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「やっぱりちゃんと音楽で感動させたい」
あの日の初期衝動を取り戻せ! 我らがircleのまばゆき第2章
河内健悟(vo&g)、ショウダケイト(ds)がツアークライマックスに語る
『CLASSIC』インタビュー&動画コメント

 信念を持って生きて生きても何者にもなれない中途半端な僕らは、いつになったら満たされるのだろう――? 再生と同時に夕暮れが心臓をぶち抜く轟音で幕を開けるircleの最新作『CLASSIC』は、結成17年目にして荒ぶる初期衝動を取り戻したかのような生命力と、重ねてきた時間の中で報われなかった数々の景色をエネルギーに変えた推進力で、聴く者の胸にそんな叫びにも似た音楽を突き立てる。2001年、大分のとある中学校の同級生が4人集まって、2018年、音楽だけを頼りにたどり着いた東京で鳴らすまばゆき全6曲24分。“誰かみたいに叶わなくても 全ての全てを歌って燃やしてやる”(『なんにもない』)、“あきらめたくないのは わかりあうこと”(『わかりあうこと』)etc…ircleは終わらない。いや、また始まったのだ。河内(vo&g)、ショウダ(ds)がツアークライマックスに語る。

 
 
何かが変わるかもしれないと思えたのは、もしかしたら初めてかも
 
 
――今回は『Copper Ravens』(’17)以来のミニアルバムですが、この間はSIX LOUNGEとのスプリット『地獄盤』(‘17)のリリースもあったけど、バンドにとっても照準を定め直す約1年半だった気がします。
 
河内(vo&g)「こう…トンネルを1つ抜けた気がします。『Copper Ravens』もいいものができた実感はあったんですけど、振り返れば多分みんなに、“あと一歩、何かが足りないんじゃないか”っていう感じも同時にあって。今回でその一歩が最大限に補えたわけじゃないですけど、“俺らはもっと先に行けるんじゃねぇか”みたいな感覚が生まれてきた作品なのかなって」
 
ショウダ(ds)「『CLASSIC』はircleのお客さんも“これだったら伝わる”っていろんな人に広げてくれて、受け手側の反応も“いいね”って変わってきたというか…。何故そうなったのか確信はないんですけど、もちろん個々の成長はある上で俺が一番デカいと思うのは、今回から新たに兼重(哲哉)さんというエンジニアさんが入ることによって、俺らが言いたかったことを、今までは“ircle語”だったものを、ようやく人に伝わる言語に翻訳してくれたというか」
 
――お客さんやバンドマンを含めたircleの理解者たちは、確かにircle語で会話するというか、会話すらなくても響き合えるところはあるもんね(笑)。
 
河内「その擦り合わせが4人じゃなかなかできなくて。“こうでしょ!”じゃなくて、“こういうふうにやった方が伝わるんじゃない?”って…しかも4人全員が明確に“はい”と言えるところまで手助けしてくれる人が現れたという」
 
――それこそ出会うタイミングが違ったら、その意見を素直に聞けない時期もあったかもしれない。自分たちの視野が広がったときに、それを形にしてくれる人が出てきてくれた。
 
河内「視野を広げようとする意識は確かにあったんですよ。ただ、『光の向こうへ』(’16)とかもしかりですけど、“何かやらなきゃ、でも何を?”みたいなところはあったんで」
 
――今作を聴いて思ったのは、ircleのライブのよさと作品性みたいなものが改めて揃ったというか。さっき“トンネルを抜けた”と言ってたけど、この1年半は得体の知れないモヤモヤみたいなものがあったの?
 
河内「1つ抜けたかなと思ったのは、『CLASSIC』ができたとき、知ってる限りの人に聴かせたいなって思ったんですよ。今まではそんな意識がなかったんですよね」
 
ショウダ「まぁ白盤(サンプルCD)ができたから配ろうか、ぐらいだったよね(笑)」
 
河内「それでも、“もしかしたらこの人の趣味には合わないかも…”とか思ってるところもあったんですけど(笑)、そういうことも関係なく、“ircleはこういうバンドです”って、この1枚を渡せば何かが変わるかもしれないと思えたのは、もしかしたら初めてかも」
 
――ircleって結成して長いのにピュアなところがあるというか、17年何やってたんやろうっていうぐらいに余白がまだあるよね(笑)。それが希望でもあり。
 
河内「アハハハ!(笑) まぁ、俺らは素人4人が集まってただ始めたバンドですから。まだまだ見たことがない世界があるんだろうなぁって、今は思えるんですよね」
 
 
曲を作るのも歌詞を書くのも楽しいなって久しぶりに思えましたね
 
 
――今回、兼重さんとの出会いのきっかけとしては(仲道)良くん(g)との接点から?
 
