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ダーク感が鍵となる新世代ロックバンド
“ロックの復権”を掲げたツアーが年明けから開始!
Lenny code fiction、片桐 航(vo&g)インタビュー&動画コメント

昨年の1stアルバム『Montage』から1年余り。Lenny code fictionが待望の5thシングル『脳内』を12月11日にリリース。これまでの全シングルがアニメのオープニングテーマ曲に起用され、今回もアニメ『炎炎ノ消防隊』のエンディング曲として注目を集めている。全ての楽曲作りを担う片桐 航(vo&g)はかなりの映画好きで、今作のジャケット写真やミュージックビデオなども映画をテーマに制作したという。そのアートワークからサウンドまで、今まで以上にこだわり抜いた仕上がりで、新世代ロックバンドならではのハイブリッドなセンスを発揮している。マリリン・マンソンなどをルーツにしたダーク感をはらむ制作姿勢、年明けから始まるツアーに向けてバンドが掲げる“ロックの復権”に込められた思いを訊いた。


アニメ『炎炎ノ消防隊』のちょっとダークな部分が、
自分たちのライブスタンスと合っていた
 
 
――アニメ『炎炎ノ消防隊』のエンディング曲となっている今回のニューシングル『脳内』はどのように制作されたのですか?
 
「今年の2、3月頃にはリリースが決まっていたので、曲調とかアートワークとかミュージックビデオの世界観を先に固めていったんです。アニメのちょっとダークな部分が、自分たちのライブスタンスと合ってたんで。その掛け合いをもっと強めていこうみたいな気持ちはありました」
 
――スピード感があり、刺激的な展開でアドレナリンを誘発するサウンドです。
 
「はい。けっこうそういう曲が好きでいっぱい作ってきた中の一番お気に入りのサウンド感を今回持ってきました。王道のロックバンドのように、サビはキャッチーがいいっていうのは大前提で、そこにちょっとしたギミックというか、癖みたいな、展開を作るようにしてます。コーラスの入れ方とか、テンポチェンジも好きなように遊んでみました。タイアップ曲ではメロディーと歌詞をしっかり届けたいと思っているので、華やかで壮大なサビを引き立たせるために、ほかの部分でもっと違うことをしてたほうがいいかなと思って」
 
――Lenny code fictionは“新世代ロックバンド”と言われていて、今回も楽曲の構成とか、歌とラップパートが合わさるハイブリッド感に新しさを感じます。
 
「もともと90年代のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとか、マリリン・マンソンとか、ロブ・ゾンビとか、ヒップホップのリズムにハードロックが合わさったものがずっと好きだったんです。ハイブリッドなミクスチャーのロックバンドが最近少なくなってきているなと感じてたし、今の世代のバンドがそういうものをやると、また新しく聞こえるかなと」
 
――歌詞はどのように書いていきましたか?
 
「自分の書いてた歌詞を少しだけアニメに寄せたんですけど、原作の漫画から読んで、いろいろインスピレーションを受けたことも歌詞に落とし込んでいきました。“脳内”に持ってるイメージが自分の中で一番大事なので、まわりにどんな意見があろうと、脳内のメージを貫き通すということを一番大事にしました」
 
――それは他人に左右されたり支配されたりすることなく、自分の意志を貫くということですか?
 
「はい。けっこう反骨心はあるので。バンドを始めてからデビューして、ロックバンドとしてライブ活動をしている中で、曲も聴かずに“ロックバンドっぽくないな”って言ってくる人がいたり、いろんなことを言われたりもしたんですけど、デビューして3年経って、やっぱり自分たちのイメージしているものが正解やなって確信したんです」
 
――『脳内』のミュージック・ビデオではメンバーが円を描くような体制で演奏していて、とても臨場感ある映像ですね。
 
「とにかくこれは演奏シーンの熱量を見せたいということで、横並びではなく、向かい合う形で撮りました。監督ともちゃんと話し合うことができたので、メンバー自身がイメージしたことがそのまま映像になっています」
 
――演奏シーンだけじゃなくて、ちょっと謎秘めた展開も入ってますね。
 
「あれは監督のアイデアで、“脳内”のイメージがスクリーンに映っていて、最後にスクリーンの中から現れた悪魔が出てきて連れ去っていくみたいなシナリオがあるらしくて」
 
――撮影場所は映画館ですか?
 
