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「すべてを通してエンタテイナーでありたい」
アーティストとして、役者として活躍する松下優也が、
ボーカル&ダンスグループX4の活動について語る!

ボーカル&ダンスグループX4のリーダーYUYAとして、精力的に音楽活動を行いながら、俳優としても舞台、映像などで幅広い活躍を見せる松下優也。2016年はNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』で岩佐栄輔を好演したことでも注目を集め、ますますの飛躍が期待されている。現在は3月にリリースされたニューアルバム『Xross Mate(クロスメイト)』を携えた全国ツアーを開催中で、7月1日(土)にはZepp Nambaにてファイナルを迎える。2015年に始動したX4は、YUYAの他、KODAI、T-MAX、そして2016年2月に加わったSHOTA、JUKIYAの5人グループ。R&Bをベースに、クールなダンスナンバーからアッパーなパーティーチューン、美しいメロディで聴かせるバラードまで、歌とダンスで魅せる。そんなX4を率いる松下優也の、アーティストとしての一面に迫るインタビューを行った。

――2015年にX4を立ち上げたとき、どんなグループにしたいと思ってメンバーを集めたんですか?

元々音楽はソロでやってたんですけど、音楽もお芝居もやらせていただく中で、お芝居で共演者と一緒に一つの作品を作ることの楽しさを感じたときに、音楽でそれをやったらもっと可能性が広がるんじゃないかと思ったんです。それが始まりですね。最近はボーカル&ダンスグループってとても多いと思うんですけど、自分が作るなら、一人ひとりのキャラクターが全然違うもの。全然違うけど、集まったときのチーム力があるグループにしたいなと思ったんです。そう考えて探したら、結構それぞれに個性があるメンバーがそろいましたね。

――2016年の2月にSHOTAさんとJUKIYAさんが加入して今のX4になったんですよね。そこからライブを重ねて、グループ内で変化を感じる部分はありますか?

僕らの中での基準値というか、“ここまでやらないといけないだろう”という意識がちょっと上がったかなと思いますね。だから、一つのことを突きつめても、前より上にいけるようになったと思います。歌にしてもダンスにしても。そういう意味では、チーム力も上がったかな。個人のスキルも大切ですけど、5人そろったときの爆発力はこれからも大事にしていきたいところですね。

――リーダーの松下さんから見て、それぞれ、キャラクターとしてどんな魅力を感じますか?

KODAIはとても器用ですね。X4になってからダンスを始めたんですけど、上達が早いんですよ。そして喋れるから、ツッコミ担当だと思います。T-MAXは5人の中では一見、硬派な感じで男らしいイメージがあるけど、すごく天然(笑)。ここまで天然な人に出会えることないんじゃないかって思うくらい。だまってたらカッコいいのに(笑)。でもそのギャップがいいなと思います。あと、X4は関西発のグループなんですけど、SHOTAだけ沖縄人。一人っ子というのもあって、マイペースですね。でも人一倍頑張り屋さんで、周りのこともよく見ているし、可愛いやつですね。JUKIYAも頑張り屋さん。でもやる気のスイッチが入っているときとそうでないときの差が分かりやすい(笑)。スイッチが入ったときはめっちゃよくなります。

――そんな中で、松下さんはリーダーとしてどんな意識を持たれていますか?

スキル関係なく、年齢的にも芸歴的にも自分が一番あるので、自分の経験から教えられることはなるべく教えたいなと思っています。でも僕は結構マイペースなリーダーで、みんなのことを振り回していると思うんです(笑)。短期集中型で、休憩になったら絶対休むし、オンとオフの差が激しいというか。リハではめちゃくちゃ真剣に集中してやってるけど、休憩になると急にふざけだすから、周りの人は笑っていいか分からんって(笑)。自分の中では、やるときはやるっていう感じやから、つながっているんですけどね。そのマイペースさはあるかもしれないですね。

――メリハリをつけているというか。

そうですね。メリハリはつけたいと思っています。メンバーとも、ちゃんと仕事のときにはバシッとやるけど、それ以外ではみんなの普段の話とか聞きたいし。どっちもあるからこそ、グループとしての良さが出ると思うんですよね。

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――3月にリリースしたセカンドアルバムの『Xross Mate』は、どんなことを大事にして作られたんですか?

『Xross Mate』というタイトルは、X4といろんなところで、何かしらのきっかけで出会ってくれた人たちを表現しているんです。僕を役者として知ってX4に辿り着いた人、友達から勧められた人、テレビで見かけた人、外で偶然音楽が流れていて調べてくれた人、ライブに行ったら偶然X4が出ていて知った人とか、いろんな人がいると思うんですけど、その人たちがX4を通じて、いい出会いが生まれたらいいなぁと思うんです。自分たちがいないとその人たちは出会えてなかったと思うと、すごくいい仕事をしているんやなって思えるし。新しくX4を知ってくださる方が多いので、その入口として聴いてもらえたらなという思いもあります。そしてX4はまだ始まって間もないから、X4はこうっていうのを決めつけたくなくて。楽曲的にもいろんなものに挑戦したいし、アルバム1枚を通していろんな面を見せたいと思って、ジャンルを問わずいろんな楽曲を入れました。