ショウダ「そうですね、SUPER BEAVERつながりから別現場で出会って。それ以前に、プロデューサーないしディレクターを別に入れたいねっていう話は結構前からあって。メンバーだけだと限界があるからディレクションしてくれる人を探してはいたんですけど、やっぱりハマる人がなかなか…。その中で“兼重さんの音も好きだし、ディレクションもしてくれるしどうだろう?”っていう案が出て。兼重さんはライブを観た上で制作の段階から意見も言ってくれて、これはもしかしたらいけるかもしれないなって」
 
河内「人としても合うというか、そもそも音楽の趣味が結構近いところにあって。兼重さんは本当に大事な節々でアイデアをくれましたね」
 
ショウダ「意外と感覚的な話で、“こういう言葉がircleのライブにおいては絶対に力になるんじゃないか”みたいな…そこを河内が膨らませて。“この歌詞にこのリズムはハマらない”とかそういう話もしましたし」
 
河内「やっぱりね、続けてるとどんどん“新しいものを”ってなっていくんで、元々持っていた武器をあんまり使わなくなってたというか。兼重さんから、“ぶち抜いて”とか“蹴り上げた”とか、そういう言葉って河内くんの強い個性だから何回使ってもいいんだよ、みたいに言われて。何回も使うのはこっぱずかしいところもあったんですけど、それでいいんだと思った瞬間にいろいろ言葉が湧いてきて、“確かに俺、得意だわ”って(笑)。“今あるものを使え”っていう意見をくれたことですごい気が楽になって、曲を作るのも歌詞を書くのも楽しいなって久しぶりに思えましたね」
 
――『CLASSIC』を再生して4秒で“ぶち抜いて”っていう言葉が飛んでくるから、“キター!”って(笑)。
 
ショウダ「それが意外と盲点で、ロールプレイングゲームでも、レベルが上がって次の街に行けば新しい武器を手に入れるじゃないですか。元々持っていた武器を研いでいくっていうところに、意外と行き着かなかったんだなって」
 
――ただ、今作では兼重さんみたいな客観的視野とハートがある人のパワーも大きいけど、曲自体がすでに突き抜けてる印象もあって。
 


河内「相互作用というか、元々いい曲ができてた感覚はあったんで、何か吹っ切れたところはあったんでしょうね。例えば、『あふれだす』(M-2)とかは元々は全く違う歌詞で、曲のタイプの割には陰の方向に行ってたんですよ。でも、『あふれだす』っていうタイトルをなぜか出てきて、ツアー中だったんですけど歌詞をこそこそ書いて改めてみんなに送ったら、“めっちゃよくなったじゃん”と言われ。こういう突き抜けて明るい歌詞には抵抗があるんですけど、“この曲はこういうふうに仕上げた方が楽しいし”って思えたのは不思議でしたね」
 
――この曲に参加してる、えみそん(=おかもとえみ)(フレンズ/科楽特奏隊)の歌声にはやっぱり存在感があるね。
 
河内「歌録りをしてたときに、“確かに女性コーラスが入った方がいいな”っていう話になって。えみそんがTHEラブ人間にいた頃から歌ってるのを耳にして知ってたし、“この曲はえみそんでしょう!”ってなってマネージャーに連絡してもらったら、“あ、いいっすよ”って(笑)」
 
ショウダ「しかも30分くらいでバシッとキメて、帰って行きました(笑)」
 
河内「それを頼んだのも前日なのにっすよ(笑)」
 
ショウダ「今までだったら、女性的な部分を何とか表現するために裏声を使ったり、歌詞を女性的にしようとか、そういう発想だったんですよ。それこそ兼重さんが、“いや、女の子の声は女の子にしか出せないから”って」
 
河内「“女性ボーカル、呼んでやった方がいいんじゃないの?”って言われて、“あ、確かに”っていう(笑)。しかもコラボした方が広がりがありそうで面白いし」
 
 
“これしかない”っていうことは別に悪いことじゃないし
そういう人の心にちゃんと届けばいいなぁって
 
 
――『Sunday morning relight』(M-5)も新たな一面というか、ircleはこういうアーバンな感じもできるんだなと。
 
河内「まぁ、どっちかって言うと好き(笑)」
 
――好きだけど、ircleではやるべきではないって感じだったんかな?
 
