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メジャー1stアルバム『NEO-N』を手にネクストステージへ!
大阪発ポップパンクバンド、AIRFLIPの
Satoshi(g&vo)にインタビュー

90年代~2000年代を席巻したパンクやメロコア系譜のバンドサウンドをベースに、2019年現在の感覚でアップデートされた爽快な勢いを放っているAIRFLIP。メンバー自身にも大きな影響を与えている元イエローカードのフロントマン、ライアン・キーをプロデューサーに迎えて、地元大阪でレコーディングされたメジャー1stアルバム『NEO-N』を10月9日にリリース。日本語と英語を駆使して綴られる歌詞には等身大のポジティブなメッセージが込められ、メロディー重視で耳馴染みの良い楽曲によって聴き手の胸の中にまっすぐ届けられる。「キャリア集大成」と話す新作のレコーディング秘話とバンドのスタンス、その後のツアーに向けての意気込みをフロントマンのSatoshi(g&vo)が語ってくれた。

ジャンルではなく、カッコイイと思うメロディーを最優先
 
 
――まず、AIRFLIPというバンドの成り立ちからお聞きしたかったのですが、オリジナルメンバーが残っていないため、結成年月日が不明だとか。珍しいパターンですね。
 
「よく取材でそこをつっこまれます(笑)。バンドの名前を変えるタイミングがなくて、“AIRFLIP”という器をそのまま引き継ぐ形になっているんです。僕が加入してから9年ぐらいで、そこから現在のメンバーが揃って4年ぐらいです。海外のバンドの影響を受けてるメンバーが多いので。そういうところは楽曲にも色濃く出てるんじゃないかと思います」
 
――楽曲作りで一貫していることは?
 
「一番重視しているのはメロディーですね。それは一貫しています」
 
――だからAIRFLIPの曲には親しみやすさを感じるんですね。
 
「そう言っていただけると嬉しいです」
 
――“ポップパンク”という括りに関して何か意識していることは?
 
「僕たちとしては、“ポップパンク”というジャンルに当てはめてやっているわけじゃなくて、自分たちがカッコイイと思うメロディーを最優先していつも曲を作っています」
 
――全編英語で歌われている曲もありますが、Satoshiさんは海外にも長く行かれてたんですか?
 
「学生の頃、ロサンゼルスに留学していました。その後は日本に帰ってきて独学で英語を勉強して今に至る感じです。仕事でも英語は使っていたので」
 
――元々、海外のバンドの影響が強かったんですか?
 
「元々は日本のバンドで、Hi-STANDARDですね。そこからパンクロックを聴きはじめて、ハイスタ自体も海外のバンドとつながりがあったので、そういうところから自分でいろいろ発掘していきました。同じ世代だと、オフスプリングとかSum 41、GREEN DAYなんかを、よく聴いてましたね。今のメンバーになってから作った曲は全部そういう要素が入っていると思います」
 
――他のメンバーの音楽的なルーツは?
 
「ベースのFujimonは海外のバンドからスタートしていて、BLINK-182、New Found Glory、イエローカードが大好きで。ギターのGudciはもともとハードコアのバンドをしてたし、ドラムのRitsuyaはlocofrankとかdustboxとか日本のメロコア大好きです。僕はオーストラリアのバンドで、HEROES FOR HIREというバンドが一番好きです」
 
 
 
ライアン・キー氏(元イエローカード)と大阪でレコーディング
 
 
――今回リリースされた、メジャー1stアルバム『NEO-N』はプロデューサーのライアン・キー氏(元イエローカード)を招いて、大阪でレコーディングはされたそうですね。
 
「4月に1ヶ月間、大阪に滞在してもらって、毎日顔を合わせながらレコーディングしました。プロデューサーを招いてレコーディングしたいなという思いは前からあったので。それが今回やっと実現しました。ライアンさんには前作の時からアプローチしていたんですけど、スケジュールが合わなくて、一曲ゲストボーカルで入れてもらっただけだったんです」
 
――今作でやっと念願が叶ったと。
 
「はい。しかも、ライアン・キーといえば、自分たちの世代では知らない人はいないぐらいすごい有名なバンド、イエローカードのフロントマンだった人なので。ひとつの夢が実現したという感じですね。ライアンさんは日本が大好きなので。日本で音楽の仕事をしたかったらしくて。今回が念願の日本での初仕事だったらしいです」
 
――ライアン・キー氏に一番期待したことは?
 
「実際、どこまでつっこんだ作業をやってもらえるかというのは、直接会って話をするまでわからなかったので。(彼が日本に来てから)今作の11曲を並べて、さあどうしていこうかと、そこからスタートしたので。どうなるんだろうっていうワクワクする気持ちが大きかったですね。蓋を開けてみたら、編曲からしっかり入ってくれて、Aメロ、Bメロを入れ替えたほうがいいとか、サビも変えたほうがいいとか、すごく濃密に作業できたと思います」
 
――彼のプロデュースによって特に効果を発揮した部分というのは?
 
