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『it is WHAT it is』を携えた全県ツアーもファイナルシーズンへ!
'17年1月には遂に東名阪ワンマンライブを控える
SWANKY DANKが間もなく迎える結成10周年に向け
これまでの歩みを振り返る記念碑インタビュー&動画コメント

 ポップパンクシーンの最前線を突っ走るバンドSWANKY DANKが、8月にミニアルバム『it is WHAT it is』をリリース。自身最大規模47都道府県を廻るリリースツアーを敢行し、来年1月にはファイナルシーズンとしてワンマンライブを控えている。間もなく結成から10周年を迎えるにあたって、これまでの活動を振り返りながら、世の中への怒りも未来への希望も全てを前のめりに昇華させた最新作についても、改めてメンバー全員に語ってもらった。



ただただ続けてきたわけじゃなくて
自分たちを信じてずっと続けてきた結果が今



―'17年1月にはワンマンライブが控えていますが、その先には結成10周年ですね。振り返っていかがです?
 
KOJI(b&vo)「一番はメンバーがしっかりと決まったというところが、バンドにとっては大きいですね。しっかりとSWANKY DANKとしての形がやっとできたとい意味では、すごく嬉しいです」
 
YUICHI(g&vo)「俺とKOJIで始めてから10年ずっとやってきて、今はさらに希望に満ちてきたと思います。ドラムが入ってスリーピースでやっていく中で脱退があったり、ライブもできなくなって、このまま辞めちゃおうかとか活動を止めようかとかネガティブなことを考えたこともありました。だけど俺は絶対に止めたくないから、KOJIとアコースティックでライブをさせてもらったりして続けていると、やっと今のメンバーにも巡り合えた。それでも気持ち的にツラいこともたくさんあったし、ひと言では語れないいろいろな経験ができました。何よりSHUNちゃんもKO-TAもこれまでにいろいろなバンドをやって夢破れて解散を経験してきた、傷付いてきた戦士なんですよね。そういったメンバーと、今のSWANKY DANKを作り上げられているというのはとても感慨深いなと思います」
 
―続けてきたからこそ、今のメンバーに巡り合えたと。
 
YUICHI「ただ闇雲に続けてきたように思うんですけど、振り返ったらずっと自分たちの音楽を信じて続けてきたんですよね。ただただ続けてきたわけじゃなくて、自分たちを信じてずっと続けてきた結果が今だと思っています」
 
KO-TA(g)「バンド自体は来年で10年という中で、僕は'12年からサポートをやっているので、僕もバンドの半分を一緒に過ごしてきたということになります。元々仲良くて結成当初から知っているバンドだし、ツラい時代も見てきましたしね。今はメンバーとして、いろいろな話をしたりライブを廻ってきてより結束力が強まったと思いますし、何よりこれからが凄く楽しみではあります」
 
SHUN(ds)「僕も最初はサポートから始まったんですけど、'12年に正式に加入を決めたきっかけも彼らが作る曲がすごく好きだからだし、YUICIHIが言ったみたいに、自分たちの音が間違っていないという気持ちがやっぱり全てだと思っています。まだまだ先は見えないかもしれないけれど、見えない先が暗闇ではないのは確かなんですよね。それは、自分たちが作る曲に絶対的な自信があるから。だから来年はすごいことになるんじゃないかなと思うんです。47都道府県を廻る過酷なツアーを経験して、これから俺たちはヤバいことになるんじゃないかなと期待しています」
 
YUICHI 「これからどうなったとしても、自分たちが選択してきた答えが間違っているということはないと思うんですよね。誰が何て言おうと、俺たちが出してきた答えだから、どんな結果になっても明るい未来なんです」


“俺らがポップパンクの日本代表になるんだ!”

 
―昨年はアコースティックバンドとしてSWANKY OCEAN ACOUSTIXを始動。新たにミニアルバム『THE OCEAN』をリリースして1年というスパンを考えると、『it is WHAT it is』も同時進行だったのでしょうか?
 
YUICHI 「そうですね。アコースティックのミニアルバムと同時に決まっていて、どうやって使い分けていこうかと考えながら作りました。アコースティックでパンクをやるならどういう風にみせるか、一方で『it is WHAT it is』はまた違うポップパンクでしっかりと俺たちの土台を見せていかないといけないなと。そういう意味でも、本作はコンセプトをポップパンクだったりエモに絞って作りました」
 
KOJI「曲を作るときにYUICHIとウィークリーマンションを借りて、籠って曲を作っていたんです。そうすると2人で何かわざわざ話しをしたりしなくても、自然と“俺らがポップパンクの日本代表になるんだ!”という共通した意識を持って作っていくことができました」
 
YUICHI「それからアコースティックのメロディラインだけできた状態で、4人で合宿に入ってフィードバックして、“このままだと今までと変わらないから、もっと新しい扉を開いていかないといけない”と思っては、またやり直すの繰り返しでしたね。だから、最初のデモとは全く違ったものができました」
 