――なるほど。今年1月から3月まで、3ヵ月連続で配信した曲も、それぞれに全然違う印象を受けました。

第1弾の『i want you back』は割とUSとかで流行っているような感じで、ダンスミュージックとか洋楽好きの人たちには聴きやすいかなと思います。第2弾の『O』は80年代とか90年代のファンクみたいなグルーヴ感を取り入れたオールドスクールなサウンドで、僕も元々そういう音楽が好きなんですね。分かりやすいところでいうとブルーノ・マーズみたいな。第3弾の『Rockin’ it』は分かりやすくみんなが盛り上がれるようなダンスミュージックですしね。3曲とも歌って踊る楽曲ではあるんですけど、X4はライブを大事にしているグループなので、ぜひライブでも楽しんでもらいたいなと思います。




――このアルバムは、1曲目からライブが始まるような流れになっているなと感じたのですが、そういうことも意識されているんですか?

意識してますね。きっと皆さん聴き慣れてきたらシャッフルされていくんだと思うんですけど(笑)。自分が常に音楽を聴いていたい人間なので、聴いているときに、どういう流れだったら聴きやすいだろうとか、聴き心地のいい曲順がいいのか、ライブと思わせる流れがいいのかとかを考えるんです。その中で、メンバーと話し合って、曲をパズルのように組み替えたりして考えていますね。

――出来上がったアルバムを聴いたときはどう思いました?

僕らの仕事は、昨日より今日、今日より明日がよくなければならないもので、お芝居にしても音楽にしても、常にアップデートされていくものなんですよね。だから、さらにまた新しいもの、もっといいものを作りたいという思いはあるけれど、今できるX4のすべてを詰め込んだと思えます。昨年リリースしたアルバムの『Funk, Dunk, Punk』より、さらに全員の気持ちやクオリティは上がっているんじゃないかなと思います。

――松下さんは、舞台に映像にと役者としてもご活躍されていますが、ご自身としてはやはり音楽をベースに活動していきたいという思いがあるのですか?

そうですね。だからと言ってお芝居は二の次でやっているわけではなく、僕としてはどちらも100%で取り組んでいます。僕には音楽があるからこそお芝居ができているという意味で、音楽がベースなんですよね。X4のYUYAだったり、ソロとしての松下優也がいるからこそ、お芝居で何かの役をいただいたときに、まったく自分ではない人になりたいと思える。もしそこに自分という軸がなかったら、役になろうとしたときに、“俺はこうしたい”っていう欲が出てしまうと思うんです。もちろんそれも大事なんですけど、俳優という仕事はその物語の中に出てくる登場人物なので、自分がこうしたいという思いだけで動くのではなくて、そこにどういるべきかという周りとの関係性も考えないといけない。お芝居は周りの芝居によって自分が形づけられて作られていくものだから。表現者として、自分から発信する音楽がベースにあるから俳優のお仕事ができていて、俳優だけだったら、こんな考えではできていないかもなと思います。

――自分を見せる音楽という場があるからこそ、客観的に考えられるというか…。あと、いろんな活動をしていることで、ライブに新しいお客さんが足を運んでくれるっていう良さもありますよね。

そうですね。僕は、入口はどこでもいいと思っていて。ずっと心に持っているのが、全部を通してエンタテイナーでありたいということ。ちょっとした芸能ニュースであっても、僕らの仕事って、いわば身を削ってやっているわけで、悪いこと以外はそれも含めてエンタテインメントやと思っているんです。だから、それで観て気になってもらっても、役者として知ってもらってもいい。入口はどこでもいいんです。でも最終的にはX4に辿り着いてもらえるような活動をしていきたいなと思います。

――昨年から今春にかけてはNHKの朝ドラ『べっぴんさん』に出演したことでも、幅広い方に認知されましたよね。

そこでファンになってもらえるかは別として、X4まではいってなくても、とりあえず(役の)栄輔として知ってくださった方はすごく増えたので、それはありがたいですね。ちょっとでも気になってくれた方がいつ来ていただいても何かできるように、準備しておきたいと思います。

――エンタテイナーでありたいと仰いましたが、これからの個人としての目標は持たれていますか?

結局はグループのことになっちゃうんですけど、武道館でライブをやりたいですね。関西だったら大阪城ホールとか。お芝居ももちろん続けていきたいけど、元々は歌手になりたくてこの世界に入って、歌手としてデビューしてやってきたので、音楽で大きな結果を一つ残したいと思っています。それには、グループがしっかりとその大きさに見合う存在になっていかないといけないなと思いますし。その思いはずっと持っていますね。

――そこまで強く思っているということは、ライブのイメージも膨らんでそうですね。

僕はライブの演出を考えたりするのがすごく好きなんですよ。とりあえず、車で登場したいです(笑)。車で登場して、車で帰っていくみたいな。昔テレビでTHE ALFEEさんがヘリコプターで来てヘリコプターで帰っていくっていうのをやっていて(笑)。そういうのってすごく面白いと思うんです。夢があるし、めっちゃエンタテインメントやなって。僕、マイケル・ジャクソンがすごく好きで、マイケルもそういうことをするじゃないですか。家を出てから帰るまでが遠足みたいなもので、ライブ会場に来たときから、最後きっちり終わるときまでエンタテインメントで、一つのショーで収まるようなライブをやりたいですね。それを可能にしてくれるのはやっぱり大きな会場だと思うんです。

