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「これが自分たちの使命なんやろうなって」
バンドに憧れ続けた5人の愚直なまでの夢のかたち
人情ラウドロックなデビューシングル『鯛獲る』携えツアー中!
オメでたい頭でなにより全員インタビュー&動画コメント

 ハードコアならぬ“オメでたいコア”という(笑)ラウドでキャッチ―なサウンド、溢れるユーモアとオーディエンス・ファーストなサービス精神で、メキメキとシーンで頭角を現してきたオメでたい頭でなによりが、シングル『鯛獲る』でこの春メジャーデビューを果たした。赤飯(vo)とそのサポートメンバーという関係性から発展した彼らは、通常のロックバンドとはまるで異なるルートで、日本武道館という頂を、お茶の間というまだ見ぬ桃源郷を目指し日々奮闘している。現在はリリースツアー『オメ道楽2018 ~鯛獲るレコ発編~』真っ只中のオメでたが、紆余曲折のバンドの成り立ちから独自の楽曲制作法、性感帯に好きなタイプ(!?)(笑)、それぞれが見据える夢の行く末までを、音楽同様とことん楽しみ、楽しませながら語ったインタビュー。その名前で、容姿で、彼らを好奇の目で見る人は多いかもしれない。が、しかし――。天国も地獄も経験し、それでもバンドに憧れ続けた5人の愚直なまでの夢は今、こんなにも歪に輝いている。

 
 
胸を張って“じゃあ、メジャーに行きましょう”と
足並み揃えて言えるタイミングになった
 
 
――率直にメジャーデビューに対しての今の気持ちはどんな感じですか?
 
324(g)「やっぱり“やってやるぞ!”という気持ちが大きいですね。いい意味で変わらずに、より規模が大きくなるように、大人の力を利用して好き勝手にやりたいなと(笑)」
 
mao(b)「今まで散々大人に利用されてきたからね(笑)。それと同時に、根底にある“オメでたいコア”は変わらずに進んでいけたらなって」
 
――それこそメジャーデビューの打診にもあえてすぐには乗っからず、この1年はちゃんと地盤を作ってきたと。
 
ぽにきんぐだむ(g&vo)「本当にそうですね。地盤固めと、世間の誤解を…というか、世間との擦り合わせですね。いろんなフェスやサーキットにも出させていただきましたし、対バンに呼んでいただいたら極力出るようにして、その作業を1年間やり続けた結果、我々も胸を張って“じゃあ、メジャーに行きましょう”と足並み揃えて言えるタイミングになったかなと」
 
――自分たちの思惑じゃないところでの誤解とか、イロモノみたいな見方をされている感覚があったんですね。
 
ぽにきんぐだむ「自分たちの出自の部分としてネットで活動していたのもあったので、それが邦ロックだとか今のフェス文化に入っていったときに、やっぱり“よそ者”な感じで見られがちなので。そこで“敵じゃないよ! 俺たちとも仲良くしてよ!”って(笑)」
 
――各地のライブで誤解を1つ1つ解いていく。充実感もあるけどタフな時間でしたね。
 
赤飯(vo)「ただ、やったらやっただけ手応えが得られたので、それが自信とモチベーションに変わりましたし、何も怖いものはなかったですね。まだこのバンド名が付く前にキャリア10年超えの先輩バンドさんと対バンさせていただく機会があったんですけど、“インターネット出身のヤツらが、何でわざわざこっちに来るのさ?”っていう気持ちが最初は少なからずあったと聞いたんです。でも、実際にライブを観ていただいたら、“結構骨太なことをやってるんだ、いいじゃん”って考えが変わって、そこから何度も対バンしていただけるようになって…そういう事実が1つあっただけでも、他のバンドさんへの、お客さんへの見え方が全然変わってくるんで。そういう意味では、すごくありがたかったですね。それがバックドロップシンデレラさんなんですけど」
 
――ただ、バンド自体は以前にもやっていたわけですよね?
 
