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グッドプライス、グッドミュージックな人気イベント
『GREENSPARK!!』が初の野外へ!
10代から10周年までが集った灼熱のスペシャル編をレポート

 関西のライブシーンを盛り上げるべく、若手アーティストとの出会いの場としてライブハウスでイベントを続けてきた『GREENSPARK!!』の特別編が6月18日、史上最大規模となる服部緑地野外音楽堂にて開催された。次世代を担う10代のバンドから、10年周年を迎える実力派バンドまで、オープニングアクトを含む全8組が出演し、チケット代はこれまでと変わらず破格の1000円とあって、若者を中心に多くの観客が詰めかけたこの日。梅雨の時期にも関わらず、見事に晴れ渡った炎天下の中、繰り広げられたアツいライブの模様をレポートしよう。

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 オープニングアクトとして登場したのは、一般公募枠での出場となる大阪在住のバンドごっこ。犬のお面を被っているようにしか見えないが、実は半妖怪だというベースのゲッチ。見た目のインパクトとは裏腹に、繊細かつストレートに綴られた歌詞を、ヒロ(vo&g)が突き抜けるハイトーンボイスで歌い上げていく。ゲッチが軽妙なMCで会場を沸かせながらライブを展開し、6月29日にリリースのミニアルバムから『おにさんこちら』が披露されると、ゲッチがステージからフロアに飛び出し、観客を扇動して踊り騒ぐ場面も。一番手としての意気込みが伝わってくる、強烈なステージングで会場の心を掴んでいった。
 

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 本編のトップバッターとして登場したのはBentham。SEはなく、定刻に鈴木敬(ds)が静かに現れドラムを打ち鳴らし、続々と楽器隊が登場してサウンドを重ねていく。そして、最後に現れた小関竜矢(vo&g)が、『TONIGHT』で甘い歌声を高らかに響き渡らせると、一瞬にして会場を飲み込んでいった。ご機嫌なアッパーチューンを畳み掛けて、今度は小関が「今日は『GREENSPARK!!』ということで、最後までスパークして帰ってください!」と声をかけ、7月6日にリリースされたEP『ExP』から『サテライト』を披露。『手の鳴る方へ』では観客とコール&レスポンスを巻き起こし、一体感を生み出す。キレのあるサウンドと心地いいフレーズに込めた想いを、観客と分かり合おうと、熱く、真摯に届けていくアクトは鮮烈だった。
 

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 一転して、この日唯一のバンド編成ではないスーパーJ-POPユニット、ONIGAWARAが登場し、とにかく異彩を放つGIGで魅了した。開口一番、斉藤伸也(vo&GAYA)が「バンドじゃないからって、ガッカリしてるんじゃないよ! しっかり盛り上げていくよ!」と煽り、とびきりポップな楽曲を連発。竹内サティフォ(vo&g)と斉藤の2人が、揃いの衣装で歌い、キュートなダンスをキメるアイドルばりのステージは、一瞬にして観客の視線を釘付けに! どこか耳馴染みのある常夏のナンバー『西三乃風』では観客とタオルを回し、『ONIGAWARA SUPER STAR』では、竹内が客席中段まで登りギターソロを弾くロックな一幕も。絶妙なダサさとユーモア溢れるリリックと、誰もが踊り出したくなるポップチューンを打ち鳴らし、最後まで観客の心を奪っていった。
 

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 イベントが中盤戦に差し掛かったところで、圧倒的な存在感を見せつけたのは、今年で結成10周年を迎えるThe Mirraz。この日はドラマー脱退後、新体制として初のライブ。この日は最新アルバム『しるぶぷれっ!!!』から、『マジか。そう来たか、やっぱそう来ますよね。はいはい、ですよね、知ってます。』でスタート。シニカルな歌詞をまくし立てるように畠山承平(vo&g)が歌う。鋭いバンドサウンドに問答無用に畳み掛けられ、会場の熱はグングンと増していく。特にMCもなければ、観客を煽ったりもしない飾り気のないスタイルだが、EDMを取り入れた最新型のロックンロールは、誰1人置いてけぼりにせず、最高潮までブッ飛ばしてくれるようなエネルギーに溢れていた。
 

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 スタートの時間になると、メンバーが円陣を組んで心を1つにする。ヒシヒシと気合が伝わってきたのは、平均年齢19歳からなる大阪堺発のバンド、Shout it Outだ。のっけから疾走感溢れる楽曲を、身を振り乱しながら、アグレッシブにぶちかましていく。MCでは、山内彰馬(vo&g)が、服部緑地公園での淡い恋の思い出を語り、「僕たちの青春は、音楽しかないんです。10代の青春を締め括る1曲です」と告げ、7月6日にリリースされたメジャーデビューシングル『青春のすべて』を披露。10代の頃、確かににあった儚い瞬間やセンチメンタルな衝動を掻き鳴らすようにぶつける。ラストナンバーでは、リズム隊が向き合いながらグルーヴを高めていき、観客の熱気と呼応するようにして、山内の力強い歌声が聴く者の胸を打ち抜いていった。