「そうですね。僕自身、映画が好きで映画の影響も結構受けているので。バンド名も好きな映画から取っていて。“Lenny”は『メメント』っていう映画の主人公の名前で、“code”は『ダ・ヴィンチ・コード』、“fiction”は『パルプ・フィクション』から取っているんです」
 
 
 
デヴィッド・リンチとかの映画のイメージで
怪しめなアレンジを意識して作りました
 
 
――カップリング曲の『ヴィランズ』にもダークな要素が入っています。最初に不協和音が鳴って、ホラー映画の手法のような不安定感を醸し出しているように感じました。
 
「それはかなり意識して作りました。デヴィッド・リンチとかの映画のイメージで怪しめなアレンジを意識して。曲作りはダークっぽさとライブ曲というイメージを合わせて曲作りしました。サウンドは上がったところでいっきに下げるとか、展開と抑揚感はかなり意識していて。スケールやメロディーの作り方はエジプトやスペインの音使いを落とし込みました」
 
――“ヴィランズ”って“悪者たち”というような意味ですが、歌詞にもドキッとさせられます。
 
「きれいごとばかりじゃなくて、自分が人を嫌う感情とか腹立つ感情ってそのまま残っててもいいなと思って。悪の感情を肯定するような曲なんです。人のライブを観たり自分のライブで言ったことを振り返ってみたときに、きれいごとで言ってることは最終的にバレるなと。悪の感情みたいなものもみんな持ってるし、そういうことを普通に正直に言いたかったんです」
 
――でも、悪の感情とか、そういうことは否定されがちですよね。
 
「そうですね。でも、無理やり明るい未来にもっていくことだけが良いとは限らない気がしてて。映画もハッピーエンドじゃないといけないみたいなルールはないし。だから、自分たちの曲にそういうのがあってもいいんじゃないかなと思って書きました。全部それだとヤバイですけど(笑)。一曲ぐらいそういう曲があってもいいかなと」
 
――なるほど。善と悪があってこそ、人の世というかね。ちょっとダークヒーロー感もあって。
 
「そうですね。ダークヒーロー感はほしいですね」
 
――3曲目の『Time goes by』はまた雰囲気がガラッと変わりますが。これは“別れ”を歌っている曲ですか?
 
「これは男女の別れを含めて、友達とか家族もそうだし、いろんな別れをテーマにしています。この曲ができたのは19歳ぐらいで、当時から人の別れみたいなのがテーマだったんですけど、いろいろ変わっていって直前まで恋愛の曲やったんです。でも、最終アレンジでもっとどっしりとした大きなテーマの方が歌詞が入るなと思って。ほぼ19歳の時の歌詞に戻しました。メロディーとかテンポ感もほとんど変わってなくてサビの感じは当時のままです。ライブで壮大なミドルテンポの曲がほしくて、ライブで映えるんじゃないかということで、今回のカップリングに選びました」
 
――この曲調のインスパイア源というのは?
 
「これを書いた19歳ぐらいの頃はELLEGARDENなんかをよく聴いていて。あったかいメロディーの中にロックの要素が入ってるような構成とかアレンジはその影響が大きいと思います」
 
――作詞作曲はすべて片桐さんがされていて、3曲それぞれタイプが違いますね。
 
「そうですね。作ってきた年代も違うし作り方も全然違うので。あと、ライブのことも考えて違うタイプの曲を入れた感じですね。まだまだいろんな曲を書いていきたいと思ってます」

 
 
ロックバンドを誘ってロック感満載のツアーを回りたい!

 
――このシングルが12月11日(水)にリリースされて、2020年は、『Lenny code fiction Presents 5th Single 脳内 Release Tour 「ロックの復権」』が1月13日(月・祝)から、『Lenny code fiction Presents 5th Single 脳内 ONE MAN Tour 「ロックの復権」』が2月29日(土)からスタートします。『ロックの復権』というタイトルを掲げようと思ったわけは?
 
「これはメンバー内でタイトルを考えていた時に、ギターのソラが言い出したんです。ロックバンドを誘ってロック感満載のツアーを回りたいなと。1990年代~2000年代初期にはロックバンドの曲がお茶の間でもかなり流れていた時代を経験してきているので、それをもう一回復活させよう!という思いもあって。2010年代以降はロックバンドの曲がテレビで流れることが少なくなってきたように思うので、またヒットチャートにもっとロックバンドが入ってきてもいいなと思って」
 
――なるほど。ツアー自体はどんな内容になりそうですか?
 