赤飯「そうですね。大学時代も今とほとんどやってることは変わらないですけど、もっとチョケてて。筋肉少女帯と聖飢魔Ⅱのコピバンで、“ソ末な性飢しゃぶり帯”っていうのをやってました(笑)」
 
――ハハハ!(笑) 絶対にラジオとかでかけられへん(笑)。
 
赤飯「そのバンド名が“赤飯”っていう名前にもつながってくるんですけど、ソ末な性飢しゃぶり帯のギターが、このバンド名だと家族も友達も学園祭に呼べないと。学園祭の日だけ名前を変えさせてほしいと。じゃあ、その日だけは“今夜が赤飯の理由”っていう名前でやろうかと。そこから自分のことを“赤飯”って呼ぶようになったんで」
 
 
僕が音楽人生を諦めないといけないようなボロボロの状況になってたときに
みんなが助けに来てくれたんですよ
 
 
――元々は赤飯さんのソロプロジェクトから派生したバンドということですけど、大学時代に組んだバンドをずっとやり続けたわけではないんですね。
 
赤飯「だってみんな就職しましたもん。僕は音楽の夢を捨てきれず、就活もせずにバイトしながら活動していく中で動画サイトに出会って」
 
――そこでメンバー募集するとか、ライブハウスで気の合うバンドマンに出会うとかじゃなかったんですね。
 
赤飯「その発想とかハングリー精神がなかったんですよ。当時のメンタルは、“1人で声を使って何かやっていこう” ぐらいの感じやったんで。もちろんバンドは組めたらいいなと思ってましたけど、まずは自分自身の活動を形にしていかなあかんなって。それで動画サイトに歌をアップしてみたらハネてしまったっていう流れがあったんですよね」
 
――でも、成功したそのスタイルを貫き通すわけじゃなく、やっぱりバンドに戻ってきた。
 
赤飯「まぁ、やっていくうちに心に歪みが生じて。あるとき、人の言葉で歌ってても、何にも面白くないなと思っちゃったんですよ。あとは、そもそもそのサイトの雰囲気がやり始めた頃と全然空気が変わってしまって。やりたいことと求められることがどんどん乖離してきて…“これはもう自分の言葉で、自分の音楽で表現して、ライブをしなきゃダメだ!”って。ただ、そこから一度はバンドを組んでみたんですけどうまくいかなくて、ボロ雑巾みたいになってるところで今のメンバーに会って」
 
ミト充(ds)「他の現場でサポートで一緒だったり、イベントで一緒だったりして」
 
324「僕が一番年下なんですけど高校生の頃から赤飯とはつながってて。“赤飯っていうすげぇヤツがいる”って」
 
赤飯「っていう流れで、現場で会って挨拶したり、営業のイベントで一緒にやったときにピンときて誘ったり」
 
――みんなバンドマンというよりはプレイヤーとして活動してたんですね。それがバンドになっていったのは?
 
赤飯「きっかけは、このままやと僕が音楽人生を諦めないといけないようなボロボロの状況になってたときに、みんなが助けに来てくれたんですよ」
 
~ここには書けない業界の闇を聞く~
 
――熱いな~!
 
赤飯「LINEグループが一時期、“赤飯を救う会”になってましたから(笑)」
 
ミト充「結成の直前ぐらいまではその名前のままでしたね(笑)」
 
――他のバンドとはちょっと違う類の絆を感じますね。
 
赤飯「ちょっとマンガみたいですもんね。そこに関してはメンバーに頭が上がらないです」
 
ぽにきんぐだむ「まぁ言っても、それぞれ10何年と音楽をやってますから、やっぱりいろいろ見てきてますよね」
 
赤飯「バンドはゼロからの状態ではあったんですけど、各々の活動歴であったり、僕もソロで活動してたときの縁もあったり、そういうものが全部活きてきて…今までの蓄積が働いてこのスピード感が生まれてるなとは思いますね」
 
 
結局、人は想いに集まってくるんやなって
 
 
――当初サポートとして出会ったとき、赤飯さんの世界観をどう見てたんですか?
 
