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再集結を果たしたTHE YELLOW MONKEYが
16年の時を超え、集結後初の関西上陸!
感動の大阪城ホールライブレポート

 彼らは数年前からじわじわその“兆候”を覗かせていた。’09年には結成20周年、’12年からはメジャーデビュー20周年を祝したプロジェクトがそれぞれ始動。ファンの期待は自然と“その時”に寄せられた。そしていよいよ、今年1月、暗号めいたホームページの発足をトリガーに、実にドラマティックに集結を宣言してくれたのだ。再集結と同時に発表された全国ツアーも、大阪城ホール2DAYSが折り返し地点。初日の東京公演では1曲目の生中継が行われ、その盛り上がりを現場に立ち会わずとも感じていた方も多かったことだろう。が、やはり、自らの目で、耳で、五感全てで見届ける彼らのライブは凄まじかった。ステージを重ねていく中で歴史を取り戻しつつ、新たな音像を得たTHE YELLOW MONKEY。彼らが描く“最高の世界”をレポートしよう。

 幕に覆われたステージに投影されたカウントダウン。ジリジリとじらすように時を刻む中、会場は暗転。アニー(ds・菊地英二)のドラムスティックが弾かれイントロのカウントが鳴るものの、ステージに現れた4人の姿はいまだシルエットだけだ。だが、ロビン(vo&g・吉井和哉)の弾むような歌声からは、姿は見えずとも今宵への歓びをひしひしと感じさせる。1アクション1アクションに歓声が沸き上がるオープニングの後半、一気に幕が下ろされ、ようやくこのショウが現実のものだと実感できた――!
 

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 「この日のための大阪っぽい衣装!(笑)」と、ゴールドのジャケットを着込んだロビンは、「大阪ー!!」と高らかに叫びつつ破顔。エマ(g・菊地英昭)とヒーセ(b・廣瀬洋一)も微笑みをたたえ向かい合ってプレイするなど、メンバー間のグッドヴァイブが会場の1人1人にくまなく伝染し、またそれを受けたオーディエンスのこの上ない表情に、バンドの熱も上昇。ライブがもたらす相互関係の凄まじさを、まざまざと体現していく。
 
「帰ってきたぞ大阪~! 約16年ぶりの大阪城ホール、また此処でTHE YELLOW MONKEYとしてライブができることに感無量です。16年の間、待ち焦がれていた人、初めて観るという人…様々なジェネレーションが集いながら、時間を埋める最高の夜にできれば。THE YELLOW MONKEYの世界で、たくさん濡れて帰ってください」(ロビン)
 

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 赤々と蠢く艶やかなライトに照らされ、よりセンセーショナルに鳴るエマのギター。ロビンは、スタンドマイクを相手に艶かしい手つきで、かと思えば華麗に振り回すなどその仕草だけでも客席を魅了していく。この猥雑なムードも実に彼ららしく、さらにアニーのじわじわ身を浸食していくようなドラミング、ヒーセのリズムを超えた雄弁なベースリフが絡み合い、高揚感の限界をやすやすとブチ破っていく。かと思えば一転、サポートの鶴谷崇(key)が奏でる美麗な調べに乗せ、切々と歌い上げるロビン。その姿は、先ほどの妖婉さとは打って変わって薄氷のような脆さを内包している。次々とうつろう表情の多彩さには、瞬きすら惜しいほどだ。
 
 加えて特筆すべきは、その“距離感”。ステージの端から端まで駆け回り、集った1万人に対して、誰1人欠かすことなく歌い、奏でるような彼らの姿は、大阪城ホールというとてつもなく広大な舞台を、ライブハウスの親密さで塗り替えていく。こんなライブ空間を成立させるのは、到底容易なことではないだろう。ここでモニターには、この奇跡のステージに至るまでの道程が映し出され、“準備ALRIGHT?”の文字が浮かぶ。そう、復活の狼煙を担った新曲『ALRIGHT』のお披露目だ。準備万端の客席だけに、新曲とは言えすでにアンセムと化しているような盛り上がりだが、生で聴く威力はやはり格段のもの。これまでの世界感を引き継ぎつつも溢れ出る明朗さに、メンバーにとっても機が熟した再集結だったことを感じさせる。
 