「前半はロック感強めの対バンでやっていこうかなと思っています。自分らが好きなバンドやロックっていう括りでいろんなジャンルのバンドに声掛けさせていただいています。ワンマンでは起承転結を考えながら、洋楽っぽいゾーンがあったり、じっくり聴かせる壮大なゾーンがあったりとか、いろいろやってみたいです」
 
――最後に、2020年に向けてはどのような野望を抱いていますか?
 
「今回のシングルでロックバンド感とちょっとギミックの入ったダーク感のイメージが打ち出せると思うので。来年はその延長線上で自分たちならではのダークヒーロー感みたいなイメージをしっかりと定着させていきたいです!」

text by  エイミー野中



(2019年12月12日更新)


Check

Movie

Release

5th Single『脳内』
2019年12月11日(水)発売

【期間生産限定盤(アニメ盤)】(CD+DVD)
1400円(税抜)
KSCL-3225~3226

《収録曲》
01. 脳内
02. ヴィランズ
03. Time goes by
04. 脳内 (TV size)

《特典DVD内容》
01. 「脳内」Music Video
02. 「炎炎ノ消防隊」Non-Credit Ending Movie
03. 「脳内」×「炎炎ノ消防隊」Collaboration Movie

【通常盤】(CD)
1200円(税抜)
KSCL-3224

《収録曲》
M-1 脳内
M-2 ヴィランズ
M-3 Time goes by

Profile

レニー・コード・フィクション…片桐 航(かたぎり わたる) (vo&g)、kazu(カズ)(b)、ソラ(g)、KANDAI(カンダイ)(ds)
<ロックの復権>を掲げ、片桐 航を中心に滋賀で結成された4人組ロックバンド。 サウンドプロデューサーにONE OK ROCKなどを手掛けるakkin氏を迎えた、パワフルなサウンドとキャッチーなメロディーの共存を成功させ、そして多くの大型フェスにも出演を重ねてきた実力を併せ持つエネルギッシュなライブパフォーマンスが魅力。デビュー曲がTVアニメ「D.Gray-man HALLOW」のオープニングテーマ曲に大抜擢され2016年8月にキューンミュージックよりメジャーデビューを果たす。続くセカンドシングル「Flower」もテレビアニメ「ALL OUT!!」オープニングテーマ曲となり11月9日にリリース。さらに2017年1月からは新曲「Colors」がテレビアニメ「パズドラクロス」のオープニングテーマ曲に選出され4月12日にリリース、そして7月からは読売テレビ・日本テレビ系 TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」OPテーマを担当するなど異例の展開も注目を集めた。2018年11月には満を持してファーストアルバム 『Montage』 をリリースしている。2019年12月11日に5thシングル『脳内』をリリース。2020年は1月13日から『Lenny code fiction Presents 5th Single 脳内 Release Tour 「ロックの復権」』が、2月29日から『Lenny code fiction Presents 5th Single 脳内 ONE MAN Tour「ロックの復権」』がスタートする。

Lenny code fiction オフィシャルサイト
https://www.lennycodefiction.com/


Live

Lenny code fiction Presents
5th Single 脳内 Release Tour
「ロックの復権」

【千葉公演】
▼2020年1月13日(月)千葉LOOK
[共演]感覚ピエロ

Pick Up!!

【兵庫公演】

チケット発売中 Pコード:169-410
▼2020年1月16日(木) 19:00
神戸 太陽と虎
オールスタンディング-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]Amelie
※5歳以上は有料。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【岡山公演】
▼2020年2月1日(土)IMAGE
[共演]オメでたい頭でなにより

【秋田公演】
▼2020年2年9日(日) 秋田LIVE SPOT2000
[共演]LAMP IN TERREN

【宮城公演】
▼2020年2月11日(火・祝)
仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
[共演]the peggies

【群馬公演】
▼2020年2月21日(金) 19:00
高崎 club FLEEZ
[共演]Rhythmic Toy World


Lenny code fiction Presents
5th Single 脳内 ONE MAN Tour
「ロックの復権」

【愛知公演】
▼2020年2月29日(土)ell.FITS ALL

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード:169-410
▼2020年3月13日(金) 19:00
Shangri-La
オールスタンディング-3000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※5歳以上は有料。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【福岡公演】
▼2020年3月15日(日)DRUM SON

【東京公演】
▼2020年3月27日(金)渋谷CLUB QUATTRO

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