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『みずいろの雨』『パープルタウン』から近年の楽曲までを網羅した
濃厚2枚組ライブアルバム『This is the ヤガ祭り』も大好評!
豪華メンバーとのビルボードライブに全国のホールにと旅する才媛
八神純子インタビュー&動画コメント

 『みずいろの雨』(‘78)をはじめとするヒット曲の数々で知られ、抜群の歌唱力と洋楽的なエッセンスを巧みに消化した作曲センスで、近年はシティポップ再評価の流れでも初期の作品が世代を越えて聴き継がれる八神純子。長いブランクを経て’10年から活動を再開し、コンスタントに充実した新作も発表しながら全国各地で精力的なコンサート活動を続ける彼女がこの春リリースした2枚組のライブアルバム『This is the ヤガ祭り』は、新旧の代表曲を交えて約4時間に及んだ昨年のライブをギミックなしに収めたもの。圧倒的なまでのエナジーで近年の活動の好調ぶりを伝える新作と本格復帰後の充実ぶり、そして後藤次利らの豪華メンバーを迎えて行われるビルボードライブ大阪公演3DAYSについて彼女に語ってもらった。

 
 
いや、インディペンデントですよ。マネージャーもいないし(笑)
 
 
――長いブランクを経ての本格的な復帰から、もう数年が経ちましたが。
 
「’10年に活動を再開したんですけど実質20年くらい休んでいたので、最初は“本当にコンサートができるかな?”というところからのスタートでしたね。そこからコンサートを続けてきて、この4月末に二度目の『ヤガ祭り』を行ったんですが、チケットを発売したその日の12時には完売して。やっとここまで来れたかという感はありました」
 
――特にこの2~3年は、全国各地を精力的に細かく回りつつ、毎年かなりの本数のライブをされていますよね。
 
「今年も『キミの街へ』と題したツアーを続けているんですけど、北海道の湧別(ゆうべつ)にも行ったんですよ。これから新冠(にいかっぷ)や枝幸(えさし)にも行きますし。行かないよりも、歌いに行った方が絶対にいいに決まってるんです。だって、会えるわけがなかった人に会えるわけですから。私の生の歌どころかコンサートに行ったことがないような人たちも来てくれるので、そこに行くとまず決めてから、方法は後から考えようと(笑)」
 
――7月以降の『キミの街へ~Anniversay Year』も、各地の郊外のホールを中心としたスケジュールです。
 
「会館との共催もあるんですけど、『ヤガ祭り』と同様に自分でイベンターの方々にお願いして会場を押さえていただいて行っているコンサートが多いので、プロモーションも自分でやっていますね。でも、そうしないとイベンターとも本当にいいお付き合いができないし、お互いに頑張ろうという気持ちを共有しながら、お客さんに楽しんでもらおうと思っています」
 
――八神さんといえばキャリアもヒット曲も数多い“大物”ですが、お話しを聞いているとまるでインディペンデントな活動スタンスの音楽家のようですね。
 
「いや、インディペンデントですよ。マネージャーもいないし(笑)。どうしてこうなったのかというと、日本に帰ってきたタイミングで東日本大震災が起こって、本格的に再スタートしたと同時に東北支援の無料ライブをたくさん行ったんですよ。でも、そういう無料のライブをやってくださいと頼まれて“いいですよ”と言える自分でいるためには、どこかの事務所に所属してしまうと難しくなるので、個人で受けているうちに他の仕事も回していけるようになって。今の私の活動を支えてくれているスタッフは、その全てを一緒に共有してくれている特別なチームなんです」
 
 
いつでもアグレッシブでいないとダメなのかなと思っています
 
 
――この春リリースされた2枚組のライブアルバム『This is the ヤガ祭り』は、新旧の代表曲を網羅しながら全28曲(15曲メドレー含む)を駆け抜けるボリュームもさることながら、4時間近くに及んだライブセットの全編で途切れない熱量の高さにも圧倒されました。
 


