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空きっ腹に酒が『クアトロインザハウス』vol.2を開催!
バンドの現在と出演者を語る
田中幸輝(vo)、シンディ(b)インタビュー

大阪を拠点に活動する4ピースバンド・空きっ腹に酒が12月22日(日)、梅田CLUB QUATTROにて自主企画『クアトロインザハウス vol.2』を開催する。これは昨年11月4日に同会場で行われたイベントの第2弾。前回はJYOCHO、AAAMYYY、chelmico、DENIMS、あっこゴリラ、パノラマパナマタウン、プリマ旦那といった彼らにゆかりのある面々が登場、大成功で幕を閉じた。それから1年、ふたたび『クアトロインザハウス』が戻ってくる。出演はAlaska Jam、SPARK!!SOUND!!SHOW!! 、tricot、キュウソネコカミ、そして空きっ腹に酒の5組。空きっ腹に酒は2017年に10周年を迎え、2018年には自主レーベル『酔犬レーベル』を設立、レーベル第1弾会場限定シングルとして『酔e.p』を、第2弾として『泥e.p』をリリースした。今年10月にはシングルリリースツアーファイナルの様子をおさめたLIVE DVD『泥酔記録20190317』を発売。2016年にシンディ(b)がメンバー移動中での交通事故でツアーに参加することができなかったアルバム『しあわせ』の曲をメインに演奏を行う『夢じゃない幸せONEMAN TOUR』を終えたばかり。今回は田中幸輝(vo)とシンディの2人に現在のバンドの状況や変化、そして『クアトロインザハウス』について話を聞いた。2019年を締め括る同窓会のような忘年会のような、最高に熱いライブになること間違いなしだ。

この4人じゃなくなるなら、空きっ腹に酒じゃなくていいやと
思うようになったんです
 
 
――2017年は10周年、2018年は自主レーベル設立と、空きっ腹に酒にとってこの数年はターニングポイントだったのではないですか?
 
田中「そうですね。レーベル設立が1番大きかったかな」
 
――10周年はどうでしたか?
 
田中「シンディは10年一緒にやったわけじゃないけど、10年やったんかーっていうぐらいで。キリがいい数字やからアニバーサリー的なことはしたんですけど、今振り返ってみても何もないというか(笑)」
 
シンディ「10周年やけど10周年感ないなコイツらと思ってました(笑)。でもタイミングとしてアルバムも出せたので、気持ち的に区切りにはなったんかな~と思いますね」
 
田中「10周年に対してあんまりこだわりがない人たちやから、10年一緒にやれたかなという気はしてます。楽しいことやってたら10年経ってたわ、ぐらいの感覚やったからとても楽しくできました」
 
――レーベルを設立した理由は?
 
シンディ「10周年を迎えたこともそれぞれの気持ちの中にはあったとは思うんですけど、その付近で僕が大きな事故したり色んな出来事があって、もう一度自分たちの活動を見つめ直す時期があったんやね」
 
田中「うん」
 
シンディ「で、自分たちの中で、できるかはわからへんけど、やりたいことを一度やってみたいという話が出てきて、それがどんどん膨れ上がったというか。だから10周年でCD出した後のタイミングは結構動きが早かったんですよ」
 
田中「4人で話したことを何のフィルターも通さずに、そのままダイレクトにリリースしたくて。バンドの意思が活きる活動ができたらなという思いは一応あったんですけど」
 
シンディ「それが良しか悪しかは、やってみないとわからない」
 
――ダイレクトに届けたいということで、会場限定のシングルを作ろうと?
 