「音に関しては今までよりもギュッと締まった感じになったと思います。ライアンさんは絶対音感がすごくて、ちょっとの音のズレも気がついて、録り直しをするんです。なので、今まで以上にメンバー全員成長できたと思います。全員チューニングには苦しめられましたけど、本当に良い勉強になりました」
 
――Satoshiさんのヴォーカルに関してはいかがですか?
 
「僕の英語の発音も指導してもらいました。英語の歌詞から添削してもらって、“そういうことを言いたいなら、こっちの表現の方がいいよ”とアドバイスしてもらったり。その直後にすぐ歌わないといけないので大変でしたけど(笑)。でもすごく楽しかったですね」


 
今まで経験したことや自分の気持ちを素直に書いた

 
――歌詞には基本的にポジティヴなメッセージが込められているように思いますが、何か意識していることはありますか?
 
「最初に日本語を入れて歌ったのが、今作にも収録している『Brand New Day』なんです。それが結構ポジティヴな歌詞で、ライブで歌った時にお客さんの反応が明らかに違っていた。それまではずっと英語で歌っていたので、初めての日本語詞ということで、より伝わりやすくて一緒に歌えるし、“元気になりました”という言葉も多かったんです。その経験から前向きな歌詞が多くなりました」
 
――ライブで実際に得た体験から?
 
「そこは大きいですね。『Brand New Day』がターニングポイントになって大きく変わりました。バンドの立ち位置もライブのやり方も、その曲に引っ張られて今のスタイルになってきたと思います」
 
――『Sunday』は、働く人への応援歌のようにも聴こえました。Satoshiさん自身も会社勤めをしていた経験があるから?
 
「その通りです(笑)。以前はふつうにサラリーマンしていました」
 
――歌詞のアイデアはどんなところから出てくるんですか?
 
「『Sunday』なんかは自分の過去の経験から出てきたものだし、『Meaning』は、ここ最近の自分の心情を表しているし、今まで経験したことや自分の気持ちを素直に書いたつもりです。そもそも僕はいろんな経験をしたことからインスピレーションを得るタイプなんです。海外を旅するのが結構好きなので。日本とまったく違う文化に触れて、日本に帰ってきて曲が書けることが少なくないです。旅をするといろんな人に出会うじゃないですか。日本人の感覚とは違うのがめちゃくちゃ面白くて」
 

 
――ちなみに、今までどんなところを旅してきたんですか?
 
「南米、オーストラリア、ヨーロッパも行きました。中東にはまだ行けてないので、次は行きたいなと思ってるんですけど」
 
――そういう旅の経験が元でできた曲というのは?
 
「2017年にギターのGucchiと一緒に南米のウユニ塩湖を見に行ったんです。前作『Friends In My Journey』というミニアルバムの中に、今回のプロデューサーのライアンがゲストボーカルで入ってくれている『Star Journey feat.William Ryan Key』という曲がありまして。その曲でイメージしたのは、ウユニ塩湖の風景ですね。夜は湖面に星が映るので、宇宙の中にいるような感覚になるんです。あれを思い浮かべながら書いた曲ですね。最近忙しくて海外の旅に行けてないので、また時間があれば行きたいですね」
 
――今回のアルバムでは、『Days In Avenue feat.William Ryan Key』で、ライアンさんと一緒に歌っていますね。
 
「これはライアンが一番気に入ってくれた曲なんです。“アメリカでCDをリリースするならこの曲がいいよ”って。それならぜひ一緒に歌おうということになって。ミュージックビデオも一緒に撮りました」
 
――いつかライブで共演してほしいです。ファンのみんなもきっと感動しますよね。
 
「そうですね。いつかできたらいいですね。その時は僕らが泣くかもしれない(笑)」
 
――Satoshiさんの突き抜けるようなヴォーカル力も大きいと思いますが、どんなふうに鍛えているんですか?
 
「ヴォーカルのトレーニングもしていますし、ジムでも体を鍛えてまして。最近声が太くなったと言われるようになりました。体自体もうちょっと大きくしていって、強靭なヴォーカリストになりたいですね」
 
 
 
メジャーという新天地で新しい光を放ちながら頑張る!

 
――ニューアルバム『NEO-N』を手に、今後はどのような活動をしていきたいですか?
 