KO-TA「俺がバンドに入ってからは初めての合宿だったんです。いざ入ってみると、デモの段階で録音して作ってきた音と、4人で演奏して出てきた音とではやっぱり違うんですよね。俺たちはライブをメインでやりたいので、合宿ではダイレクトに4人で演奏したときに出てきた生身の音を感じることができたので、アプローチの仕方も変わりましたしすごくよかったですね」
 
SHUN「リズムに関しては凄く細かくディスカッションを重ねて、オーソドックスなものとひねくれたものとツーパターン作りながら、組み合わせていきました。普通のビートになってしまうところを、あえてフレーズを変えていくと。そういう作業が今回は多かったのでおもしろかったですね」
 
―特に調整を重ねた楽曲をあげるとすれば、どの曲になりますか?
 
YUICHI「メロディのアレンジの段階で言うと、『TIME』(M-3)ですかね。どうしてもヌメっと感じてしまう曲調をいかに盛り上げられるかを考えて、ギターのバッキングやリズムを一緒に考えていくところが苦労しましたね。キックとリズム、そしてメロディのラインを合わせていくという作業をサビの部分で構築するのがすごく難しくて…。何回もキックの位置を変えたり、バッキングの位置を変えていく作業は相当苦労しましたね」
 
SHUN「よかれと思ってキックを入れたら、“いらねえな!”と言われたり(笑)。でも、その作業が本当に楽しかったです。簡単にしようと思えばできたんですけど、何度も調整したことで、ここしかないという位置でうまくハマった曲になりました。さらっとも聴けるんですけど、“あれ?”と気になる人もいると思います。そういう細かいところにも注目して聴いてもらえるとおもしろいと思いますね。普通に聴こえるけど、普通じゃないんだなっていう」
 
―歌詞については、ただ前向きというわけではなく、弱い部分や暗い部分もさらけ出した上で前のめりなところにグッときたのですが、書きたい言葉や伝えたいメッセージが常にご自身の中にあるのでしょうか?
 
YUICHI「どちらかと言うと、自分たちの内面の部分を絞り出して絞りだして書くタイプですね。1stアルバムを出したときは、自分で書いた曲は歌詞も自分で書くというスタイルだったんですけど、それからKOJIの書く曲に俺が歌詞を書くケースが出てきて。だけど今回は原点回帰して、それぞれ半分づつぐらい作詞作曲しています。KOJIはストレートに自分の内面を書くというよりも、友達だったり相手がいてその人にぶつけていたりするんですよね」
 
KOJI「キャンペーンで移動している最中に漫画喫茶に入って、歌詞を書いたりとかすることもありました。その時間だけ絞り出して書くように、自分を追い込んで書いていましたね」
 

―KOJIさん作詞作曲の『WIMP』(M-4)では特に、沸々と込み上げてくるような言葉が印象的だったのですが、“言葉の中に隠された/理想やエゴに踊らされてる。”とかって、やはり普段から考えていないと出てこないような言葉なんじゃないかなと。
 
KOJI「これはある人に対してすごくムカついたことがあって、それを歌詞にしようと思ったときに浮かんだんです。言葉に裏の意味を付けて、それを読み取れみたいな感じで言う人がたくさんいて、そいつらにすごくムカついて。そういう怒りを根源に書いた曲ですね。そのときの感情に任せた、自分らしい歌詞しか僕は書けないんです」

―YUICHIさん作詞作曲の『IN THE END』(M-6)では、“コノセカイの矛盾に”という歌詞がありましたが、そういう局面に直面することも多いのでしょうか?
 
YUICHI「基本的には俺も怒りが根本にあったりするんです。だけど怒りだけじゃなくって、その先に進むためにはどうしたらいいのかを考えながら書いています。この曲に関しても、言葉に裏の意味を付ける話もそうだったり、世の中ってあらゆる事が複雑に絡み合っていて、ストレートじゃないものがたくさんあるじゃないですか。それがすごく気持ち悪くて、だけどその世界で俺たちは生きていかなきゃいけないという想いで書いていますね」
 
―怒りが根源にあっても先に進むための前向きな歌詞だからこそ、怒りに任せた荒々しい曲調ではなくあくまでもポップなんですね。

YUICHI「そこはブレずにしています。あと、誰かを救おうと思って書いているわけではないんですけど、自分たちが誰かの歌詞を読んだときに救われた経験もあるから、曲を聴いたり歌詞を読んだりしてくれた人の生きてる貴重な時間の中で、CDを聴いてる数十分の時間だけでも、俺たちが少しでもその人の生活に入り込めたらいいなと思ってはいます。ガラッとそいつの人生を変えてやろうとかは思っていなくて、そうなったらいいなって。それで曲がいいなと思ってもらえたら、ライブに来てもらって1時間ちょっとの時間をまた一緒に共有できたらいいなという」


