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ホーム > インタビュー&レポート > ぶつかって混ざり合う青春の悦びと哀しみ その先に訪れる新たな悦びの予感 リアルな日常を緩く鋭く描くソングライティングセンスが光る 話題の5人組ロックバンド、キイチビール&ザ・ホーリーティッツの キイチビール(vo&g)インタビュー


ぶつかって混ざり合う青春の悦びと哀しみ
その先に訪れる新たな悦びの予感
リアルな日常を緩く鋭く描くソングライティングセンスが光る
話題の5人組ロックバンド、キイチビール&ザ・ホーリーティッツの
キイチビール(vo&g)インタビュー

今年2月に1stフルアルバム『トランシーバ・デート』をリリースしたキイチビール&ザ・ホーリーティッツ。音楽が好きでお酒が好きで女の子が好き…、良い意味でモノホンのダメダメ感が伝わってくる。つまり、音楽をやらなければどうしようもないが、そういう人にこそ音楽をやってほしい。人見知りで家を出たくないのに、多くの人には観られたくて、ほめられまくりたい青年。ほめられたいから家から出る。最高じゃないか。で、目指すところは国民的バンド。ネガティブなのかポジティブなのか、よくわからないかも知れないが、両方持ち合わせているからこそ信用できるし、魅力的なのだ。煮え切らない様で、実は煮え切る気満々のインタビューを是非とも読んで頂きたい。

――1stフルアルバムもリリースされましたし、今年になってインタビューも増えたように思います。インタビュー苦手そうに見えますが、どうですか?
 
「ちゃんと話をわかってくれる人が聞いてくれるなら楽しいですよ。元々むっちゃシャイで人と喋るのは苦手なんですけど、段々慣れてきましたね。初対面の人と喋るのが特に苦手でしたけど、バンド始めてから、だいぶマシになってきました」
 

 
――学生時代は部活はしていましたか?
 
「高校の時は吹奏楽部でしたけど、女子が多くて恥ずかしいのでサボり気味でしたね。ベースだったんですけど、家で練習をして本番だけ行ってました。中学の時はサッカーと卓球です。サッカーは小学生の時からやっていて、球を蹴るのは好きでしたけど、足遅いし、持久力ないし、4年くらいやっていて何回かしか試合には出ていないですね。卓球はサッカーを辞めてからですが、向いていました。遅くから入ったのに、部内で3位になりましたから」
 
――何かしらスポーツを中学でやっていたのに、急に高校で吹奏楽部になったのは何故ですか?
 
「中3でTheピーズにはまって、ボーカルのはるさんがベースを弾いているので、弾きたくなったんです。でも軽音楽部がなくて、吹奏楽部に入りました。初めての女性社会だったんですけど、むちゃくちゃ怖かったですね」
 
――大学で東京に出られるんですよね?
 
「はい。田舎(岩手県)で18年間暮らしてきて、飽き飽きしていたんです。女の子と歩いているだけで、翌日にすぐ広まるから“うるさっ!”と思って。ライブを観に行くにしても、盛岡まで2時間、仙台まで3時間もかかるので、遠くて気軽に行けないんですよ。早く出たいなと思って、どこ受験するか悩んでいたんです。そしたら、はるさんが駒沢大学だったので一緒のとこに行こうと。でも、入ったらキツかった…。大学に入っても人見知り続行中でしたし、初めてのひとり暮らしで自由を手にして、家から出なくなっちゃったんですよね」
 

 
――何かしらサークルには入られていたんですよね?
 
「ジャズ研ですね。楽しかったですよ。かわいがってくれる先輩がふたりくらいいて、昼間から酒呑んでダメダメコミュニティーでした。何か同級生と一緒にやるのは難しくて…」
 
――同級生より先輩との方が楽ですよね?
 
「本当にそうですね。でもバンドを始めてからは、人見知りがマシになりましたね。自分がフロントマンなのでがんばらないと、と思って」
 
――でも、そのバンドメンバーに同級生はいないですよね?
 
「先輩か後輩しかいないです(笑)」
 
――人見知りが人を引っ張っていくって大変ですよね?
 
