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SCANDALが見た2度目の夢と、原点の地
バンド史上初の360°ステージに1万2000人が熱狂した
一夜限りの大阪城ホール公演をレポート!

 今や日本のガールズバンドをリードする存在となったSCANDALが、再び大阪城ホールに帰ってきた。結成の地である大阪・京橋のダンス&ボーカルスクールから目と鼻の先、さらにインディーズ時代から精力的に路上ライブを行っていた城天の目の前にある大阪城ホール。当初から夢だったというその会場に初めて単独ライブで立った昨年3月から2度目、約1年4ヵ月ぶりの登場となる、『SCANDAL ARENA LIVE 2014「360°」』。バンド史上初の360度ステージで挑む、大阪城ホール公演をレポート!

scandaljohall_blueyokokara.jpg 「ファンのみんなに連れてきてもらった」前回公演から「ファンを大阪城ホールに連れていきたい!」という想いのこもったステージ。そんな意欲を示すように、彼女たちは新たなチャレンジを用意していた。まずタイトルにあるようにステージを円形にし、360度見渡せるセット設営になっていること。これによりステージ背面の死角がなくなり、その分客席数が増え、結果この日会場に詰めかけたのは何と1万2000人! しかもチケットは即完したというのだから、オーディエンスの期待の高さが伺える(ライブ中のMCによると、アメリカから足を運んだファンもいるらしい)。アリーナの西側に設営された円形ステージは直径約20mほど。暗転後、ステージがライトで照らされ、 SEが鳴り響くとファンのボルテージは急上昇。ラメで輝く赤と黒を配色した衣装のメンバーがステージに上がると、早くも会場は総立ちに!

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「オーサカ、行くよ~っ!!」(vo&g・HARUNA)
 
 その雄叫びがライブのスタートを告げる合図。1曲目を飾るのは、メジャーでの第一歩を記したデビュー曲であり、痛快なロックンロールナンバー『DOLL』だ。ドラムセットを円形ステージ中央に据え、他のメンバー3人がそれを背に円を取り囲むように演奏。タオルを振り回してビートに乗るオーディエンスの大歓声が会場に響き渡る。ステージ上はサポートを入れずメンバー4人のみで、大きな会場、多くのオーディエンスという見えないプレッシャーも何のその、重厚なバンドアンサンブルを展開していく。続く『大阪LOVER』は初お披露目となるDREAMS COME TRUEのカバー。力強いロックアレンジのSCANDALバージョンに、会場は大いに湧き上がる。

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「360度というライブは今日だけしかないし、精一杯楽しんでいきましょう! 思いっ切り笑顔で、ここにいるみんなで最高な夜にしようね!!」(HARUNA)
 
 その言葉を実践するかのように、何より楽しんでいたのはメンバーたちだったろう。夢の会場、満場のオーディエンスという環境の中で、気負うのは仕方がないこと。ところが、この日の彼女たちはそんな気配を微塵も感じさせることのない、実に堂々とした、そして余裕すらも感じさせるステージングに終始。時にクールに、そして時にホットに、パンチの効いたボーカルでオーディエンスを惹き付けたHARUNA。キュートなハイトーンボイスと共に、しっかりしたリズムでビートを刻んだTOMOMI(b&vo)。扇情的なギターソロに加え、アコースティックギターでの弾き語り曲『声』では叙情的なボーカルも聴かせ、新たな一面を見せたMAMI(g&vo)。髪をたなびかせ、笑顔で力強いドラミングをキープし続け、バンドサウンドを支えたRINA(ds&vo)。優れた演奏能力はもちろん、HARUNAとTOMOMIの対照的なボーカルを核にしながら、メンバー4人が全員リードボーカルを取ることができる表現力の高さ。そして息の合ったコーラスワークも見事で、ライブバンドとしての実力をいかんなく披露していく。

