インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 俺たちの『GOLDEN TIME』は続いてく―― 幾度もの分岐点を越え転がり続ける a flood of circleのツアークライマックスに捧ぐ 佐々木亮介(vo&g)撮り下ろしインタビュー&動画コメント


俺たちの『GOLDEN TIME』は続いてく――
幾度もの分岐点を越え転がり続ける
a flood of circleのツアークライマックスに捧ぐ
佐々木亮介(vo&g)撮り下ろしインタビュー&動画コメント (2/2)

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


afoc5_streetatmakaku.jpg
 
『Black Eye Blues』は最後に録ったんで
だからこその“言い残さねぇぞ!”っていう想いがね(笑)
 
 
――『Black Eye Blues』(M-7)なんかはまさにこのバンドのアイデンティティということやけど、ホンマにそうやね、このメッセージは。ホントにプロフィールみたいな曲。
 
「アハハ!(笑) めちゃめちゃ語ってますからね(笑)。結構ヒップホップも好きで聴くんですけど、日本語ラップの韻の踏み方でもないし、ただのトーキングブルースともちょっと違う、a flood of circleしかない歌い方って何だろう?と思って録ったんですけど」
 
――前作の『I’M FREE』といい、このスタイルをちゃんとモノにしていってるよね。
 
「嬉しいですね。この曲もとにかくカッコいいトラックとリフ、歌いやすいコーラスが出来るまでは歌詞を書かない!みたいな感じだったんですけど、結局そのまま語りながら録ったんで、その場のテンションと必要な言葉だけがホントに入ってる感じですね」
 
――“全ての街を回ってもまだ 全ての歌を歌ってもまだ この国にブルースを流し込んでく Black Eye Blues”、このフレーズなんかはホンマにフラッドの経験を言葉に変えて。もうこれが全てというか、それぐらいバシッと自分たちのことを歌った曲だと思いますね。
 
「嬉しいですねぇ。他の曲はメロディから書いたのもあったから、イメージとか大きい希望を伝える言葉にしたかったんですけど、『Black Eye Blues』は最後に録ったんで、だからこその“言い残さねぇぞ!”っていう想いがね(笑)」

afoc5_streethikari.jpg
 
俺たちが何かを途切れさせないで
みんなと付き合ってきた中で出来た作品だということが
『Party!!!』には結構象徴されてる
 
 
――そして、アルバムのシメがこんなゴージャスなパーティーチューン『Party!!!』(M-11)になるとは、誰が想像したでしょうよと(笑)。
 
「アハハハハ!(笑) 実はこれ、アイデアだけは結構前にあって、全県ツアーの最初とかはバーのライブも多かったからか、最後はもっとデカいステージに立ちたいってずっと思ってたんですよ。そこにホーンがいて、黒人の女性コーラスがいて、ピアノがいて…みたいな妄想がドンドン広がってきて(笑)、アルバムを作っていく中で改めて『Party!!!』はどう?ってみんなに言ったら、“全部乗せでいこう!”って(笑)。ホーンは元々KEMURIをやってた霜田(裕司)さんがチーム連れてきてくれて、キーボードが今では加山雄三さんとかもやってる元オトナモードの山本健太さん。で、ボーカルがソウルシンガーの福原美穂さん」
 
――えー! 意外な。お金も掛かってるよ~!(笑)
 
「アハハハハ!(笑) いやいや、みんな人のつながりで来てくれてますから。俺たちが何かを途切れさせないで、みんなと付き合ってきた中で出来た作品だということが、『Party!!!』には結構象徴されてると思いますね。このアルバムはすっごい気に入ってるし最高傑作なんですけど、進化の余地がまだまだある。だから、“ここがゴールじゃなくて、まだみんなを連れて行こうと思ってる”っていう歌になったんじゃないかな」
 
――いや~バンド続けてたらおもしろいことが起きますね。
 
「三十路を前にして今はめっちゃワクワクしてますよ。ベストは尽くしたけど、ここがマックスではないっていう」

afoc5_streetago.jpg
 
ロックンロールっていう軸があるから
どこにでもチャレンジしてアクセス出来る
 
 
――ツアーの対バンのメンツを見ると、まぁゴリッとしたバンドとやるよね(笑)。
 
「ゴリゴリでございます(笑)。でも、今回はそれを狙ったというか。今までにもKING(BROTHERS)とかRadio Carolineとか俺たちをかわいがってくれる先輩たちはいたけど、いわゆるメロコアと呼ばれるジャンルの人たちとガッツリツアーをしたことがなかったから。武者修行の気持ちもあるし、新しいところに行きたいなと思ってたから、やったことのない人たちをたくさん呼んでます」
 