「ありがとうございます。今年の『ヤガ祭り』はこれでも去年より曲数は少し減ったんですけど(笑)、時間はほぼ同じでやりましたね」
 
――過去のヒット曲の数々ももちろん聴きどころなのですが、それらの曲と同列で復帰後に出されたアルバムに収録された楽曲群が存在感を放っていて、そちらも印象的でした。
 
「実はファンの方々からもそういう感想があって、全く昔の曲を知らないでYouTubeなどで私の動画を観てコンサートに来てくれた方や、新しい曲からファンになってくれた方もいっぱいいるので。なので、(15年ぶりの新作を出した)6年前がデビューだと自分では捉えて、いつでもアグレッシブでいないとダメなのかなと思っています。昔のヒット曲をコンサートで演奏するときも、八神チームの約束事でキーもアレンジも当時のままでやっていますね」
 
――以前の作品と復帰後のアルバムでは、変わっていない部分もあれば変わった部分もあると思うのですが、その辺りについてはご本人としてはいかがですか?
 
「(復帰)以前に夢見ていたような仕事が、現実にできるようになったこともあって。例えば、’15年の『billboard classics』では本当に交響楽団をバックにワンマンのコンサートをやらせていただいて、その経験から生まれてきたスケールの大きな曲がアルバム『There You Are』(’16)には収録されていたりします。バジェット的には“今どきレコーディングにそんなにお金をかけてどうするの?”ということもあったんですけど(笑)、そこまでして作ったアルバムを持って2年、3年とツアーを続けていくのなら、それでいいじゃないと私は思って。会場で“コレ、最高ですから”って渡せるものなら、コンサートでの即売も楽しくなるし」
 
――例えば、『みずいろの雨』や『パープル・タウン~You Oughta Know By Now』(‘80)といった代表曲中の代表曲といったナンバーの間に『There You Are』収録の『濡れたテラス』(‘16)が取り上げられていて、むしろそちらの方に耳を惹かれるという場面が『This is the ヤガ祭り』には何ヵ所もあって。
 
「そうなんですよね。コンサートで今一番盛り上がっている曲がこの6年間で出してきた曲になっていて、今回の『This is the ヤガ祭り』という2枚組にもとても満足しています」
 
――そして、6月28日(木)から3DAYSでビルボードライブ大阪にて行われる、『八神純子with 後藤次利 “The Night Flight 5”』は、村上“ポンタ”秀一(ds)、佐藤準(key)、北島健二(g)といった日本の音楽界屈指の凄腕プレイヤーたちが集ってのスペシャルな公演となります。
 
「『The Night Flight』はトップミュージシャンを集めて今回で5回目になるんですけど、きっと彼らにとっても心身ともにギリギリの線で行うライブになると思うんですよね。みんなが“僕たちのことを何歳だと思ってるの?”と言うんですけど、“マインドセットよ!”と叱咤激励しながら今年もやることになりました(笑)。こんなメンバーが毎年集まることはなかなかないことですし、皆さんが絶対に知っているような曲もノリノリで楽しくやろうと考えていますので、楽しみにしていてください」
 
 
Text by 吉本秀純



ライター吉本秀純さんからのオススメ!
 
「最近は70~80年代に発表したアルバムが、日本のシティポップ再評価の流れの中で国内外の若い聴き手から再び注目を高めつつある八神さん。しかし、本格復帰後にリリースされた新作アルバムやライブの充実ぶりに触れてみると、しっかりと現在進行形のアーティストとしてさらにその先へとパワフルに進まれていることを再認識させられます。インタビューでも触れられているように、過去の名曲の数々はもちろん新曲群の充実ぶりにもぜひ注目を!」

(2018年6月22日更新)


Check

Movie Comment

新譜にライブに大阪にと語ります
八神純子からの動画コメント!

Release

全28曲(15曲約25分メドレーもアリ)
今のベストとも言えるライブ盤!