田中「今までやったことなかったし、会場限定シングルも作ったことなかったんで。結構アルバム出すスピードも早かったから」
 
――毎年出されてますもんね。

田中「でもそれで結構心折れそうになったこともあったから(笑)」
 
――そうなんですか。
 
田中「だから自分たちのペース配分も考えつつ。音楽を無理に作るのは真逆のことやから。シングル作ってみたら、アルバム作る時と音楽への向かい方が全然違ってきてて。アルバムは10曲揃った時のバランスを考えて1から組み立てていくんですけど、シングルはバランス取ってる暇がない。思いついたものを打ち込んでみた感がすごい強かったんで、それはそれで面白かったですね」
 
――直接届けてみた結果はいかがでしたか?
 
シンディ「今までどんなお客さんが来てるかを自分たちの“目”でしか見れてなかったのが、物販を自分たちで作ったり、チケット手配したり、色んな要因はあるんですけど、どんな人が来てくれて、どういうことを求められてるかが見えてきました。今までも考えてないわけじゃなかったんですけど、メンバー内でもっと話す機会ができましたね」
 
田中「確かに」
 
シンディ「今まではとにかく音楽に集中してやってきた。それも良さではあったんですけど、それで見えてなかったとこもあったり、今は正直音楽以外でもやらないといけないことが増えて。でも『泥e.p』で色々フィードバックができたんじゃないかと思っていて」
 
田中「でもほんまに大変で。シンディがマネージメント担当してて、チケットのこととか全部ほんまに1人でやってるんで、いわゆる裏方がいないんですよね。それも含めると、良かったんか悪かったんかの判断もできないくらい今は忙しい(笑)。でも最近はちょっと落ち着いてきて、“スタッフいるぞ!”とわかってきた(笑)」
 
シンディ「やっと(笑)」
 
――レーベルを作ってからお客さんの反応は変わりましたか?
 
田中「僕らが見るところが変わった気がしますね。それまで知らなかったことが見えてきた。たとえば1枚チケットが売れるのがどんだけ大変なことなのかも肌ですごい感じたし、それを感じた上でステージに立つと、お客さん1人1人の顔とか見え方が変わってきて。昔より感謝の気持ちがすごく表れましたね」
 
シンディ「あと友達も昔から多かったんですけど、自主になって増えたよね」
 
田中「うん。増えたし、元々仲良かった子とがっつり仲良くなれた。シンディがJYOCHOで知り合ってる人もおるし、僕もソロ活動始めたりしてるんで、色んなところに音楽の輪が広がって、それも良かったな」
 
――幸輝さんが現在のバンドの状態を“完全な空きっ腹に酒になった”と表されていたのを目にしたのですが、どんな気持ちからですか?
 
田中「うち結構ベースが交代してるんですけど、今までは新しいベーシストを入れて空きっ腹に酒を続けようって気持ちがすごい強かった。でもこの4人じゃなくなるなら空きっ腹に酒じゃなくていいやと思うようになったんです。それが結構デカかったかな。交通事故もちょっとあったかもしれないんですけど、シンディじゃないベーシスト入れてツアー回ってる時に、“あ、やっぱりあの4人じゃないとあかんねんなー”みたいなことがすごい見えて」
 
シンディ「(小声で)後でご飯おごったる」
 
全員「(笑)」
 
田中「いやほんまにこの4人で良かったなと思いますね(笑)」
 
――絆が深まったんですね(笑)。
 
田中「はい(笑))」
 
シンディ「恥ずかしいわ(笑)」 
 
――DVD『泥酔記録20190317』のリリースツアー『夢じゃない幸せONEMAN TOUR』では、シンディさんが参加できなかったアルバム『しあわせ』の曲をメインでされたと。
 
田中「最初はとにかくライブをしたかったんです。でも『しあわせ』をやりたいなというのはずっと思ってて」
 
シンディ「僕も思ってたけど一言も喋ったことなくて。でもそう言ってくれたのはすごい良かったです。僕の中では1回終わったことをもう1回やるのはどうかなと思ったんですけど、自分が作ったアルバムのツアーをできなくて、ずっと引っかかってたところではあったので。それが『夢で見たしあわせツアー』だから、『夢じゃない幸せツアー』をやりたいんやけど、って言ったら、速攻”やろう”って(笑))」
 