mao「天才やなと思いました。でも、それが潰されていくのがマジでもったいないよねっていう話をしてて…」
 
ぽにきんぐだむ「彼はちゃんと活動すれば成功できるはずだから、じゃあそうさせようっていう単純な話なんですよね。本当にただそれだけなんです」
 
――出会った頃からその才能は認めるところだったと。
 
324「“使い道”をちゃんとすれば(笑)」
 
ミト充「言い方よ(笑)」
 
mao「当時は塞ぎ込んじゃって、全てがネガティブに仕上がっていたんで」
 
赤飯「ダークマターみたいな感じ」
 
――そうか、それを突破したことが、真逆のベクトルのこのバンドのガソリンになったと。
 
赤飯「そういうことがあったおかげで、自分は何者なのか、好きな音楽は何なのか、何に感動するのか。いろんな自分を知る時間を持つことができて。最初はなかなかバンドのテーマが決まらなかったよね? マトリックスを書いて分析して、“自分たちはこういう傾向がある。ただ、そのシーンにはこんなバンドさんがもういて”みたいに」
 
――すごい! 理論的ですね。
 
ぽにきんぐだむ「カッコいい/かわいい/面白い/クール、の軸で、カッコいい×クールにはONE OK ROCKがいて、面白いにはマキシマム ザ ホルモンがいるぞとか(笑)。でも、活動休止してたからその枠が今ならちょっと狙える、みたいな(笑)」
 
――その発想は普通のバンドマンにはないと思う。
 
赤飯「ソロ時代は自分が感じたヘイトだとかネガティブを、そのまま吐き出してきたんです。だけど、“自分は本当は何が好きなんやろ?”と思って、YouTubeでいろんな動画を見たんですよ。そのときに、何やかんやで明るい音楽が好きなことに気付いて。ただ、明るいと言っても100%あっけらかんというよりは、切なさとかメランコリックな部分が見えたときにハッとさせられて、その上で前向きに進んでいくスタンスにグッとくる。そこが自分の感動ポイントだし、人を感動させられるのは自分が感動したものでしかないのかなって。それを紐解いていくと、“オメでたい”という言葉でアウトプットできるものが自分には向いてるなと思って。赤飯やし(笑)。でも、実は赤飯っていう名前にはコンプレックスがあって、“何でこんな名前でずっとやってきてしまったんやろう…”って」
 
――そこそこ名前が知られたなら、変えるのももったいないですからね。
 
赤飯「そう。じゃあ、今から本名に戻してバンドを組むのも何か違うし、赤飯のままでいくならそれを逆手に取らなきゃって。赤飯ってオメでたいじゃないですか? だったらもう、“オメでたい”という言葉が入ってるバンドのボーカルが赤飯ということにした方が辻褄が合うなと思って。ずっと夢を追いかけてるなんてオメでたい頭だなっていう自分への皮肉もあったし、バンド名が付く前に“赤飯バンド”として活動してるとき、自分たちのわちゃわちゃしてる姿を見たリスナーさんに、“楽しそうでなによりですね”と言われたこともあったので、それをかけ合わせて“オメでたい頭でなにより”っていうバンド名が生まれたんです。そう決まった瞬間に曲もできたし、味方も増えたし、全てがすごい勢いで回転し始めて…結局、人は想いに集まってくるんやなって、みんなで認識しましたね」
 
――バンド名とか見た目で誤解されることも多いと思うんですけど、こうやって会って話すと、音楽を聴くと、よく分かる。これから出会う人もきっとそうでしょうね。
 
 
確かにアホなことは詰まってるんですけど
みんな演奏がうまいんでちゃんと成り立つっていう(笑)
 
 
――メジャーデビューシングル『鯛獲る』の選定はどうやって?
 