曲だけでなく人間性も含めたバンドの雰囲気を
BIGCATでは感じてもらえるようなライブをしたい


 
―そういった意味でも、全国47都道府県のツアーを廻ってのファイナルシーズンとなるワンマンライブでは、たっぷりとSWANKY DANKの時間を共有できますね。関西では1月21日(土)に大阪心斎橋・BIGCATでライブですが、意気込みをお聞かせください。
 
YUICHI「BIGCATに向けてのツアーでは疲れで目がピクピクしたり(笑)、悔しい想いもあったし、いろいろ経験してきました。これからバラバラになる瞬間もくるかもしれないぐらい、まだ未来なんてどうなるか分からないからこそ、メンバー全員が向き合ってバンドをするんじゃなくて、団結しながら同じ方向に向かってバンドがしたいなと」
 
KO-TA「同じところを見て進んでいかないと、それぞれが違う方向に行って不満が出てきたりすると思うんですよね。今回は、ツアー中にこれは違うよねとか、こうしようとかよく話し合っているので、自然と同じところに向かって歩いていけてると思います。BIGCATでワンマンをする頃には、より精査した方向性に持っていけるんじゃないかな。あと、何より大阪が好きなんですよね…人も好きだし食べ物も街並みも好き。だからBIGCATで…」
 
YUICHI「暮らす?」
 
KO-TA「これを機に?(笑)」
 
―大阪が好きすぎて変な方向性に(笑)。SHUNさんはいかがですか?
 
SHUN「ワンマンではもっとツアーよりも長い時間で、僕たちの世界を感じてもらえるので、ツアーで研ぎ澄ましてきたコミュニケーションの取り方だったり、ライブの仕方だったり、今の結果や悔しい部分も満足する部分も全部踏まえて、曲だけでなく人間性も含めたバンドの雰囲気をBIGCATでは感じてもらえるようなライブをしたいなと思います。大阪の人たちに、“なんか今日、めっちゃよかったな…”と言ってもらえるような日にしたいですね」
 
KOJI「普段はやらないような曲を入れた、ワンマンでしか観れないセットリストだったり、ワンマンでしか観られない俺たちになることは確実ですね。ツアーを経てBIGCATのステージに立ったときに、どういう景色が見えているのかなというのがとても楽しみです。ファイナルシリーズと言うからには、燃え尽きようかなと思っています!」

 
Text by 大西健斗
 




(2016年12月22日更新)


Check

Movie Comment

SWANKY DANKからの
動画コメントはコチラ!

Release

Mini Album
『it is WHAT it is』
発売中 1600円(税別)
Glamorous Factory
GMRF-1008

<収録曲>
01. MADE A MESS
02. BELIEVE IN MYSELF
03. TIME
04. WIMP
05. BAD GIRL
06. IN THE END

Profile

スワンキー・ダンク...東京発の4ピースのポップ・エモパンクロックバンド。'07年、YUICHI(g&vo)とKOJI(b&vo)の2人の兄弟を中心に結成。2年間で200本に及ぶライブをこなし、'09年に1stフルアルバム『SWANKY DANK』をリリース。同年7月にリリースされたシングル『FORYOU』が映画『MW(ムウ)』の挿入歌となり、'12年には正式メンバーとしてSHUN(ds)が加入。'13年にKOTA(g&cho)が加わって現在の編成となる。'15年にリリースした2ndフルアルバム『Magna Carta』はインディーズチャートで1位を記録した。そして、'16年8月3日にミニアルバム『it is WHAT it is』リリースし、自身最大規模47都道府県を廻るツアーを開催。国内フェスのみならず、韓国・台湾などアジアのフェスでも入場規制がかかるなど、海を渡って注目を集めている。

SWANKY DANK オフィシャルサイト
http://www.swankydank.net/

Live

『“it is WHAT it is” TOUR
-FINAL SERIES ONEMAN SHOW-』

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード298-239
▼1月21日(土)18:00
BIGCAT
オールスタンディング3300円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可。

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Invitation

読者5組10名様を
ライブモニターとしてご招待!

【締切】1月19日(木)
※当選メール返信:1月20日(金)予定
※PCよりメール送信を致しますので、ドメイン指定等の設定をされている方は、前もってメールが受信できる状況にしておいてください。
お申し込みはコチラ!

 
【愛知公演】
チケット発売中 Pコード298-237
▼1月22日(日)18:00
ボトムライン
オールスタンディング3300円
サンデーフォークプロモーション
■052(320)9100
※未就学児童は入場不可。

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【東京公演】
チケット発売中 Pコード306-928
▼1月28日(土)18:00
TSUTAYA O-EAST
オールスタンディング3300円
クリエイティブマン プロダクション
■03(3499)6669
※未就学児童は入場不可。

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