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祝10周年! 怒髪天プロデュース企画『響都ノ宴』
10月に行われた前半の模様をダイジェストでお届け!

怒髪天が京都・磔磔で2008年秋より行っている恒例企画『響都ノ宴』が今年、10周年を迎えた。毎年、テーマに沿ったスペシャルなライブを展開。ワンマン、トーク、対バンなどを繰り広げ、中には「怒髪天×SLANG×カジヒデキ」(2013年)、「怒髪天×MERRY×夏木マリ」(2015年)といった異色の組み合わせもあり、『いいものはいい』をコンセプトに毎回、スペシャル企画を実施してきた。

10周年を記念した今年は10日間公演。前後半に分け、各日、メンバーがプロデュースしたワンマン、ドリームマッチ、ファンクラブ会員限定のトークイベントなど開催する。

前半は10月20日からスタート。初日は増子直純(Vo)プロデュースの怒髪天ファンクラブ「侍青會」会員限定トークライブだ。2013年に制定された「10.20ドハツの日」に合わせ、『ドハツの日×響都ノ宴 "おしゃべり和尚の大説法会"』と題した、ざっくばらんな“居酒屋トーク”を繰り広げた。また、3日目の10月22日は『おたべやす 響都全開バリバリ鍋 "夢味"』と名付けた対バン形式のライブを行い、怒髪天のほかにTHE NEATBEATS、ザ50回転ズ、ニュータウン御意見無用バンドという関西色の濃い3バンドが登場した。

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10月21日、24日、25日は、怒髪天の活動時期を時代ごとに区切り、その時代に発表された楽曲のみで構成するというアーカイブ形式のライブを行った。21日は上原子友康(G)のプロデュースで「EARLY DOHATSUTEN YEARS 1984-1996」。結成から12年までの楽曲で構成された。「全部20代の時に作った曲だから」と増子、『流れる雲のように』『色あせぬ花』など、20年以上前に作られた楽曲はどれも今よりも大人っぽく、「憂歌団やRCサクセションに憧れていて、背伸びしていた」(上原子)というのも納得。王道で骨太なロックやブルース、フォークなどが多く、「まだR&E(リズム&演歌。怒髪天の代名詞)と言っていないころ」と増子は話すが、現在の“ザ・怒髪天”サウンドが端々に出ており、三つ子の魂百までとはこのことだと痛感した。

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24日は清水泰次(B)プロデュース「FREIHEIT YEARS 1999-2004」。フライハイトとは怒髪天が1999年の活動再開と同時に所属した事務所兼レーベルで、特に30代に作った楽曲で構成される。「この頃は勢いがある!」と増子、『情熱のストレート』や『楽勝』など体力も気力もみなぎる男盛り、七転び八起きの精神で走り続ける彼らの姿が見えるようだ。「この頃の曲は1曲目、2曲目に使いたい曲が多い。今の怒髪天のひな型もできていると思う。いい時代だな」と清水。その一方で起伏も激しい。『サムライブルー』『小さな約束』といった楽曲が胸に刺さる。「まだ悲しみをいろいろ消化できてないよね。思ったことをそのまんま詞にしてるから、日記を読んでるみたいだ」と増子が振り返った。


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最終日の25日は坂詰克彦(Ds)プロデュース「EARLY TEICHIKU YEARS 2004-2006」。現在、所属しているテイチクレコードからリリースした初期の楽曲が中心だ。今もライブの核をなす楽曲も多く安心感や親しみがある。一方、演奏はリリーツアー以来かもという楽曲もあり、懐かしさや新鮮味なども感じられた。“男唄”も多く、顔で笑って心で泣いてやせ我慢で食いしばるR&Eも完全に確立された。メンバーは三十路から四十路へと突き進んだ時代。『ビール・オア・ダイ』『実録!コントライフ』といった理不尽に立ち向かう歌も並ぶ。「懐かしい。円熟期に入っていると思う」と増子。プロデュースした坂詰は「バンドがよりディープなところに行っているような気がしますね」と分析。そして「怒髪天が本気を出すと、すごいオーラが出る」と、常にバンドをステージの一番奥から見ている、坂詰だけが知る光景を語った。

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アンコールは『喰うために働いて生きるために唄え!』。この5日間を締めくくるにふさわしい、人生のアンセムを高らかに歌い、前半の幕を閉じた。22日も含め、70曲すべてかぶりなし。メンバーのだれもが「やり切った!」という充実した表情でステージを後にした。

後半は12月3日(日)~7日(木)に同じく京都・磔磔で開催。12月3日(日)は大槻ケンヂと橘高文彦with寺沢功一(Ba)、河塚 篤史(Dr)/ザ・たこさんが出演する『おたべやす 響都全開バリバリ鍋 "希望味"』を、4日(月)は男性限定のワンマンライブ『男忍!男だらけの大忘年会』、5日(火)は怒髪天、MR.PAN(THE NEATBEATS)、須藤寿(髭)、TAISEI(SA)によるトークライブ『バンドマンのすべらない話』、6日(水)は女性限定ワンマンライブ『女忍!女だらけの超婦人会』、最終日はDMBQとの2マン『天下逸品 京都磔磔本店』を開催する。チケットは11月5日(日)より一般発売。

 

撮影:渡邉一生/SLOT PHOTOGRAPHIC
取材・文:岩本和子

 
 
 



(2017年11月 4日更新)


Check

怒髪天 presents “響都ノ宴”
10周年記念『夢十夜』

11月5日(日)10:00より一般発売
Pコード:343-066

会場:磔磔 (京都府)

▼12月3日(日)16:00
おたべやす 響都全開バリバリ鍋“希望味”
[出演]怒髪天 / 大槻ケンヂ・橘高文彦 / 寺沢功一(b) / 河塚篤史(ds) / ザ・たこさん
オールスタンディング 5000円

▼12月4日(月)18:30
男忍!男だらけの大忘年会
[出演]怒髪天
オールスタンディング 5000円

▼12月5日(火)18:30
バンドマンのすべらない話
[出演]怒髪天 / Mr.PAN / 須藤寿 / TAISEI
全自由 5000円

▼12月6日(水)18:30
女忍!女だらけの超婦人会
[出演]怒髪天
オールスタンディング 5000円

▼12月7日(木)18:00
天下逸品 京都磔磔本店
[出演]怒髪天 / DMBQ
オールスタンディング 5000円

※各公演、整理番号付、ドリンク代別途要。
[問]夢番地:06-6341-3525

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