赤飯「“これがオメでたい頭でなによりだ!”っていう名刺代わりの曲、という考え方でストックの中から選びました。表題曲の『鯛獲る』(M-1)は、我々の決意と今までと何も変わらないよっていうスタンス。2曲目の『歌謡サスペンス劇場~わたしがやりました~』は、歌い方は歌謡に寄せてるんですけど、持ち味のラウドなサウンドでしっかり魅せる。3曲目の『推しごとメモリアル』は、僕の1つの引き出しでもある、声色を変えて1人で2役で歌うところを聴かせたら解りやすいんじゃないかということで」
 
――『鯛獲る』という題名は、大阪の居酒屋で思い付いたということですけど(笑)。
 
ミト充「梅田Shangri-Laの近くの多国籍居酒屋みたいなお店で、スタッフと6人で話してて“タイトルはどうしようか?”って324に聞かれたんですよ。そこで俺が何となく“タイトル=『鯛獲る』”って言ったら満場一致で…(笑)」
 


――この楽曲はバンドの決意表明の1曲ではありますけど、冒頭の懐かしの歌謡番組のナレーションから、トップスピードでイロモノ感が出てますけど(笑)。
 
(一同爆笑)
 
赤飯「確かにアホなことは詰まってるんですけど、みんな演奏がうまいんでちゃんと成り立つっていう(笑)。時代の流れ的にも、打首(獄門同好会)さん、岡崎体育さん、ヤバイTシャツ屋さんとかが圧倒的な市民権を得てきたところに、うまいことハメさせてもらえてるのかなっていうのはあります」
 
――曲中でいきなりタイ語になるくだりは?(笑)
 
赤飯「これは僕が大学のゼミ旅行でタイに行ったときに覚えた言葉ですね(笑)。そこの歌詞が全然決まらなかったんですけど、『鯛獲る』やしタイ語でも入れてみようかと(笑)、知ってる言葉をハメてみたらドンピシャで。もうちょっと掘ると、そこまで熱いメッセージが続いてるんで、1回肩の力を抜かないとクドい歌になってしまうなと思って、この言葉で全てを無効化する狙いもあったりして」
 
――『歌謡サスペンス劇場~わたしがやりました~』は、自分たちをここまで連れてきてくれたライブのことをストーリー仕立てで料理したというか。
 
赤飯「そうですね。あと、初期から作曲に関わってくれてる中西(航介)くんからデモが送られてきたときに、“これは火サス(=火曜サスペンス劇場)にするしかない”と思ったんで」
 
ミト充「仮タイトルも『火サス』で送られてきたもんね(笑)」
 
赤飯「火サスって、言うても死人が出るんでオメでたくはないじゃないですか?(笑) でも、最終的に自白する=胸を張って“自分がやりました”と言える、というところに紡いでいこうと。我々はライブでここまで来れました。こんなに素敵なフロアの光景を作ったのは誰ですか? “わたしがやりました”って(笑)。最後にみんなでそう叫べたら丸く収まるかなって」
 
mao「インディーズ時代の曲のフレーズとかも、ちょっとづつ散りばめたりしてね」
 
――分かる人はニヤッとすると。ただ、こういうネタのチョイスとか、とんねるずから影響を受けたとか聞くと、“あれ? この人たちいったい何歳?“っていう。
 
(一同爆笑)
 
赤飯「僕、おばあちゃん子なのもあって、ひと世代上の音楽がすごく好きで、自然と出てくる歌詞のチョイスがそっちに寄っちゃうんですよ。『あられ雛DANCE!!』(’17)っていう曲でも歌詞の中で“たのきんトリオ”を登場させたり。若い子が“何これ?”って新鮮に思うときに、上の世代が“それそれ!”ってなる。親御さんと子供をつなぐ橋渡し的なこともできてるんじゃないかと最近は思ってて、そのおかげか老若男女問わないフロアになってきて。だんだんお茶の間バンドに近付いてきてるのかなっていう感覚はあります」
 
――曲のベーシックな作り方ってどういう流れなんですか?
 