田中「結構ドラマみたいに話が繋がってて。夢で見た幸せが夢じゃなくなった」
 
シンディ「DVDも本当は次にフルアルバムを作った時、特典でつけようと思ってたんですけど、ライブ丸々通して撮ってもらってたのがすごい良かったんで、MCすらも省かずに全部パッケージしましたね(笑)」
 
田中「プラス副音声もつけました」
 
シンディ「しかも西田の実家で」
 
田中「副音声の途中で、西田のおかんがお菓子持ってくるとこある。“あんたらこれ食べや~”いうて」
 
――(笑)。自主になって自由にやれている雰囲気がありますか?
 
シンディ「自主になって思いついたことをやれる強みはちょっとあって。実は自分たちでちゃんと言ってないんですけど、毎回ツアーファイナルは必ずソールドしてて。さっき幸輝が言ったように、チケット1枚の重みもそれを売る大変さもわかったんで、感謝の意味も込めてソールド記念ライブしたり、打ち上げでトークライブしたり。思いついたものをその場でやってますね」
 
田中「『クアトロインザハウス』もセイヤとか呼んでやるべきかもしれへん(笑))」
 
――では今のバンドの状態は、良い感じ?
 
田中「良い感じ。しかもここで『クアトロインザハウス』を発表できたのはすごい大きかったかもしれないですね。ツアーが終わるとパッと気が抜けちゃって一瞬緩みができるんですけど、そこにバーンと大きいのがきたから頑張ろうと思えるんで」

 
 
自分たちのパーソナルな部分をライブにできたvol.1
 
 
――『クアトロインザハウス』をやろうとなった最初の一声は?
 
田中「もともとvol.1はGREENSさんが話持ってきてくれて、“じゃあやろっかー”みたいな感じやったんですけど、めちゃめちゃ楽しかった。いっぱい人も来てくれてメンツも面白くて。それこそchelmicoとかあっこゴリラとかHIPHOPも出てたし、DENIMSみたいな仲間も出てて。初めて対バンした人が自分たちのイベントで良いライブをしてくれてるのがすごい感動的やって。vol.1は空きっ腹の持ってるブラックミュージックっぽい部分を出せるイベントでしたね。vol.2はガラッと変えてやろうとなって、めっちゃロック色」
 
シンディ「コンセプト、実はちょっと小さくあって。前回はHIPHOPで、今までやってこれなかった人とやろう、後はとにかく自分たちの企画をやるならお祭りっぽくしたくて。自分たちのサイドプロジェクトが出たり、幸輝のソロを初披露したり、僕も別でやってるバンド出たり」
 
田中「あとは漫才入れたり」
 
シンディ「自分たちのパーソナルな部分をライブにできたかな。それにやっぱりクアトロなんで、“お客さん入れな!”となってたんですけど、蓋開けたらあれだけたくさん来てくれたんで、だいぶ自信にも繋がったし、自分たちが楽しいと思えることに賛同してくれる人がこんなにいるんやなと思えましたね。今回はベクトルを変えて、ほんまにロックバンド、なお且つ仲良いけど普段あんまり出来てなかった人。ただ単純に見たいバンド、一緒にやりたいバンドを集めました」
 
田中「あとは飲み友達ですね(笑)」
 
――ちなみにクアトロといえば2014年に『10カウント』も行われています。
 
田中「あれはある種トラウマになってるというか」
 
シンディ「(笑)」
 
田中「強いバンドばっかり呼んでたし、しかも毎月クアトロで企画するって、あのー………やってみてほしいですね皆に。めちゃめちゃしんどいんで(笑)」
 
――プレッシャーがすごいですよね。
 
田中「すごいんですよ。怖いんですよ、ステージ立つのが。50回転ズとかバクシン(バックドロップシンデレラ)とか、目に見える形でものすごい盛り上げるじゃないですか。空きっ腹に酒って、総攻撃されると結構やられちゃうんですよ。それが毎月続くんかと思って(笑)。でも『10カウント』のおかげで心強くなって、クアトロに立つ度胸はつきましたね」
 