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 さらに見せ場は続く。ロビンが誇らしげな表情で「メンバーを紹介するわよ!」と導いたのは、アニーのドラムソロ。「4分間に650発、皆さんの恥骨に響くリズムを」と続けるや、顔色1つ変えずに地鳴りの如き怒濤のリズムマシーンと化すアニー。さらに「21世紀のTHE YELLOW MONKEYの音楽にたくさんの色を添えてくれます」と紹介されたのは、キーボーディストの鶴谷。吉井和哉のソロでもお馴染みの盟友は、ブラックでジャジー、でもジェントルな旋律を奏で、バトンをエマへと渡す。「うちのお殿様!」と誘われ、まるで生き物がうめいているかのようなギラギラしたメロウネスから、引っ掻くようなギタープレイと自在に繰り出される音には、たまらずロビンさえも腰砕けに。さらに「彼は今夜の大阪城ホールをとても楽しみにしていたぜ~!」と振られ、少年のようにはにかんだヒーセは、下っ腹に響く極太のグルーヴをぶっ放す! 「この面々の音を聴くと、本当に燃えてくる」としみじみ語るロビンに、会場も大きく同意。そしていよいよヒーセがフロントマンへと水を向け、「キング・オブ・ロックンロール・シンガー、吉井和哉!」と叫ぶや、大阪城ホールは大喝采に包まれる。
 

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「どうも皆さん、THE YELLOW MONKEYの吉井和哉です。…この冠が付くと、とっても気持ちがいいぜ! 集まってくれた皆さんにお伝えしたい。吉井和哉は、生涯THE YELLOW MONKEYの吉井和哉です!」(ロビン)
 
  奇跡のステージが続くことへのこの確かな約束に、歓声のボリュームは壊れたように大きくなる一方だ。そして再びロビンが口を開く。
 
「16年の間に、メンバーにも皆さんにも、この日本にもいろんなことがありました。こんなロックンロールしかできないけど、このバンドで音を出すと、すごい力が出せるんだと思っています。また一緒に、“バラ色の日々”を探していきましょう」
 
 そう続け披露されたのは、もちろん『バラ色の日々』。こんなにも希望に満ちた歌だったのかと思うほどに輝きを放つメロディ。絶唱と形容するにふさわしい、振り絞るようなボーカル。この歌の世界を乗り越えてきたからこそ、今宵のステージにつながったと言っても過言ではない。大きな歓声が占める会場において、曲中で問うた“信じる者”はこんなにも存在したのだ。
 

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 いよいよ、宴もエンディングへと近付いていく。本編のテンションを一層引き上げるように、アンコールの『BURN』ではステージに火柱が噴き出す演出も! ラストは、大阪城ホールにいるオーディエンス全員がシンガロングする中、大きく両手を広げ、その声の全てを身体いっぱいに受け止めてくれたロビン。夢でも幻でもない、紛れもない今のTHE YELLOW MONKEYのステージに立ち会えた歓びは、観客はもちろん、発信するメンバーからも惜しみなく感じられた。
 
 生命力に満ちたアニーのドラミングと体温すら感じる鮮やかなヒーセのベース。楽曲のカラーを自在に塗り替える流麗なエマのギターに、ショーマンシップたっぷりにステージを操るロビン…。アクの強いまでに圧倒的な“個”を持ちながらも、鳴らした途端、凄まじい親和性でTHE YELLOW MONKEYとなる。彼らでなければ鳴らせないロックンロールを確立し、時を経て新たな一歩を踏み出した今、帰ってきたとも言えるし、新しい何かを生み出してくれたとも言える。そんな無二の存在、THE YELLOW MONKEYの堂々たるステージが幕を閉じた。
 
 
Text by 後藤愛
Photo by MITCH IKEDA
 




(2016年7月21日更新)


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Live

ツアーは全公演ソールドアウト!
関西での残すチャンスはサマソニ!!