greensparkreport_mioyamazaki.jpg 続いては、この日の紅一点となる4人組ロックバンドのミオヤマザキ。イントロで携帯電話の着信音がけたたましく鳴り響く『メンヘラ』から、フロアではヘドバンが繰り広げられる激しい幕開けに。mio(vo)は倒れ込むように膝をついては、叫ぶように歌い上げていく。MCでは、mioのウィットに富むスキャンダラスな時事ネタから、不倫を題材とした『民法第709条』を投下。勢いは止まることを知らず、「かかってこいや!」の咆哮から『童貞ハンター』へ。曲中、ペットボトルの水を男性客や自分の頭に浴びせ、アツアツのステージを冷ますどころか、観客の興奮に油を注ぎ大熱狂の渦に! 現代的な風刺が炸裂しているリリックは単純なディスではなく、誰もが抱える割り切れない激情を昇華するように、爆裂サウンドに乗せて投げかけられていった。
 

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 いよいよ終盤戦に差し掛かったところで、今年で10周年を迎えるLEGO BIG MORLが登場。1曲目の『RAINBOW』から、カラフルなサウンドをお見舞いする。MCではタナカヒロキ(g)が、同世代であるONIGAWARAとかつて対バンしたときのエピソードを交えながらこの10年に想いを馳せ、地元大阪への凱旋を感慨深そうに語った。そして、6月22日にリリースされたベストアルバムから、デビューシングル『Ray』を披露。結成当初から磨き上げてきた楽曲が、全身全霊で鳴らされる。最後にタナカが、「10年間、こつこつやってきた。これまでの10年間と、これからの未来に歌った曲です」と告げて、新曲『Blue Birds Story』へ。これからも続いていく彼らの新しいストーリーに胸が高鳴るこの楽曲で、彼らの歴史を凝縮したような奥行きのあるステージの幕が下ろされた。
 

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 そして、この日のトリを飾ったのは、神奈川県出身のバンドHOWL BE QUIET。登場するやいなや、軽快なメロディを奏で観客の心を惹きつける。ハンドマイクの竹縄航太(vo&g,p)が透明感のある歌声で魅了し、続く『ライブオアライブ』ではピアノを操って大合唱を巻き起こす。さらに、ご機嫌なダンスチューン『Daily Darling』では小粋に会場を揺らし、観客の心をこれでもかと弾ませていく。身振り手振りを交え、ステージを縦横無尽に駆け回り歌う竹縄の姿は、パワフルかつ何とも美しい。3月にリリースされたメジャーデビューシングル『MONSTER WORLD』も披露し、ラストは竹縄のピアノ弾き語りから、ドラム、ベース、ギターと音がドラマチックに重なっていく『A.I.』で本編が終了。アンコールの『孤独の発明』では、竹縄も思わず「サイコー!」と叫ぶほど、より自由に音を楽しみながら、最後までキラキラのポップナンバーで存分に観客の心を躍らせ、最高潮のままイベントを締め括った。
 
 炎天下の中で繰り広げられた、観客と熱を高め合う激しいライブイベントはこうして無事に幕を閉じた。この日を大いに盛り上げたアーティストと鳴らされた音楽との出会いは、間違いなく関西からシーンが盛り上がるきっかけになるだろう。そして、次はどんな新しい音楽との出会いが待っているのだろうか!? これからも『GREENSPARK!!』が仕掛けるライブから目が離せない!
 
 
Text by 大西健斗



(2016年7月15日更新)


Check

Set List

初の野外も変わらず1000円!
お値段以上のメンツが激突

 
『GREENSPARK!!』
6月18日(土) at 服部緑地野外音楽堂

バンドごっこ
01. 未練リフレイン
02. 矛盾
03. おにさんこちら
04. 雨の日の恋人

Bentham
01. TONIGHT
02. HEY!!
03. クレイジーガール
04. サテライト
05. 手の鳴る方へ
06. パブリック

ONIGAWARA
01. エビバディOK?
02. タンクトップは似合わない
03. 西三乃風
04. ONIGAWARA SUPER STAR
05. 恋はすいみん不足
06. Eじゃん

The Mirraz
01. マジか。そう来たか、やっぱそう来ますよね。はいはい、ですよね、知ってます。
02. スーパーフレア
03. SUSHI A GO! GO! GO!
04. VAM! VAM! VAMPIRE!
05. 僕らは
06. つーか、つーか
07. CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい

Shout it Out
01. 逆光
02. 若者たち
03. 光の唄
04. 青春のすべて
05. 雨哀
06. 生きている
07. 17歳

ミオヤマザキ
01. メンヘラ
02. 水商売
03. 婚活ハンター
04. 叫び
05. 民法第709条
06. 童貞ハンター
07. バンドマン

LEGO BIG MORL
01. RAINBOW
02. Wait?
03. Ray
04. Strike a Bell
05. Blue Birds Story

HOWL BE QUIET
01. レジスタンス
02. ライブオアライブ
03. Daily Darling
04. From Birdcage
05. MONSTER WORLD
06. A.I.
ENCORE
07. 孤独の発明

Live

出演アーティストの関西圏での
ライブが続々決定!