 
 
全バンド嘘がないし、全バンドリスペクトしてる
 
 
――では今回の『クアトロインザハウス』に登場するバンドの紹介をお願いします。まずはSPARK!!SOUND!!SHOW!!(以下スサシ)。
 
田中「スサシは結構付き合い長くて、彼らが大阪時代から仲良かったんですけど、ツアー一緒に回った時に、すーごいうちのドラムに懐いて。ほんまにやんちゃな子らで、すごい面白い。僕はユーキとタクマはほんまによく飲むんですよ。スサシの曲に僕1曲参加してるんですけど、それも飲んでてタクマの家行って、遊びの延長で“ラップ入れてみてや”ってマイク渡されて入れたのが、そのまま使われてたり」
 
――へー!
 
田中「普段から音楽で遊ぶような子たちなので。性格以外だいたい悪いですねコイツらは」
 
シンディ「(笑)」
 
田中「素行とかファッションも悪いじゃないですか。性格はいいんですけど。だから僕あんまこのメンツに入れたくなかったんです。打ち上げが荒れるんで」
 
――(笑)。
 
田中「あと長いんですよね、朝10時ぐらいまで飲もうとするんです。すごいしんどいです(笑)」
 
――シンディさんはどうですか?
 
シンディ「僕も全く同じ」
 
田中「あはははは!(笑)」
 
シンディ「ツアー呼んでもらったり、一緒に地方行ったら1番楽しいんじゃないかな(笑)」
 
田中「うん、楽しいですね。あとはライブがものすごい力強い。通らんような道も無理矢理開けていくようなライブするから、乗せられて気づいたら楽しなってる。ほんまにバンド名通りのライブしますよね」
 
――では次、Alaska Jam。
 
田中「多分この中で1番縁が深いバンド。やってることも近いし、バンドの形態も一緒やし、自分たちで楽しいことやるとなった時、真っ先に思いつくバンドはAlaska Jamですね。vol.2やる時は絶対呼びたいと思った。vol.1もほんまは呼びたかったんですよ」
 
シンディ「こういうタイミングがあったら真っ先に名前が挙がるバンドではありますね」
 
田中「Alaska Jamとすごい対バンしたくて。見る度に底力見せてくると思う。結構ラフなイメージはあるんですけど、音楽の話になるとすごいシビアというか、強い考え持ってるし、多分1人1人が自分のプレイに自信があるバンドやなと思う。心言(森/vo)だけちょっとね。ふふふ(笑)」
 
シンディ「なんや!?」
 
田中「ナイーブなところがある」
 
シンディ「(笑)」
 
田中「でもそういうところも可愛いですよね。スサシのユーキと、memento森の宮地(慧/Vo.)と心言と僕の4人でやってるラップのユニットがあるんですけど、やっぱり心言が1番ラップ好きですね。ラップに対する愛情がすごい。心言はロックから音楽に入ったらしいんですよ。で、僕はラップから入ったんですね。心言はロックずっとやっててラップのファンになって、それでラップに目覚めたから、僕らよりマニアックなことを知ってる。ラップに対する考え方がすごいファン目線なんですよ。僕はラッパー脳で生きてきて、ロックに出会って、“ロックめっちゃええやん”と思ったから、ロックのファンっぽいところはあるんですけど、そこのギャップが面白いですね」
 
シンディ「一緒にいてもラップについてめっちゃ喋ってる。幸輝も知らんようなこと言ってたりする」
 
田中「知識欲半端ないですね。ラップする時のスタイルも面白くて。僕とユーキは意味がなんとなく通ってればいいやって思うようなことも、心言はかなり詰めて、日本語としてしっかり綺麗で且つ韻も踏む、みたいなのがめちゃめちゃムカつきますね」
 