 
『THE YELLOW MONKEY SUPER
 JAPAN TOUR 2016』

【東京公演】
▼5月11日(水)・12日(木)
国立代々木競技場 第一体育館
【長野公演】
▼5月28日(土)・29日(日)
ビッグハット
【広島公演】
▼6月11日(土)・12日(日)
広島グリーンアリーナ
【宮城公演】
▼6月18日(土)・19日(日)
宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
(グランディ・21)
【愛知公演】
▼6月28日(火)・29日(水)
日本ガイシホール
【大阪公演】
▼7月5日(火)・6日(水)
大阪城ホール
【埼玉公演】
▼7月9日(土)・10日(日)
さいたまスーパーアリーナ
【福岡公演】
▼7月16日(土)・17日(日)
マリンメッセ福岡

Pick Up!!

【神戸公演】

Thank you, Sold Out!!
▼7月26日(火)・27日(水)19:00
ワールド記念ホール
(神戸ポートアイランドホール)
指定席8640円
ソーゴー大阪■06(6344)3326
※6歳以上は有料。但し6歳未満でもお席が必要な場合は有料。指定席にはステージサイドの一部演出が見えづらいお席も含まれます。また、2枚以上お申込みの場合、縦並びや通路を挟んだお席をなる場合もございます。予めご了承の上、ご購入ください。

【神奈川公演】
Thank you, Sold Out!!
▼8月2日(火)・3日(水)19:00
横浜アリーナ
指定席8640円 立見8640円
ソーゴー東京■03(3405)9999
※6歳以上チケット必要。6歳未満でも席が必要な場合はチケット必要。ステージサイド席を含む。一部演出が見えづらい席もございます。
 

Pick Up!!

【大阪公演】

『SUMMER SONIC 2016 OSAKA』
チケット発売中 Pコード560-999
▼8月20日(土)11:00
舞洲サマーソニック大阪特設会場
1日券14000円 2日通し券25500円
プラチナチケット25000円
(1日券+プラチナ特典)
[出演]RADIOHEAD/サカナクション/THE YELLOW MONKEY/TWO DOOR CINEMA CLUB [Alexandros]/Elle King/NOTHING BUT THIEVES/FLO RIDA/MARK RONSON/THE JACKSONS/MISIA/CASHMERE CAT/MAYER HAWTHORNE/MO/RUN RIVER NORTH/THE 1975/suede/JAMES BAY/Gotch/KING/BLOSSOMS/POP ETC/SUNFLOWER BEAN/METAFIVE/SWV/家入レオ/チャラン・ポ・ランタン/Nothing’s Carved In Stone/米津玄師/HAILEE STEINFELD/Sultan of The Disco/hyukoh
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※雨天決行。6歳以上は有料。未就学児の入場は必ず保護者同伴の上、保護者1名につき未就学児1名のみ入場可(入場エリアの制限あり)。「SUMMER SONIC 2016」東京公演と出演者が異なる場合がございます。出演アーティスト変更による払戻しはいたしません。各会場の入場制限を行うことがあります。☆詳しい情報は http://www.summersonic.com/にてご確認ください。

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【福島公演】
Thank you, Sold Out!!
▼8月27日(土)18:30/28日(日)17:00
あづま総合体育館
指定席8640円
★7月23日(土)10:00~見切れ席8640円
(Pコード298-972)の追加発売が決定!
New!
G・I・P■022(222)9999
※6歳以上はチケット必要。6歳未満でも席が必要な場合はチケット必要。見切れ席は会場及びステージセット・スピーカー等でメンバー含むコンサートの演出が見えにくいお席になります。予めご了承ください。

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【北海道公演】
Thank you, Sold Out!!
▼9月10日(土)18:30/11日(日) 17:00
真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
指定席8640円 立見8640円
マウントアライブ■011(623)5555
※6歳以上はチケット必要。6歳未満でも席が必要な場合はチケット必要。


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THE YELLOW MONKEY
オフィシャルサイト

http://theyellowmonkeysuper.jp/