 
バンドごっこ
『TVアニメ「SHOW BY ROCK!!」“3969”
 SUMMER FES 2016 in Bighillcity』
一般発売7月16日(土)
Pコード302-190
▼8月3日(水)18:00
umeda AKASO
オールスタンディング4320円
[出演]植田真梨恵/カフカ/バンドごっこ/yksb feat.MiLO×31STYLE
GREENS■06(6882)1224

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Bentham
『Bentham全国ワンマンツアー
「Get the ExP ~ベンサムがあらわれた!
 ライブにきてほしそうに
 こっちをみている~」』
一般発売7月16日(土)
Pコード300-507
▼10月22日(土)17:30
LIVE SQUARE 2nd LINE
オールスタンディング3000円
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上有料、未就学児童は入場不可。

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ONIGAWARA
『Mountain Luck 2』
一般発売7月23日(土)
Pコード303-554
▼8月25日(木)18:30
心斎橋JANUS
オールスタンディング2500円
[出演]ONIGAWARA/PELICAN FANCLUB/GOODWARP/他
JANUS■06(6214)7255

『Pangea リニューアル記念
「CRUSTAL MOVEMENT」
MINAMI CROSS FEVER #62
~シネオニ爆裂ツーマン~』
一般発売7月30日(土)
Pコード303-554
▼9月8日(木)19:00
LIVE HOUSE Pangea
[出演]cinema staff/ONIGAWARA
オールスタンディング3000円
LIVE HOUSE Pangea■06(4708)0061

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Shout it out
『UCHU FES 2016』
チケット発売中 Pコード300-231
▼7月16日(土)昼12:30
服部緑地野外音楽堂
全自由2500円
[出演]ココロオークション/PURPLE HUMPTY/ヤバイTシャツ屋さん/Shout it Out/Suck a Stew Dry/The Floor/
岡崎体育/いざゆかんとす!
[DJ]ライブキッズあるある中の人/
板東さえか(司会)
※雨天決行・荒天中止。学生(中高大専門学生)の方は学生証提示で無料(ドリンク代別途要)。【お問合せ】UCHU FES 2016実行委員会 uchuufes@gmail.com【公式ホームページ 】http://uchufes.wix.com/uchufes2016

『yonige presents
 かたつむりは投げつけないツアー』
チケット発売中 Pコード296-950
▼7月19日(火)18:30
KYOTO MUSE
オールスタンディング2000円
[出演]yonige/THE BOYS&GIRLS/Shout it Out/FIVE NEW OLD
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

『音エモン presents
「HOT!! LIVE BURGER vol.1」
チケット発売中 Pコード296-950
▼7月22日(金)19:00
ROCKTOWN
オールスタンディング2500円
[出演]I Don't Like Mondays./サイダーガール/Shout it Out
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

『Shout it Out presents
「虎の威を借り、狩られる狐-大阪編-」』
チケット発売中 Pコード300-485
▼8月31日(水)19:00
OSAKA MUSE
オールスタンディング2300円
[共演]SHE'S
OSAKA MUSE■06(6245)5389

『赤色のグリッター×Shout it Out
 レコ発2マンツアー「うたごころ、結髪」』
一般発売8月6日(土)
Pコード305-065
▼9月11日(日)17:30
LIVE SQUARE 2nd LINE
全自由2500円
[出演]赤色のグリッター/Shout it Out
清水音泉■06(6357)3666
※未就学児童は入場不可。

『NEWEST LIVE!!』
一般発売7月30日(土)
Pコード304-824
▼9月15日(木)19:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング2500円
[出演]ARKS/Shout it Out/他
GREENS■06(6882)1224
※小学生以上は有料。

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ミオヤマザキ
一般発売8月30日(火)
Pコード304-284
▼12月4日(日)17:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング3930円
GREENS■06(6882)1224
※5歳未満は入場不可。5歳以上は有料。客席を含む会場内の映像、写真が公開される場合がありますので予めご了承の上、ご購入ください。

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LEGO BIG MORL
『KANSAI LOVERS 2016』
一般発売8月30日(火)
Pコード304-284
▼9月17日(土)・18日(日)11:30
大阪城音楽堂
自由2000円
[出演]アルカラ/UNCHAIN/感覚ピエロ/ココロオークション/SABOTEN/SHE'S/ジラフポット/セックスマシーン/tricot/PAN/プププランド/Brian the Sun/夜の本気ダンス/LEGO BIG MORL/他
HEADLINE■06(6886)1390
※雨天決行・荒天中止。小学生以上は有料、未就学児童は保護者同伴に限り無料。未就学児童のみでの入場不可。

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