「でも、結構色々と言えるようになりましたね。最初は何を言っていいかわかりませんでしたが、でも曲作りのスタイルが見えてきて、口が出せるようになりました。レコーディングスタジオに入ると妥協したくなくなるんです。ドラムは自分が叩けないので、口で伝えないといけないのですが、上手く伝えられずムシャクシャしたりしてましたね(笑)。ドラムは上手けりゃいいってもんじゃなく、隙間があった方が良いんです。手数が多いとかじゃなく、シンプルにいいとこを突いて欲しいので。そもそも音楽の趣味が基本的には合ってない人たちですから。だからこそ、面白いんですけど。僕が思いつかない事ができるので。好きなものが一緒より、嫌いなものが一緒の方がいいんですよ。この対バンはヤバいなという感覚は一緒なんで(笑)。あと、まぁ、大体僕の意思を汲んでくれて、寛大に付いて来てくれますね」
 

 
――大きなイベントに誘われる事も多くなってきましたよね。6月2日(土)には清水音泉主催の『ヤングタイガー2018~千日前虎の穴・虎軍奮闘編~』もあります。
 
「でっかいイベントに出られるのは単純に嬉しいです。人が多ければ多いほど、テンションが上がります」
 
――去年はロッキングオン主催のコンテスト『RO JACK』でも優勝してますが、ちゃんと人に観られたい願望がありますよね。
 
「100万円欲しくて出たんですけど、嬉しかったですね。優勝したら、広がっていきますから。最終的には国民的になりたいんです。だからポップでキャッチーな音楽にしたいんですけど、決してありきたりにはしたくないですね。サザンとか、そうじゃないですか。これからも間違わないように頑張っていきます」
 

 
――人見知りで家から出るのが嫌なのに、国民的バンドになりたいというのが面白いし、魅力なんですよね。
 
「布団は大好きですけど、ほめられたいんです。ほめてよーですよ、完全に。ほめられたいがために、布団から出て外へ出ますから」
 
――最高です(笑)。
 

 

text by 鈴木淳史



(2018年4月18日更新)


Check

Release

1st Full Album『トランシーバ・デート』
発売中 2160円(税込)
KBHT0003
Pta

《収録曲》
01. たまらない夜
02. パウエル
03. 世の中のことわからない
04. プラスチックラブ
05. ビールを用意しててね
06. ロケット裸族
07. トランシーバ・デート
08. 夏の夜
09. 東京タワー
10. ちっちゃなハート

Profile

キイチビール(vo&g)、KD(cho)、橋本=タフネス=樹(b&cho)、りょう(key)、タカヒロ(ds)の5名から成るロックバンド。’15年5月に駒澤大学のジャズサークルの先輩後輩を中心に結成。下北沢や渋谷を拠点にライブ活動を展開し、’18年2月に1stフル・アルバム『トランシーバ・デート』を発売。


Live

【北海道公演】
『FM NORTH WAVE & WESS PRESENTS IMPACT!XIII supported by アルキタ』

チケット発売中 Pコード:106-679
▼4月22日(日) 13:00
札幌市内5会場
オールスタンディング-3800円(ドリンク代別途必要)
[出演]アカシック/a crowd of rebellion/アシュラシンドローム/Amelie/アルカラ/alcott/Anger Jully The Sun/uchuu;/WOMCADOLE/おいしくるメロンパン/折坂悠太/キイチビール&ザ・ホーリーティッツ/CRAZY VODKA TONIC/コレサワ/SUNNY CAR WASH/The Floor/さよならミオちゃん/CIVILIAN/ライブキッズあるある中の人/Teenager Kick Ass/東京カランコロン/ドラマストア/ドラマチックアラスカ/バックドロップシンデレラ/ばってん少女隊/ハルカミライ/バンドハラスメント/ハンブレッダーズ/ヒステリックパニック/ビレッジマンズストア/FOMARE/ベランダ/Helsinki Lambda Club/POT/め組/Yap!!!/Rhythmic Toy World/ReVision of Sence/SHE’S/他
※6歳未満は入場不可。チケットは引換券。
※チケットは1人4枚まで。
[問]WESS■011-614-9999