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――ファンの方も、“今日は何が観れるんだろう”っていうワクワク感もありますもんね。

そうですね。お客さんを異空間に連れて行きたいんです。僕は、海外に行ったときにライブに行くのが好きなんですけど、海外のライブって演出がすごくて、本当に異空間なんですよ。自分たちでもそんな空間が作れたらいいなって思うんです。

――ライブハウスだと作り込むのに限界がありますもんね。とはいえ、ライブハウスでもできる限りのパフォーマンスをされていると思うのですが。

ブワッ!と気を送り込むようには意識していますね(笑)。ライブのクオリティもそうなんですけど、意識とかオーラみたいなものを出すように。舞台もやっているから、そういうのはとても考えますね。昔、ダンスを習っていたときに自分のオーラをちゃんと意識した方がいいって言われたことがあって。大事やと思うんですよ。気持ち的にそういうものをまとっている意識というか。本当にそう振舞うことによって、不思議と周りの人にも見えてきたりするものだと思うので。みんな仕事とか学校とか、いろんな生活がある中でわざわざチケットを買って、時間を割いて来てくれているわけなので、その時間は純粋に楽しんでもらいたいと思うんです。

――舞台での見せ方が、音楽のパフォーマンスにも返ってきているんですね。

それは大きいと思います。舞台はまたライブとは違う空気感のものなので。それはもちろん、自分だけの力じゃなくて、音楽や照明、演出とかいろんなものがあってそう見えたりするものですけど。僕もいろんな舞台をやらせてもらっている中で、それが活かされているんじゃないかなと思いますね。

――舞台や映像作品にも出演しながら、かなり精力的にライブ活動をされていますよね。

ライブは自分の原点にあるものというか、一番大切にしているものだし、一番自分が好きなもの。だから、そこはしっかりとやっておきたいと思うんです。

――今回のツアーは大阪からスタートして、7/1(土)には大阪のZepp Nambaでファイナルを迎えます。地元である関西への思いも強く持たれているんですか?

やっぱり地元は大切にしたいなと思っています(笑)。僕は兵庫で生まれ育って、メンバーもSHOTA以外は関西人で。スポーツ選手とか芸能人とか、直接知らなくても、地元の人が活躍するのって嬉しいじゃないですか。僕も地元出身の人って応援したくなるし、なんか親近感が湧くというか、うれしい。特に集中して野球を観ているわけじゃないけど、常に阪神タイガースの順位は気になりますし(笑)。別に何かするわけじゃないけど、そういうのって地元にとってはめっちゃプラスなことやと思っていて。だから、自分ももっと活躍しているところをいろんな人に見せたいなと思いますね。

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取材・文/黒石悦子

 
 



(2017年6月21日更新)


Check

●Release

X4『Xross Mate』

通常盤 TECX-1007
定価:¥2,315+税

<収録曲>
01.Xross Mate
02.i want you back
03.O
04.Rockin'It
05.I don't know
06.サヨナラ愛してた
07.Baby it’s love
08.Once More Dance
09.Steel love
10.free fall cry
11.キズナ
12.Heaven -Bonus Track-
13.Bang A Gong -Bonus Track-

●Live

発売中
Pコード:324-978

▼7月1日(土) 17:00
Zepp Namba(OSAKA)
全席指定-6000円(ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。映像収録が入る可能性がございます。
[問]サウンドクリエーター
[TEL]06-6357-4400

チケット情報はこちら


●Profile

YUYA・KODAI・T-MAX・SHOTA・JUKIYAからなる関西発本格派ボーカル&ダンスグループ。

2015年俳優としても活動するYUYA(松下優也)を中心にX4を結成。2015年2月22日にリリースした1st Album『XVISION』がインディーズながらiTunes R&Bチャート1位を獲得。2015年3月20日から4月29日にかけ、わずか1ヶ月で全国20カ所をまわる1st TOUR【X4 LIVE TOUR 2015 –XVISION-】を敢行。ファイナルのTSUTAYA O-EASTはSOLD OUTになるなど、インディーズながらも驚異的なスピードで躍進を遂げ注目を集める。2015年6月13日 Single「声にしたなら」を配信、iTunes R&Bチャート1位を獲得。2015年6月25日、代官山UNITでのライブにて、テイチクエンタテインメント内にX4の専門レーベル「XVISION(エクスヴィジョン)」を立ち上げメジャーデビューすることを発表。2015年10月7日にシングル『Killing Me』でメジャーデビュー。iTunes R&Bチャート1位、10月19日付オリコン週間シングルランキングで10位を記録。(デイリーランキング最高位3位)2016年2月、新メンバーSHOTAとJUKIYAの加入を発表。3月に新体制でのシングル『Party Up!!』をリリース。リリースした作品全て、音楽配信チャートR&Bチャートで1位を記録している。