mao「先にテーマをみんなで決めて、それを324に、“この曲ではここのパートでこういうことがやりたい”って発注して、できたものに対して歌詞を書くという」
 
赤飯「テーマを決めないと曲が作れないんですよ。例えば、お客さんがフロアの真ん中を空けて一気にぶつかっていく“ウォール・オブ・デス”ってあるじゃないですか。我々はライブバンドになりたい気持ちが強かったんで、それを自分たちの曲でもできるようにしたかったんですよ。でも、ファンにいきなりそれをやらせたら引いちゃうなって。だから、何かオブラートに包めば怖くないよねっていうところで案を出し合って。分かれてぶつかって形になるもの=ネタとシャリがぶつかってお寿司になる『wosushi ~ウォールオブ寿司~』(’16)っていう曲になったんです。だったらサークルモッシュを回転寿司って言い方もできるし。そういう考え方をするんですよ」
 
――なるほど。まず、メロディがあってとか、言葉に導かれて、じゃなくて。
 
赤飯「テーマと作りたい光景から先に考えていく感じですね」
 
 
パッケージで聴いてもらえたら、うちらが分かるんじゃないかな
 
 
――『推しごとメモリアル』(M-3)も、今どきの子は元ネタの恋愛シュミレーションゲーム『ときめきメモリアル』自体が分からんでしょ(笑)。
 
ぽにきんぐだむ「当時は社会現象になりましたもんね(笑)」
 
――この曲のオープニングのオルゴール、関西圏のリトルチャペル系のラブホテルで流れてる音楽みたいやわ(笑)。だから、“行ったな~あのラブホ”って思いながら…(笑)
 
(一同爆笑)
 
赤飯「そのノスタルジーは想定外っす(笑)」
 
ぽにきんぐだむ「いろんな人の思い出に寄り添えるのはいいことだと思う(笑)」
 
――この曲はまず1人で歌ってるとは思えないし、声が変われば立場も変わるギミックがすごく面白いなと。あと、最近のK-POP事情も取り上げて、ファンからのプレゼントのクマのぬいぐるみにGPSが入ってたくだりも(笑)。
 
ぽにきんぐだむ「時事ネタも盛り込んでますね(笑)」
 
――それにしてもどの曲も濃厚で、サラッとした曲がないですね。曲の展開も多いし、1曲の情報量が多い。
 
ぽにきんぐだむ「多いですね~。最初はタイトル曲に全部詰め込む案もあったんですけど、それもちょっと違うなということで、3曲に役割を持たせて。パッケージで聴いてもらえたら、うちらが分かるんじゃないかなっていう感じには一応してるんですけど…」
 
赤飯「箸休めみたいな曲もないと、ライブで、特にワンマンやと、ホントにおなかいっぱいになるみたいで、それは課題なんですよ。次はシンプルな曲も作ろうって言うてるもんな」
 
――ちなみに、ストーリーを追うような『ブチオメ♂トラック いいとこ獲り~KenKen MIX~』(M-4)はいったい?
 
赤飯「最近はDJイベントで曲をかけてもらえる機会も増えてきて、だったらうちらから“この曲をかけてくれ”って言える曲を提供しようと。友達のRIZEのKenKen(b)がよくDJをやってるんで、“うちらの曲をまとめてトラックを作ってや~”ってお願いしました」
 
――あと、ジャケットでは赤飯さんは魚介類が苦手なのに誇らしげに魚を持って(笑)。
 
mao「この人、何でも知ってる(笑)」
 
324「赤飯の性感帯とかも分かる…」
 
赤飯「それは言うてないやろ(笑)」
 
ぽにきんぐだむ「●●●なんで覚えて帰ってください(笑)」
 
赤飯「バラすな!(笑) バラすなじゃないやろ!(笑) ちゃいます、ちゃいますよ(笑)」
 
324「あと、●●がキツい女性が好き(笑)」
 
(一同爆笑)
 
ぽにきんぐだむ「そんな我々でございます(笑)」
 
 
“ありがとう”を言わなきゃいけない人が増え過ぎた(笑)
 
 
――バンドのモットーである“95%の全力のふざけと5%の感謝”は、今も変わらず?
 
赤飯「もちろん。それが我々の“オメコア”やと思ってるんで。最近、ちょっと感謝が増え過ぎてるんですけどね」
 
324「“ありがとう”を言わなきゃいけない人が増え過ぎた(笑)」
 
――幸せなことですねそれ。ツアーは各地で対バン呼びつつ、最後は東京・Zepp DiverCityでのワンマンです。大阪公演の対バンはPassCodeですけど、アイドルとの対バンも多い?
 
