWNKA／梅田サイファー／ゆるふわギャング
※小学生以上はチケット必要｡未就学児(6歳未満)は保護者同伴に限り､保護者1名につき1名のみ入場可｡ただし､エリア制限有り｡
※販売期間中はインターネットでのみ販売｡1人1公演4枚まで｡チケットの発券は5/14(土)朝10:00以降となります｡
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888