河内「多分ircleに中途半端なイメージを持ってここまで来たんでしょうね(笑)」
 
ショウダ「いつもなら“フルアルバムならこっそり入れられるかな?”みたいな曲だったんですけど(笑)、今回はまっすぐな曲が多いので、バランスを取る上でもかなりキーになる曲でもあるのかなと。特に今回チャレンジしたのが楽曲の可視化というか…それも兼重さんから言われたのが、“映像が浮かばないと今のリスナーが感動するのはなかなか難しい”と。俺らは好きだけど『未明』(M-3)とか『Sunday morning relight』とか、良が作ってくる曲は割と抽象的な曲が多いんで、カーテンを閉める音とか、水がポチャンって落ちる音も自分たちでレコーディングして」
 
河内「言葉じゃなくて、映像の方に持っていくという」
 
――ライブの絵じゃなくて、曲の絵が浮かぶように。『光の向こうへ』とかは“ロックバンドとして”のフォーマットにのっとって間口を広げるような曲だったけど、今回はそれにすら捉われずやってみたらどうだろうっていう、ircleとしてのポップソングができてる感じがしますね。
 
河内「まさに、そういう空気です。間違いなく自分たちの音楽ができたなっていう」
 
――『this is LOVE』(M-4)とかはとにかく感情が突き動かされるものがあって、エネルギーがほとばしってるし。
 
河内「『this is LOVE』が推し曲になると思ってたんですけどね~結局、中途半端な位置にきましたね(笑)」
 
ショウダ「推し曲のつもりでしたけど、『なんにもない』(M-1)と『あふれだす』にまくられたっていう(笑)」
 
河内「成長し過ぎた2曲(笑)。ただ、『this is LOVE』もめちゃめちゃ化けていいものになったと思うんですよ。今となって全体像で聴くと、確かにアルバムの途中にあってほしい気はしますけど」
 
――ライブの後半戦の頭にやってほしい曲、みたいな(笑)。『なんにもない』は、“なににもなくたって生きていく”と一周回って言えたところがircleの現在地な感じしますね。
 


河内「そうです。“これしかない”っていうことは別に悪いことじゃないし、そういう人の心にちゃんと届けばいいなぁって思いますね。そこもわざわざ歌詞にしてるから」
 
――ヘンな話、ircleみたいなポジションの人って世の中に結構いると思う。信念を持ってやっているけど全てが即大きな結果になるわけじゃない日々は、どんな仕事をしていてもあるはずだから。それをこうやって言い放ってくれたのはすごく勇気になるね。最後の『わかりあうこと』(M-6)でも、“あきらめたくないのは わかりあうこと”とあるけど、この音楽がもっと多くの人に届いて、理解してもらえることを目指して。
 
ショウダ「バンドとしては一番伝えたいところではあるので。ただ、アルバム作る上で『わかりあうこと』みたいな曲を聴いてもらうためにはどうしたらいいんだろうって…やっぱりここにちゃんとたどり着いてほしいし、そういう目標の上で『あふれだす』とかが生まれたのはありますね」
 
 
これが俺らが本当にステージの上で表現したかったもの
 
 
――ただ、そんな充実の作品を作ったにも関わらず、リリースを控えた3月ぐらいには河内くんが重圧に押し潰されそうになって、『見放題東京2018』ではライブの途中で歌えなくなって。
 
河内「何かね、あの頃はマイクの前に立つと気持ち悪くなってたんですよ(苦笑)。全然休みもなかったし、“もう吐いてでもステージに立てってことか”みたいな感じでライブしてて。めっちゃキツかったけど、“まぁでも、こんなことで休んでる場合でもないよな”って気を張ってましたね。その感じはお客さんにも伝わってたと思いますけど(苦笑)」
 
ショウダ「去年もめちゃくちゃライブが多かったですし、ライブをやりながら制作もやって、レコーディング直前まで他のバンドのツアーで回ってた状況の中でも素晴らしいものができたんですけど、そこに精神的なところと体力的なところが全く追い付いてなかったというか。今回のアルバムで1つ開けたはずなのに、今までの曲とのテンションの擦り合わせだとか、そこに対する自分の力量だとかが、まだうまく噛み合ってなかった時期ではありましたね」
 