ぽにきんぐだむ「アイドルからのオファーも多くて、この間はバンドじゃないもんとやらせてもらったり、BiS、CY8ER、あとはPASSPO☆とか。そういう機会も増えるだろうっていうことで『推しごとメモリアル』を作ったり」
 
赤飯「うちらは振り幅がめっちゃあるんで、いろんなジャンルの人と対バンできちゃうのも武器なんですよね。ツアーのスケジュールを見ても、こんな対バンが並ぶバンドはなかなかいないんじゃないかな」
 
――ZeppDiverCityは過去最大規模でのワンマンとなります。
 
赤飯「デカ過ぎます(笑)」
 
ぽにきんぐだむ「ちょっとキャパを読み間違えてましたね(笑)」
 
――そういう意味でも、メジャーデビューも含めて、やりがいのある旅の始まりというか。最後に現時点での目標だったり夢だったり成しえたいことがあれば、聞いていきたいなと。
 
mao「このバンドで、“夢を追いかけるのは恥ずかしいことじゃないんだよ”っていうことを『鯛獲る』でも歌ってるし、目標は武道館ってずっと最初から掲げてるんで、そこを目指してみんなで走っていきたいなと思います」
 
324「もちろん、武道館で終わりじゃないし、このメンバーだったらもっと幅広くいろんなことができるなって。例えば、赤飯はタレント性もあると思うし、僕はもっといろんな曲を書きたいし、バンドの可能性をもっともっと深く追求していきたいなと思ってます」
 
ミト充「『紅白歌合戦』、海外のフェスにも出てみたいですね。あと、自分がドラマーとしてずっと考えてることは、オメでたに出会ったことで、バイトを頑張ろう、受験を頑張ろう、仕事を頑張ろうとか…どんな小さなことでもいいんで、何かしら人生のきっかけになればいいなって。それが一番の目標ではあります」
 
ぽにきんぐだむ「僕は全てに対して“有言実行”が目標ですね。言ったことを叶える。それをやれるバンドだと思ってるんで。武道館もそうですし、1つ1つの目の前の目標もそうです」
 
赤飯「バンドを始めてから…自分のことがどんどん分かってきたというか、気付かされることがすごく多くて。例えば、2月のツアーをツーマンでずっと回ったんですけど、1本1本のライブが楽し過ぎて、寝るのがもったいないくらい感動したんですよね。一緒にやったバンドさんみんなが、めっちゃ真剣なんですよ。本当に僕らと同じように一生懸命もがきながら頑張ってて、そんな人たちと想いを共有していく…。“これからも頑張っていこうな”って言い合えてるこの時間って、何て素晴らしいんやろうって胸が熱くなって。そういう人と人とのつながりを感じたとき、今ここにいられて幸せだなって感じられるんで。自分の気付きの場という意味でも、オメでたは存在してるというか。あと、とあるテレビ収録で、“すごいサービス精神ですね”って言われたことがあったんです。自分たちはあくまで素で、ナチュラルにやってることで人が笑顔になって、プラスが巡回していく。その流れを自分から生み出せるんやったらどんどんやっていくべきやし、これが自分たちの使命なんやろうなって。オメでたが改めてそれに気付かせてくれたんで、目標は単純明快ですね。それをこの後の人生でもやり続けていくだけです」
 
324「あと、バンドとしてはゆくゆくは改名も考えてまして、オメでたい頭でなによりから“オメでたいおなかでなにより”になって、より妊娠にフォーカスしたバンドになろうかなって」
 
――いやいや、赤飯さんのコメントで全然締まってたし。いらんやんそんなん。
 
(一同爆笑)
 
ぽにきんぐだむ「僕たち、そういうところがあるんですよ(笑)」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



(2018年5月24日更新)


Check

Movie Commnet

ノリよく何かとUSJ推し(笑)
オメでたからの動画コメント!