「メジャー1stフルアルバムということで、AIRFLIPを知らない人にもアプローチできると思って、今回の『NEO-N』はけっこうバラエティに富んだ内容になっています。これまでのキャリアの集大成じゃないですけど、そういう位置付けの作品が完成して、ここからもっとガツガツ活動していきます!アルバムタイトルの『NEO-N』(ネオン)というのは街灯、光という意味であり、メジャーのシーンという、今までよりもう一段オーヴァーグラウンドに出て、“新天地で新しい光を放ちながらがんばるぞ!”という思いでこのタイトルにしたんです。バンド同士のつながりも急激に増えているし、イベンターさんが主催するイベントに呼んでもらえる機会も増えると思うので。のどが擦り切れるぐらい歌います!」
 
――ファン層は広がっていると実感していますか?
 
「最近は高校生とか、若い子も増えてきて、ご両親と一緒にきてくれたりしてます。お父さんお母さんもめっちゃ若くて、家族ぐるみで応援してくれる人もいたりします。来年はワンマンライブもできると思います!」
 
――次のツアーは対バン形式になるそうですが、どのようなバンドと?
 
「けっこうジャンルはバラバラですね。音楽性というより人間性が大事なので、自分たちが一緒にやりたいバンドとやっています」
 
――では最後に意気込みをお願いします!
 
「今回のツアーでは初めてきてくれた人にも、自分たちらしさをしっかり提示できるライブをどの会場でもやりたいと思います。僕らの曲は、ライブでみんなと一緒に歌えたり、叫べるパートが多いので。そういうところで存分に楽しんでもらえると思います。僕らは今のAIRFLIPのまま、どんどん大きいバンドになっていくので、ずっと応援してくれてる人も、ぜひ足を運んでほしいですし、初めての人もライブで僕らに身を任せて楽しんでもらえれば嬉しい。みんなの心を鷲掴みにして、一緒に良い景色を見えるように頑張っていきたいです!」

Text by エイミー野中



(2019年10月10日更新)


Check

Release

Major 1st Full Album
『NEO-N』
​2019年10月9日(水)発売
2500円(税抜)
COCP-40959

《収録曲》
01. Fly Away
02. Meaning
03. Sunday
04. Canvas
05. Merry Go Round
06. Lost Wave
07. Days In Avenue
08. Highway
09. Lights On
10. Everlasting Song
11. Brand New Day

Profile

大阪発、POP PUNKバンド。メンバーは、Satoshi(g&vo)Ritsuya(dr&cho)Gucchi(g&cho)Fujimon(b&cho)。これまでにTOTALFAT、HEY-SMITH、SWANKY DANK、GOOD4NOTHING等のツアーに参加。STATE CHAMPS、AS IT IS等の海外バンドのサポートアクトも務める。その説得力ある圧巻のライブパフォーマンスが各地で話題となっている。2019年10月9日にメジャー1stアルバム『NEO-N』をリリース。このアルバムを携えたツアー、『NEO-N Tour 2019-2020』が10月13日からスタートする。

AIRFLIP オフィシャルサイト
http://www.airflip.info/


Live

AIRFLIP
“NEO-N Tour 2019-2020”

【東京公演】
▼10月13日(日)GARRET udagawa
【神奈川公演】
▼10月19日(土)F.A.D YOKOHAMA
【愛知公演】
▼10月27日(日)R.A.D

Pick Up!!

【京都公演】

チケット発売中 Pコード:161-626
▼11月16日(土) 18:00
LIVE HOUSE GATTACA
スタンディング-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]The Winking Owl/HER NAME IN BLOOD/他
※小学生以上はチケット必要。未就学児童は入場不可。
※販売期間中は1人1公演4枚まで。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【愛知公演】
▼11月17日(日)豊橋club KNOT
【栃木公演】
▼11月23日(土・祝)HEAVEN’S ROCK Utsunomiya 2/3(VJ-4)
【北海道公演】
▼11月30日(土)SPiCE
【青森公演】
▼12月14日(土)
八戸 LIVE HOUSE FOR ME
【宮城公演】
▼12月15日(日)
LIVE HOUSE enn 3rd

Pick Up!!

【兵庫公演】

チケット発売中 Pコード:161-626
▼2020年1月5日(日) 18:00
神戸 太陽と虎
スタンディング-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]Danablu/他
※小学生以上はチケット必要。未就学児童は入場不可。
※販売期間中は1人1公演4枚まで。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【新潟公演】
▼2020年1月11日(土)
新潟CLUB RIVERST
【東京公演】
▼2020年1月13日(月)
Hachioji RIPS
【島根公演】
▼2020年1月18日(土)
APOLLO
【広島公演】
▼2020年1月19日(日)
セカンド・クラッチ
【岡山公演】
▼2020年2月1日(土)
岡山CRAZY MAMA 2ndROOM
【香川公演】
▼2020年2月2日(日)
TOONICE
【大分公演】
▼2020年2月8日(土)
club SPOT
【福岡公演】
▼2020年2月9日(日)
福岡Queblick

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