河内「制作に対してはスッキリした気持ちではあったんですけど、まだリリース前だったから新曲も披露してないし、その前に作ってきた曲もライブでは歌わなきゃいけないじゃないですか。『CLASSIC』ができた以上、今までと同じようにステージに立ってたらまずいとも思ってましたし、もっと表現力の高いボーカリストでいなきゃっていう意識は湧いてたんで。今は『CLASSIC』の曲を表現するために歌に対する努力も昔よりするようになって、気持ちよく歌えるようになったんで。“歌うのって楽しいな”って思いながらライブはできてるんですけどね」
 
――でもまぁ、ircleも悩んだりいろいろあるんだね(笑)。
 
ショウダ「かなり“気にしい”ではありますね(笑)」
 
河内「めちゃめちゃ中途半端な人間なんですよ(笑)」
 
――別に外面を気にしないでいい感じのバンドやのに、割と気にする(笑)。
 
ショウダ「だから面倒くさいんでしょうね(笑)」
 
――外から見たら、“俺たちは俺たちだから!”っていうイメージもあるのに。
 
河内「こっちは“そういうふうに見えてるみたいっすね”ってなっちゃう(笑)。めちゃくちゃ気にしいですよ全員!」
 
――アハハハハ!(笑) かわいいかよ!(笑)
 
河内「兼重さんと最初に飲んだときに、“メンバーをそれぞれどういう人間だと思ってるの?”って聞かれて。そもそも兼重さんも俺に“酒を飲みまくる、暴れる、暴言を吐く”みたいな過大なイメージがあって(笑)。俺は割と普通に育ってきたし、“ちくしょう、ぶっ殺す!”とかいつも言ってるわけじゃないんで(笑)。じゃあ、自分は自分をどう思ってるんだろうって考えて…結局、俺はめちゃくちゃ中途半端な人間だから、このままの歌を書いて、自分のことを中途半端だと思ってるような人にそれも悪くないんだよ、ちゃんと生きていけるんだよって歌おうって。反省は日々ありますけど、楽曲の中で自分がどんな人間であるかは大事だなと改めて思って。できないことはできない!(笑)」
 
ショウダ「俺らはロックンローラーでも何でもなくて、普通のシンガーとミュージシャンだと思うんですよね、本当に(笑)。ircleは生き様でみんなを引っ張ってきたイメージかもしれないですけど、やっぱりちゃんと音楽で感動させたいんで。それが死ぬ直前に生き様になっていればいいだけで。今回はその意識もちゃんと作品としてまとめることができましたね。最近はライブも変わってきてるというか…もっともっと音楽的になってきてると思うし、河内ももっともっとシンガーになってきてると思う。これが俺らが本当にステージの上で表現したかったものですね」
 
河内「しょうもない俺が自分へ持っていたイメージ…確かに兼重さんから言われたことも分かるんですよ。俺もどうやらそれをずっと体現しようとしてたことに気付いて。音楽で全部表現すればいいのに、ここで叫んだ方が俺っぽいとかね、別にそうじゃないのに(笑)。仲間と飲んで朝まで泥酔することがドラマにはならないし、飲んだときに話してる内容の方が大事なのに、次の日は道で寝てた方が俺っぽいとか(笑)。もうそんなのいらねぇと!(笑)」
 
――いつの間にか出来上がってたircleのイメージに、何となく囲まれているというか。
 
河内「そうなんです! 実際はそうでもないんで、“ん?”ってなって(笑)。要は俺ら4人ってただの友達だったんで、中学の同級生のときから変わらないものがあるわけで。なのに、いつの間にか歪を生むような方向性をそれぞれがそれぞれの向きで考えてて、お互いに“これはちょっと違うかも?”と思いながらやってたことが、もしかしたら意見が完全に合わないままやってたことがあったかもしれない。『CLASSIC』を作るにあたって、同じところを目指すことがどれだけ大事かが改めて分かって…何周もしながら久しぶりにそれができた気がします」
 
 
『CLASSIC』は“これが今のircleの全てです”と言えるような作品になった
 
 
――そして、そんな作品に『CLASSIC』=最高傑作というタイトルを付けられたのが1つの答えというか。
 
ショウダ「原点回帰というか、初期衝動のところまで戻れたのが一番大きくて。温故知新じゃないですけど、元々ircleが持っていた武器がちゃんとあったんだなって。それを磨いてようやく最高傑作を作れたというところで」
 