Release

これぞオメでたな濃厚な3曲を収録!
記念すべきメジャーデビューシングル

Single
『鯛獲る』
【初回限定盤DVD付】
発売中 2000円
ポニーキャニオン
PCCA-4644

<収録曲>
01. 鯛獲る
02. 歌謡サスペンス劇場
~わたしがやりました~
03. 推しごとメモリアル
04. ブチオメ♂トラック いいとこ獲り
~KenKen MIX~

<DVD収録内容>
2017年11月5日川崎CLUB CITTA'
『オメでたい頭でいっぱいです!
~ザ・ベストライブ~』
01. えんがちょ!
02. 憂き浮きウォッチング
03. wosushi~ウォールオブ寿司~
04. 海老振り屋
05. ダルマさんは転ばないっ
06. スーパー銭湯~オメの湯~
07. WAになってともに
08. 生霊の盆踊り
09. オメでたい頭でなにより
10. 宴もたけなわプリンセス

【通常盤】
発売中 1200円
ポニーキャニオン
PCCA-4645

<収録曲>
同上

Profile

おめでたいあたまでなにより…写真左より、mao(b)、ぽにきんぐだむ(g&vo)、赤飯(vo)、ミト充(ds)、324(みつよ)(g)の5人からなる、“オメでたいコア”略して“オメコア”バンド。ボーカルの赤飯を中心に結成し、現メンバーでの約1年にわたる赤飯(バンド)名義での活動を経て、’16年8月29日新宿ReNYでのワンマンライブを境に“オメでたい頭でなにより”と名を改め、本格的にバンドとしての活動を開始。ライブに足を運んでくれた人たちが1人でも多く“楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド”をコンセプトに、バンドとお客さんたちで共に生み出す“本気の熱量”を発信し続けている。’18年4月4日に、シングル『鯛獲る』でメジャーデビュー。

オメでたい頭でなにより
オフィシャルサイト

http://www.omedeta.band/

Live

リリースツアーも中盤で大阪へ!
ファイナルは過去最大のZeppワンマン

 
『オメでたい頭でなにより全国ツアー
「オメ道楽2018 ~鯛獲るレコ発編~」』

【東京公演】
▼4月4日(水)TSUTAYA O-WEST
【愛知公演】
▼4月27日(金)名古屋クラブクアトロ
【高知公演】
▼4月29日(日)高松MONSTER
【岡山公演】
▼5月18日(金)CRAZYMAMA 2nd Room
【福岡公演】
▼5月20日(日)福岡Queblick

 

Pick Upr!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード108-101
▼5月25日(金)19:00
umeda TRAD(前umeda AKASO)
オールスタンディング3000円
[共演]PassCode
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は保護者同伴に限り無料。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【新潟公演】
▼6月8日(金)新潟CLUB RIVERST
[共演]a crowd of rebellion
【宮城公演】
▼6月10日(日)LIVE HOUSE enn 2nd
[共演]花団
【北海道公演】
▼6月30日(土)mole
[共演]打首獄門同好会
【東京公演】
▼7月16日(月・祝)Zepp DiverCity(TOKYO)


Comment!!

ライター奥“ボウイ”昌史さんからの
オススメコメントはコチラ!

「バンドを組むっていう一見何てことない行為を、なかなかできない人って結構いると思うんですよ。だって音楽が好きなヤツが全員社交的なわけないんで。初インタビューとなったオメでたの話を聞いてると、それぞれがキャリアを重ねてようやく組めたこのバンドが宝物のようというか、すっごくピュアに感じました。音楽の話のときだけ(笑)。年齢不詳の知識と性別不詳の歌声を持つ赤飯さんを中心に、インタビューの端々で笑いを取ろうとしてくる5人とのやりとりは、めんどくさくて楽しくて最高でした(笑)。そして、彼らの楽曲に宿る徹底的なサービス精神と、それをただのイロモノにさせない演奏力。デビュー盤にして、いや~濃い! 彼らがここからどう這い上がっていくのか、次の一手も楽しみ」