シンディ「(笑)」
 
田中「ラフに見えて緻密に計算されたバンドだなという気がします」
 
シンディ「それを計算しましたって言わへんとこがまた腹立つ(笑)」
 
田中「そやなー! なんか出来ちゃったっていう感じの顔してるから」
 
シンディ「スケベや」
 
田中「スケベバンドって書いといてもらったら大丈夫です(笑)」
 
――(笑)。ではtricot。
 
田中「大好きです(笑)」
 
シンディ「ファンみたいな感じではあるんですけど、一緒にtricotのツアー(2017年『tricot VS 47』)にツーマンで何箇所か回って」
 
田中「もともとtricotの音楽がほんまに好きで、対バンする機会もあんまりなくて、僕ら“新譜出来たから聴いてください”ってCD渡しに行ったりしてたんですよ。けど急にあのツアーで距離が縮まって、フェスとかイベントで一緒になることも多くて、楽屋で喋っててもすごい気さくな子らで。異性と喋る時ってちょっと緊張しがちになるんですけど、ストレスなく喋ってくれて。“ほんまに良い子たちなんや~”と思いました」
 
シンディ「Alaska Jamがすぐ名前出てくるみたいに、それ以来僕らの中で“tricot呼ぼう”ってなるぐらい仲も良いし」
 
田中「フェスとかで僕らライブしてて、パッと見たらメンバー全員袖に揃ってるんですよ(笑)。それがすごい嬉しくて。ほんまにめちゃ良いバンドですよね。あととにかく上手い! 上手さを忘れさせるぐらい上手い(笑)。“どうなってんねやろ、これ?”とかじゃないんですよねtricotの上手さって。めちゃめちゃテクニカルなんですけど、それを忘れさせるくらい自然に入ってくる。変拍子やのに踊れますからね。不思議なバンドやなと思います」
 
――そしてキュウソネコカミ。
 
田中「1番付き合い長いバンドかもしれないですね。僕がとにかくセイヤと飲み友達なので。キュウソネコカミって、ある種カウンターカルチャーかなと思ってて。多分ロックバンドがNGとしてるようなことを最初にやったバンドやと思うんですよ。本人も言ってて、僕もずっと言ってきたんですけど、当時は“だから何やねん”みたいな感じもあって。“キュウソネコカミがどないしてん。俺は認めへんぞ”ぐらいの感覚はあったんですけど、ライブ見るともう全部覆るぐらいエンタテインメントに特化してて、一口に好きって言いたくはないんですけども、色々考えさせられますね。この中で1番掴みやすそうなバンドやけど、実は1番ひねてて掴みどころがないバンドなんじゃないかなという気はしますね。……何なんやろう、キュウソネコカミって」
 
シンディ「(笑)」
 
田中「結構キュウソフォロワーみたいなバンドが増えたと思うんですけど、それが絶対敵わないぐらい、コイツらやからこの音楽に辿りついたんやろうなって。人間1番見られたくないようなところを全部出してくる。しかもそれがキャラクターとぴったりハマって、音楽性にも活かされてる。でもね、本気で“カッコええやろ! 今回の新曲!”みたいに、目キラキラさせながら俺に聴かせてくるんですよ。セイヤは割と計算高い人間みたいに思われてるかもしれないんですけど、音楽に対しては結構ピュアというか、すごいひたむき。で、僕は“そんなにやなー”って返すんですけど(笑)。でもそれもちゃんと愛情として受け止めてくれる。全バンド通して言えるのが、嘘がないっすよね」
 
シンディ「仲の良さもあるんですけど、僕ら的には全バンドリスペクトしてるんで。ほんとに最高の組み合わせで揃えられたなと思います。僕実は空きっ腹入る前に全バンド、別バンドで対バンしてて、Alaska Jamとかスサシとかキュウソは幸輝たちがずっとやってきた今までの軌跡で一緒にやってて。個人的には“やったな!”っていう(笑)」
 