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 中盤のMCタイムでは、ドリカムの大阪城ホールでのライブを観に行ったときにやっていたウェーブが「めちゃキレイだった」(RINA)と感動したメンバーから、「ウェーブ、やってみます!?」という提案が。ちょうど開催中のサッカーW杯の日本代表を応援しようという意味合いも込めて、西側スタンド席から時計回りに一周、そしてアリーナ上手側端から…という順にぶっつけ本番でのウェーブに挑戦。これが見事に決まり、メンバー共々会場は大興奮! その高いテンションのまま、ライブは後半戦へと流れ込んだ。

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 後半戦しょっぱなの『会わないつもりの、元気でね』から数曲は、ステージ中央のドラムセットが180度回転し、他のメンバーもそれぞれ客席側を向き、360°ステージをフルに活かしアッパーなロックチューンを連発していく。4人によるスリリングなロックアンサンブルは聴き応え満点だ。会場中が大合唱となった『太陽スキャンダラス』、抜群の疾走感でオーディエンスを鼓舞した『涙よ光れ』。そして本編最後の曲となったのは、今年4月にリリースしたシングル曲『Departure』。叙情的なメロディを軸にしたセンチメンタルなナンバーで、見事ライブを締め括る。

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 そして、熱狂的なアンコールの声に再び登場したメンバー。
 
「お客さんの多さに感動してます。大阪城ホール、いいね!」(HARUNA)
 
「今日の大阪城ホールは、身体にいい楽しさ。今日は一番端っこのお客さんと目が合わせられるようにと思って演奏しました!」(RINA)
 
「円形ステージは初めてやねんけど、1万2000人おるねんて。見たことない景色やったし、味方がこんなにおって心強いなって思いました!」(TOMOMI)
 
「後ろがなくて恥ずかしかったけど、負けてられるかってかっ飛ばしていきました!」(MAMI)
 
 そんなメンバーの率直な声を聞かせた後、改めて共通する想いを代弁したのがHARUNAだった。

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「またやろうね、大阪城ホール。ここからは何回もやろうよ! ここが私たちのホームって言われるように、これからも頑張っていきます。大阪城ホールはずっと夢のステージでした。これからもずっとずっと夢です。夢を語ったりするのは照れくさかったりするけど、結構素敵なことだと、今日このステージに立って改めて思いました。このステージに立つたび、この曲をずっとずっと歌い続けたいと思います。今日来てくれたみんなの夢が叶いますように!!」(HARUNA)
 
 そう語ったHARUNAのギターソロから始まったのは『one piece』。情感のこもった歌声が印象的なミディアムバラードは、ポジティブな想いを綴ったSCANDAL流の応援歌とも言えるナンバーだ。続いて披露したのは、7月16日(水)にリリースする最新シングル『夜明けの流星群』。解放的なメロディとドライブ感が融合したこの爽快な楽曲は、映画『ポケモン・ザ・ムービーXY「破壊の繭とディアンシー」』(7月19日(土)公開)主題歌にも選ばれており、キャッチーなロックサウンドに初披露とは言えオーディエンスも熱いノリで応えていた。そして、最後の曲となったのが『太陽と君が描くSTORY』。SCANDALの持ち味である疾走感漂うギターロックサウンドが何より際立つ曲で、会場を大いに盛り上げてライブは終了。

 
 この日のセットリストは、結果的に彼女たちのキャリアを凝縮するような選曲となっていたのが特徴的。過去、現在、そして未来へ。着実に成長を続けていることを証明するステージ。今回の大阪城ホール公演後、6月28日(土)・29日(日)にプリンセスプリンセス以来ガールズバンドとしては23年ぶり、史上2組目の快挙となる横浜アリーナ2DAYSが控えるSCANDAL。快進撃はまだまだ続くが、何よりライブバンドとしてどんな進化をしていくのか、ますます期待させる一夜となった。
 
 
Text by 金本真一

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(2014年6月23日更新)


Check

Set List

ドリカムカバー『大阪LOVER』&
新曲『夜明けの流星群』も初披露!