【東京公演】
「バレーボウイズ」

チケット発売中 Pコード:113-892
▼5月18日(金) 18:30
Shibuya WWW
オールスタンディング-2800円(ドリンク代別途必要)
[共演]キイチビール&ザ・ホーリーティッツ/藤原ヒロシ/兒玉太智
[DJ]藪下“YABBY”晃正/かたしょ/Yuki Kikuchi
[問]WWW■03-5458-7685

『Shimokitazawa SOUND CRUISING 2018』
チケット発売中 Pコード:104-344
▼5月26日(土) 13:00
東京・下北沢のライヴハウス
DAY TIME-4800円(ドリンク代別途必要)
[出演]BAND PASSPO☆/GANG PARADE/Lucie,Too/mudy on the 昨晩/Saucy Dog/クリトリック・リス/平賀さち枝とホームカミングス/戸川純 with Vampillia/CY8ER/FERN PLANET/INNOSENT in FORMAL/Licaxxx/LOOP H☆R/MINT mate box/MONO NO AWARE/Newspeak/Parasol/PLASTICZOOMS/predia/RAMMELLS/SUNNY CAR WASH/There There Theres/uijin/清水煩悩/神宿/高木里代子/ナードマグネット/バレーボウイズ/むぎ(猫)/リツキ/26時のマスカレイド/Alegre crew/BabySitter/BILLIE IDLE/BRATS/BYE CHOOSE/cinema staff/デニムズ/EVERLONG/FOMARE/GIRLFRIEND/Helsinki Lambda Club/Koochewsen/KOTORI/LUCCI/MADE IN HEPBURN/Predawn/SMOOTHIES/sooogood!/SPARK!!SOUND!!SHOW!!/Tempalay/The Whoops/TRY TRY NIICHE/Yap!!!/Zanto/カネコアヤノ/キイチビール&ザ・ホーリーティッツ/ズーカラデル/Se So Neon/そこに鳴る/なみだ藍/にゃんぞぬデシ/ハンブレッダーズ/ピストル・ディスコ/フィロソフィーのダンス/プププランド/ペドラザ/ベランダ/ましのみ/やついいちろう/ユアネス/ゆるふわリムーブ/リーガルリリー/稲田麗奈/音の旅crew/奇妙礼太郎/戸渡陽太/室井雅也/密会と耳鳴り/他
※中学生以上は入場可。小学生以下は保護者同伴に限り入場可。出演者はいずれかの公演に出演。
※対象会場=GARDEN/SHELTER/WAVER/LIVEHOLIC/Music Bar ROCKAHOLIC/Daisy Bar/Laguna/ReG/art ReG cafe/風知空知/MOSAiC/近松/mona records/BASEMENT BAR/THREE/ERA/FEVER(DAY TIME開催のみの会場もあり)。開場・開演時間は予定のため変更の可能性あり。出演者変更に伴う払戻し不可。他にDAY & NIGHT 通し券あり、Pコード:782-974参照。公演内容に関する詳細はhttp://soundcruising.jpまで。
[問]ディスクガレージ■050-5533-088


Pick Up!!

『ヤングタイガー2018
~千日前虎の穴・虎軍奮闘編~』

チケット発売中 Pコード:110-841
▼6月2日(土) 14:00
味園 ユニバース
全自由-1126円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]キイチビール&ザ・ホーリーティッツ/The Wisely Brothers/Slimcat/バレーボウイズ/マカロニえんぴつ/ムノーノ=モーゼス/YAJICO GIRL/Layne
[問]清水音泉■06-6357-3666

【東京公演】
GRASAM ANIMAL presents
『at the Ruby Room vol.3』

5月20日(日)一般発売 Pコード:114-743
▼6月23日(土) 19:00
RUBY ROOM
スタンディング-2000円(ドリンク代別途必要)
[出演]GRASAM ANIMAL/キイチビール
※3歳以上はチケット必要。
※チケットは1人4枚まで。
[問]ADN STATE■050-3532-5600

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