河内「ここからがircleの第2章になればいいなって。どんどんプレッシャーは大きくなっていくと思いますけどそこは気にせず(笑)、もっともっといいものを、まだまだ何作も作っていくわけですから、これからはバンドとして楽しくやっていきたいですね。気持ちよく曲ができると、ライブも気持ちがいいもんね」
 
ショウダ「今回は周りの評価も付いてきてるから、余計に気持ちがいいというか(笑)。これがなかったらまためちゃくちゃ悩むんでしょうけど(笑)」
 
――自分たちらしくやって、“あれ? こっちも違いました?”ってなったらね(笑)。今のマインドになって、ライブのスタンスも変わって、また新しいircleの面白さが出てきそうですね。
 
河内「ircleをずっと観てきた人はそこまで大きな変化を感じることはないとは思うんですけど、初めて観る人の印象は全く違うライブを今はできてると思います。さらに変わっていくんでしょうし、これからもいいところは研ぎ澄ませたいなって。メンバーそれぞれのいいところもそうだし、ircleの全てを武器にしたいなっていう気持ちが今はありますね。頑張って曲を作らなきゃ」
 
ショウダ「バンドを長くやってきてリリースの枚数も増えて、それこそ最近ircleの名前を聞くけど何から聴いていいか分からないし、知ってる曲がたくさんあるわけじゃないからライブに行きづらいって思う人がいるかもしれないけど、そういう意味では、『CLASSIC』は“これが今のircleの全てです”と言えるような作品になったので。とりあえずこれを聴いて軽い気持ちでライブに来てもらえれば、100%楽しませる自信はあるし、今からでも全然遅くはないので。僕らのリリースツアーの方が面白いとは思いますけど(笑)、そうじゃないイベントでもいいし、フラッと1回観に来てほしいなと思います」
 
河内「生まれ変わったから観てくれとかじゃなくて、ライブは相変わらず嘘がなくまっすぐにやろうと思ってるので…本当に響けば反応してほしいなっていう気持ちです。まだまだ俺らはアンダーグラウンドにいるけど、今から出会う人たちもオーバーグラウンドに連れていく覚悟はあるので、よろしくお願いしますっていう感じですね」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



(2018年7月 5日更新)


Check

Movie Comment

出会ってくれれば後は任せてください
ircleからの動画コメント!

Release

これぞircleな強さと優しさと儚さ
胸を揺さぶる充実の最新作!

Mini Album
『CLASSIC』
発売中 1500円(税別)
YAMANOTE Records/JMS
YMNT-1009

<収録曲>
01. なんにもない
02. あふれだす
03. 未明
04. this is LOVE
05. Sunday morning relight
06. わかりあうこと

Profile

アークル…写真左より、仲道良(g)、河内健悟(vo&g)、伊井宏介(b)、ショウダケイト(ds)。’01年、大分県別府市にて同中学の同級生であった4人が、文化祭に出演することを目的に結成。’06年、大学進学を機に拠点を福岡に移す。’09年、デビューe.p.『未来』をタワーレコード大分、福岡店にて限定発売し、3週連続インディーチャート1位を獲得。同年3月には大分club TOPSでの初ワンマンライブを成功させる。’10年には上京し、’12年11月にシングル『夜明けのテーマ』、’13年7月にはミニアルバム『さよならリリー』を発売。『FUJI ROCK FESTIVAL』『MURO FES.』『スペースシャワー列伝~瞬刻の宴~』ほか多くのフェスやイベントに出演。’14年4月にはシングル『失敗作』を、9月には初のフルアルバム『iしかないとか』を発売。’15年6月にはシングル『風の中で君を見たんだ』を、10月には2ndフルアルバム『我輩は人間でr』を発売。ツアーと並行し自主企画『HUMANisM(ヒューマニズム)』を設立。’16年9月にはミニアルバム『光の向こうへ』、’17年1月にはミニアルバム『Copper Ravens』を発売。9月にはTHE NINTH APOLLOからSIX LOUNGEとのスプリットCD『地獄盤』を発売し、全国ツーマンツアーを開催。’18年5月2日には最新ミニアルバム『CLASSIC』を発売。バンド名のircleは、円(circle)の持つ“完全の象徴”という意味を、その頭文字のCを外し型を崩すことにより、“今ある世界に新しい風穴を開ける”という想いを込めた造語である。