田中「ちょっと同窓会感あるかもしれないですね~」
 
シンディ「コイツら全員ツイートで“忘年会や~楽しみやな~”みたいに書いてるんですけど、僕らはそんな気持ちでいかないです(笑)」
 
田中「イッキュウ(中嶋/vo&g)に関しては“ほっこり対バンです”みたいなこと書いてたけど、どこがやねん(笑)」
 
シンディ「まあでも、そういう忘年会的な感じでも全然いいし」
 
田中「あとはこれを僕らが組んだのが結構大事だと思うんですよ。僕らが呼ぶから意味を成したイベントかなという気はしてる。これを機にどうなろう! とかよりも、この日を楽しんでくれ! っていう気持ちではありますね。もちろんvol.3に繋がっていくのも大事やと思うんですけど、難しいことを考える暇を与えたくない」
 
シンディ「本来なら考えるべきかもしれないんですけど。僕らがこの日を楽しめたらいいなと思ってます(笑)」
 
――空きっ腹に酒の意気込み的には?
 
田中「ライブが強いバンドしかいないんで、空きっ腹に酒が持ってる強い部分を惜しみなく出せたらいいなと思ってます。セットリストもガチガチ考えて、最強の状態で挑まないと絶対飲まれるんで、お前ら覚悟しとけよっていう感じではありますね」
 
――今年のライブはこの後もあるんですか?
 
田中「今年はこのライブ最後にします」
 
シンディ「これでシメようと」
 
田中「多分全部力使い果たしちゃうんで。この日飲むやろな~~~(笑)」
 
――2019年もあと1ヶ月、『クアトロインザハウス』に向けてどう過ごしていきましょうか。
 
田中「無駄にあがいても意味のない1ヶ月だと思うんで、スタジオに入って練習します」
 
――真面目(笑)。
 
田中「それが1番できることやし、こうしようああしようって考えるのは一旦置いといて、空きっ腹の芯を太くしようと思います」
 
シンディ「右に同じですね」
 
――では最後に来場する方に向けて一言お願いします!
 
田中「色々言ったけど、とにかく楽しんでくれたらそれでいいんで。何となく頭の片隅に空きっ腹に酒の年内ラストライブなんだよってことだけ置いといてくれたら、忘年会っぽく楽しめるんじゃないかなと思うんで、お祭り気分で来てください」

text by ERI KUBOTA 



(2019年12月11日更新)


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Profile

すきっぱらにさけ…大阪発のロック・バンド。田中幸輝(vo)と西田竜大(g)を中心に結成し、2008年8月にいのまた(ds)が加わって本格的に活動開始。自主制作音源や自主企画イベントを精力的に展開し、2011年にはフジロック<ROOKIE A GO GO>にも出演。ファンクやヒップホップなど多彩な音楽を消化したサウンドで注目を浴びる。2015年6月にシンディ(b)が加入して現編成に。2012年の『僕の血』から2016年の『しあわせ』までアルバム5枚を発表。2017年4月に6thアルバム『粋る』をリリース。2018年1月には自主レーベル『酔犬レーベル』を設立。同年3月会場限定シングル『酔.ep』を、2019年1月には『泥.ep』をリリースした。2019年12月22日、空きっ腹に酒にとって今年最後のライブになる主催イベント『クアトロインザハウス』が梅田CLUB QUATTROで開催される。

空きっ腹に酒 オフィシャルサイト
https://skpprnsk.com/


Live

空きっ腹に酒 Presents
『クアトロインザハウス』

Sold out!!
▼12月22日(日) 16:30
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング-2800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]空きっ腹に酒/Alaska Jam/SPARK!!SOUND!!SHOW!!/tricot/キュウソネコカミ
[問]GREENS■06-6882-1224