 
『SCANDAL ARENA LIVE 2014 「360°」』
2014年6月22日(日) at 大阪城ホール

01. DOLL
02. 大阪LOVER
03. Welcome home
04. Runners high
05. LOVE SURVIVE
06. EVERYBODY SAY YEAH!
07. STANDARD
08. 声
09. ビターチョコレート
10. ピンヒールサーファー
11. 会わないつもりの、元気でね
12. SCANDAL BABY
13. Rainy
14. 太陽スキャンダラス
15. スペースレンジャー
16. 涙よ光れ
17. Departure

~ENCORE~
18. one piece
19. 夜明けの流星群
20. 太陽と君が描くSTORY

Release

©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・
ShoPro・JR Kikaku
©Pokémon
©2014 ピカチュウプロジェクト

映画『ポケモン・ザ・ムービー』最新作
の主題歌に抜擢された最新シングル!

 
Single
『夜明けの流星群』
7月16日(水)発売
【完全生産限定盤】
864円
エピックレコード・ジャパン
ESCL-4240
※ポケモン絵柄描き下ろしジャケット

<収録曲>
01. 夜明けの流星群
02. ポケモン言えるかな?
03. 夜明けの流星群(Instrumental)
04. ポケモン言えるかな?(Instrumental)

<特典内容>
・メガディアンシー書きおろしポスター
・映画オリジナル3DS LL応募はがき

【初回生産限定盤A】
1550円
ESCL-4241~2

<収録曲>
01. 夜明けの流星群
02. Your song
03. 夜明けの流星群(Instrumental)

<DVD収録内容>
“急に来てゴメン。 In 北”
Document Movie ~旅情編~

【初回生産限定盤B】
1550円
ESCL-4243~4

<収録曲>
同上

<DVD収録内容>
“急に来てゴメン。 In 北”
Document Movie ~曲作り編~

【通常盤(初回仕様限定盤)】
1050円
ESCL-4245
※大人気フォトブックレット
「別冊・SCANDAL」封入

<収録曲>
同上

Profile

スキャンダル…写真左より、HARUNA(vo&g)、RINA(ds&vo)、TOMOMI(b&vo)、MAMI(g&vo)。'06年大阪で結成。'08年『DOLL』でデビュー。翌年には『少女S』でレコード大賞新人賞受賞。'12年3月にはガールズバンド史上最速となる日本武道館公演を達成し、翌'13年3月3日には兼ねてからの目標であった大阪城ホールでの公演を達成するなどライブでの実績も重ねていく。近年ではSCANDALの影響で楽器を始める女子も増えており、同年12月に開催した第4回SCANDALコピーバンドコンテストには国内外全国から550を超えるエントリーが集まり、10代女子を中心に絶大な人気を誇っていることを証明。'14年6月にはプリンセスプリンセス以来実に23年ぶり、史上2組目となる横浜アリーナ2DAYS公演を控える、名実共に日本を代表するガールズバンド。

SCANDAL オフィシャルサイト
http://www.scandal-4.com/


Live

横浜アリーナ2DAYSも間もなく開催
7月には氣志團との2マンで大阪へ!

 
【横浜公演】
『SCANDAL ARENA LIVE 2014 「FESTIVAL」』
6月28日(土)はSold Out!!
チケット発売中 Pコード219-288
▼6月28日(土)17:00/29日(日)16:00
横浜アリーナ
全席指定6000円
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999
※4歳以上はチケット必要。

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Pick Up!!

【大阪公演】

『オフィス男闘呼塾エンターテインメント
 Presents 氣志團現象2014』
〈「極東ロックンロール・ハイスクール
 第弐章」 #44 SCANDAL vs 氣志團
~THE GREAT ROCK'N'ROLL SCANDAL
 in OSAKA~〉
チケット発売中 Pコード231-998
▼7月24日(木)19:30
Zepp Namba(OSAKA)
1Fスタンディング5400円
2F指定席5400円
[出演]SCANDAL/氣志團
夢番地■06(6341)3525
※3歳未満は入場不可。3歳以上は有料。

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