ircle オフィシャルサイト
http://www.ircle.jp/

Live

リリースツアーも残すは東阪ワンマン
その後はイベントで続々関西へ

 
『ircle New Mini Album
「CLASSIC」リリースツアー
“心の真ん中に何がある”』

【宮城公演】
▼6月14日(木)仙台MACANA
[共演]ハルカミライ/KOTORI
【新潟公演】
▼6月15日(金)新潟CLUB RIVERST
[共演]ハルカミライ/WOMCADOLE
【広島公演】
▼6月18日(月)セカンド・クラッチ
[共演]神はサイコロを振らない/Shout it Out
【香川公演】
▼6月19日(火)DIME
[共演]神はサイコロを振らない/Shout it Out
【福岡公演】
▼6月22日(金)福岡Queblick
[共演]THE BOYS&GIRLS/BAN'S ENCOUNTER
【大分公演】
▼6月23日(土)club SPOT
[共演]THE BOYS&GIRLS/BAN'S ENCOUNTER

【愛知公演】
▼6月29日(金)アポロベイス

 

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード112-448
▼7月6日(金)19:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング3000円
清水音泉■06(6357)3666
※未就学児童は入場不可。

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【大阪公演】
『見放題2018』
チケット発売中 Pコード119-454
▼7月7日(土)13:00
心斎橋アメリカ村周辺の
ライブスペース19会場
自由4000円
[出演]【見放題オフィシャルホームページ】http://www.mihoudai.jpを参照。
【お問合せ】見放題実行委員会 mihoudai.zikkouiinkai@gmail.com
※3歳以上は有料。未就学児童は保護者同伴に限る。会場、出演時間の変更、出演者の変更・キャンセルに伴う払戻し等は行いません。チケット・リストバンドの紛失や破損等、如何なる理由に関わらず再発行不可。客席を含む会場内の映像、写真が公開される場合があります。

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Pick Up!!

【東京公演】

チケット発売中 Pコード112-468
▼7月13日(金)19:00
渋谷CLUB QUATTRO
オールスタンディング3000円
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999
※4歳以上はチケット必要。

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【大阪公演】
『友達ツアー2』
チケット発売中 Pコード113-928
▼7月29日(日)18:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング3000円
[出演]ハンブレッダーズ/SUNNY CAR WASH/ドラマチックアラスカ/ircle
GREENS■06(6882)1224
※未就学児童は入場不可。

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【大阪公演】
『夏休みだヨ!全員集合!』
一般発売7月7日(土)
Pコード117-602
▼8月9日(木)14:30
BIGCAT
オールスタンディング2500円
[出演]ircle/INKYMAP/WOMCADOLE/
ドラマストア/Brian the Sun/Bentham
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。

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Column1

「ircleは痛みも持っていく
 バンドだから」
思春期の先にあったircleの正義
闘争の幕開けと覚悟を語る!
『Copper Ravens』インタビュー

Column2

「音楽より楽しいこともあるけど
 音楽ほどは伝えられない」
夢と現実、希望と絶望
うごめく感情も葛藤もぶち込んだ
『我輩は人間でr』インタビュー

Comment!!

ライター奥“ボウイ”昌史さんの
オススメコメントはコチラ!

「3月某日、河内くんから送られてきた『CLASSIC』のデータ。インタビューでもあったように、普段はレコード会社やイベンターさんから取材のためにもらうことが多い音源ですが、今回はアーティストから直々にもらったのが一番最初で。そこからも、ircleが今作に懸ける並々ならぬ想いと、一聴して分かる音楽の持つエネルギーとチャレンジ精神を感じました。個人的には名盤『吾輩は人間でr』(’15)の続きがここにあるような…もちろん『光の向こうへ』や『Copper Ravens』を経由したからこその結果論ですけど、新たな視野を得てナチュラルパワーでやっていた頃の己の道に戻ってきた感じがした嬉しい帰還と進化でしたね。これぞircle!! 改めてircleの魅力、すごさ、かわいらしさを(笑)感じた音源でありインタビューでした。それにしても、AmelieしかりNakamuraEmiしかりSUPER BEAVERしかり、最近はエンジニアの兼重哲哉さんの話題に事欠きません。キーマンです。ビーバーの初武道館ライブの打ち上げで初めてお会いしましたが、いつか兼重さんともガッツリ呑みたい、いや、話を聞いてみたいですね~(笑)」