――フラッドのすごいところって、今流行ってる、それこそ分かりやすくいえば4つ打ちだったりハイトーンボイスだったりの中で、そんなに万人が聴くようなキャッチーさでやってるわけじゃないんだけど、どこにでも行けちゃうビートというか。
 
「よく言ってくださいました! 『Rodeo Drive』とかはよく聴くと4つ打ちの変化バージョンみたいな2ビートを入れてるんですけど、いいのか悪いのか、機械的な4つ打ちを求めても、動物になっちゃうんで出来ないんですよ、俺たち(笑)。逆に言うと、みんなと同じことは出来ないけどそれがオリジナリティになってると思うし、ロックンロールっていう軸があるから、どこにでもチャレンジしてアクセス出来る。今までは居場所がないとか友達がいないと思ってたけど、馴れ合いの友達になるんじゃなくて、ちゃんと1対1で勝負すると、逆にいい関係でいられるというか。対バンの意味はそこにあって、メロコアの人たちに仲間に入れてくださいよっていうんじゃなくて、胸を借りますけど、ガッチリやらせてください!っていう。まぁ胸を借りますって言いながら胸ぐら摑んでるぐらいが丁度いいと思うんで(笑)。大阪はGOOD4NOTHINGを呼んでます」
 
――まぁ真っ先に思い浮かぶキャスティングじゃないもんね。
 
「そうですよね。それこそKINGとか割と近い路線とはやってきたけど、この間大分で、超パンク系のイベントに出て、どアウェーだったんですよ。俺たちとニューロティカがちょっと浮いてた(笑)。最初はノッてくんないから、俺もステージ降りてみんなと肩組んで歌ったりとかしてたんですけど(笑)、パンクのお客さんにもロックンロールってすげぇ楽しいぜって伝えたいし、ロックンロールを好きな人たちにも、パンクとかいろんな音楽の楽しみ方を感じてもらいたいし。ロックンロールバンドとして転がってる俺たちにしか出来ない伝え方をしたいなって」
 
――こういう作品を作って、こういうライブをしてるなら、バンドはどんどん加速していきそうよね。やっぱり人が変われば環境も変わるもんね。
 
「それはデカいです、やっぱり。でも、俺の中の“曽根イズム”じゃないんだけど、バンドマンとして生きていく在り方はちゃんと感じてるから、“このアルバムで切り替わりました、新しいa flood of circleです!”だけじゃやっぱないから。それをちゃんと音楽で表現出来たのはよかったなぁと」
 
――今後の展開も楽しみです。
 
「ギリギリ20代で、フレッシュなふりが出来る内に(笑)。さっきもラジオか何かで話したとき、“30代だと思ってました”って普通に言われましたから。バンド名の響きとしてはだいぶ中堅なんで(笑)。あとはもう曲を聴かせてライブを観せてっていうのを、ちゃんとやりたいな。今回のツアーも、このメンバーでガッチリ作ろうと思ってるんで!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
Photo by 渡邉一生(SLOT PHOTOGRAPHIC)

afoc5_ending.jpg



(2015年2月26日更新)


Check

Movie Comment

盤にライブに関西に音泉魂と喋り倒す
佐々木亮介(vo&g)からの動画コメント

動画を再生するには、videoタグを
サポートしたブラウザが必要です。


Release

エナジーと愛と使命感と闘魂注入
ロックンロールアルバムの決定盤!

Album
『GOLDEN TIME』
発売中 2800円(税別)
Imperial Records
TECI-1423

<収録曲>
01. GO(Album ver.)
02. Golden Time
03. スカイウォーカー
04. STARS
05. ホットチョコレート
06. Cigarette Roll
07. Black Eye Blues
08. Rodeo Drive
09. KIDS
10. アカネ
11. Party!!!