Live Album
『This is the ヤガ祭り』
発売中 3704円(税別)
ソニー・ミュージックダイレクト
MHCL-2753〜4

<Disc1収録曲>
01. ヤガ祭り
02. Twenty-four seven
03. 翼があるなら
04. ポーラー・スター
05. 思い出は美しすぎて
06. 想い出のスクリーン
07. ヤガ祭り2017メドレー
※夢みる頃を過ぎても~LONELY GIRL~金曜日の夜~雨の休日~せいたかあわだち草~夜空のイヤリング~さよならの言葉~金曜日の夜~バースデイ・ソング~時の流れに~甘い生活~金曜日の夜~ハロー・アンド・グッドバイ~そっと後から~海のメロディー~DAWN
08. 初めての愛
09. 1年と10秒の交換
10. 約束
11. Kissがいいの
12. Mellow Cafe

<Disc2収録曲>
01. 生きるから
02. 夢中
03. 野生の夏が来る!!
04. 出発点 スタートライン
05. 月に書いたラブレター
06. みずいろの雨
07. Mr.ブルー ~私の地球~
08. 濡れたテラス
09. パープル タウン ~You Oughta Know By Now
10. Take a chance
11. Rising
12. 明日の風
13. 歌が呼んでる
14. There you are
15. TWO NOTES SAMBA
16. ヤガ祭り(Studio version)

Profile

やがみ・じゅんこ…’78年に『思い出は美しすぎて』でプロデビューし、同年に発表した『みずいろの雨』が大ヒットを記録。その後も『ポーラー・スター』(‘79)『パープルタウン~You Oughta Know By Now~』(‘80)などのヒット曲を連発して新感覚の女性シンガーソングライターとしての才を発揮し、’87年には米国のロサンゼルスに移住した。’00年のクリスマスコンサートを最後に日本でのコンサートを中断していたが、’10年のテレビ番組への出演を機に復帰を望む声が高まり、翌’11年には約10年ぶりとなったライブをSHIBUYA-AXで実施。以降に本格的に活動を再開し、今年の4月25日には2枚組ライブアルバム『This is the ヤガ祭り』を発表した。

八神純子 オフィシャルサイト
http://junkoyagami.com/

Live

凄腕メンバーと回るツアーに続き
全国各地のホール公演へと出発!

 
『八神純子 with 後藤次利
“The Night Flight 5”
feat. 村上“ポンタ”秀一、佐藤準、北島健二

【東京公演】
Thank you, Sold Out!!
▼6月20日(水)~23日(土)
ビルボードライブ東京

【愛知公演】
Thank you, Sold Out!!
▼6月25日(月)・26日(火)名古屋ブルーノート

Pick Up!!

【大阪公演】

Thank you, Sold Out!!
▼6月28日(木)・29日(金)18:30/21:30/30日(土)16:30/19:30
ビルボードライブ大阪
自由席7900円
ビルボードライブ大阪■06(6342)7722
※未就学児童及び高校生同士の入場不可。18歳未満は成人の同伴が必要。

 
『八神純子Live キミの街へ
〜Anniversary Year』

【新潟公演】
▼7月1日(日)見附市文化ホール
アルカディア 大ホール
【岐阜公演】
▼7月8日(日)下呂交流会館 泉ホール
【新潟公演】
▼7月15日(日)
アミューズメント佐渡 大ホール
【北海道公演】
▼7月19日(木)新冠町レ・コード館 町民ホール
【岡山公演】
▼7月21日(土)岡山市立市民文化ホール
【広島公演】
▼7月22日(日)はつかいち文化ホール
さくらぴあ 大ホール

Pick Up!!

【滋賀公演】

チケット発売中 Pコード114-819
▼7月29日(日)16:00
近江八幡市文化会館 大ホール
全席指定5500円
近江八幡市文化会館■0748(33)8111
※未就学児童は入場不可。荒天中止の場合有り、詳細は問合せ先まで。

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Pick Up!!

【兵庫公演】

チケット発売中 Pコード114-895
▼8月4日(土)16:00
篠山市立四季の森生涯学習センター
全席指定6000円
篠山市立四季の森生涯学習センター■079(594)1290
※未就学児童は入場不可。荒天中止の場合有り、詳細は問合せ先まで。

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【山口公演】
▼9月1日(土)Jazz Club BILLIE
【神奈川公演】
▼9月8日(土)相模原市民会館
【東京公演】
▼9月15日(土)
調布市グリーンホール 大ホール
【北海道公演】
▼9月28日(金)
枝幸町中央コミュニティーセンター