Profile

ア・フラッド・オブ・サークル…写真左より、Duran(g)、渡邊一丘(ds)、HISAYO(b)、佐々木亮介(vo&g)。’06年、東京にて結成。’09年に1stアルバム『BUFFALO SOUL』でメジャーデビューしたのも束の間、ギタリストの失踪という不測の事態が発生。ゲストギタリストを招き緊急制作された2ndアルバム『PARADOX PARADE』をリリース。’10年には3rdアルバム『ZOOMANITY』を発表するものの、年末にベーシストが脱退。同時期にHISAYOが加入。’11年には4thアルバム『LOVE IS LIKE A ROCK’N’ROLL』を発表。’12年にはレーベル移籍第1弾となるミニアルバム『FUCK FOREVER』をリリース。’13年4月にはシングル『Dancing Zombiez』を、7月には5thアルバム『I’M FREE』リリースし、47全都道府県を廻るバンド史上最長のツアーを敢行。’14年4月にはシングル『KIDS/アカネ』を、6月には47都道府県ツアーファイナルとなった東京・日比谷野外大音楽堂ワンマン公演を収めたライブDVD『I'M FREE The Movie-形ないものを爆破する映像集-』をリリース。同時期に、サッカーをモチーフにした朝日新聞CM『サムライに告ぐ。』篇に新曲『GO』が使用され大きな話題を呼び、7月にはこれまでリリースした全曲を演奏する公演“レトロスペクティヴ”を、3日間にわたり東京キネマ倶楽部にて敢行、全公演ソールドアウト。同年9月、新メンバーDuranの加入を発表。11月5日には6thアルバム『GOLDEN TIME』をリリース。現在は全国ツアー『Golden Time Rock’n'Roll Show』を展開中。

a flood of circle オフィシャルサイト
http://www.afloodofcircle.com/

Live

ツアーも終盤戦で残すは東名阪!
大阪公演が間もなく開催へ

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード247-506
▼2月27日(金)19:00
BIGCAT
オールスタンディング3240円
[共演]GOOD4NOTHING
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【名古屋公演】
Thank you, Sold Out!!
▼2月28日(土)18:00
ダイアモンドホール
前売3240円
[共演]有
[ゲスト]ROTTENGRAFFTY
ジェイルハウス■052(936)6041

【東京公演】
チケット発売中 Pコード247-866
▼3月7日(土)18:00
[ゲスト]ROMEO's blood
▼3月8日(日)18:00
[ゲスト]アルカラ
EX THEATER ROPPONGI
アリーナスタンディング3240円
スタンド指定3240円
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
【大阪公演】New!
Thank you, Sold Out!!
▼3月22日(日)10:30
国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)
スタンディング3999円
[出演]a flood of circle/ARKS/BOMB FACTORY/BEAST/BUZZ THE BEARS/THE→CHINA WIFE MOTORS/Day tripper/Dizzy Sunfist/フラワーカンパニーズ/GOOD4NOTHING/HAWAIIAN6/HOTSQUALL/ISCREAM 7 SHOWERS/韻シスト/Jr.MONSTER/Ken Yokoyama/locofrank/OVER ARM THROW/PAN/POLKADOT/RAZORS EDGE/SABOTEN/SHONEN KNIFE/SiM/SPREAD/STOMPIN’BIRD/SUNSET BUS/10-FEET/ウルフルケイスケ/UZMK/ヴードゥー・グロウ・スカルズ
SMASH WEST■06(6535)5569
※未就学児童は保護者同伴に限り無料。60歳以上は公演当日、身分証提示で無料。

Column1

強烈ロックアルバム『I'M FREE』
を手にした初の全県ツアー
afoc VS THE NOVEMBERS
灼熱の記憶蘇る京都磔磔レポート!

Column2

「反抗期だし思春期だし成長期」
強烈ロックアルバム『I'M FREE』
喪失感をガソリンにロールし続ける
a flood of circle佐々木亮介
インタビュー&動画コメント

Column3

まだまだあります!
歴代のインタビューはコチラ

 
激動の現代社会に愛を込めて
『FUCK FOREVER』!!
“LOVE”と表裏一体の“FUCK”
を言葉の弾丸に込めてぶっ放す
インタビュー&動画コメント

特設ページはコチラ!

愛とロックンロールを手に
メンバーの脱退&加入を乗り越え
ぶっ放した『LOVE IS LIKE A
ROCK'N'ROLL』制作秘話

特設ページはコチラ!