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3+4=無限大の旅がいよいよ始まる――
音楽の歓びも奇跡も詰め込んだ『バンドマンは愛を叫ぶ』
セカイイチとFoZZtoneがその出会いと事の顛末をぶっちゃける!
岩崎慧&渡會将士ロングインタビュー&動画コメント (2/2)

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いや~化け物ですよ、あの曲は
 
 
――そして、先んじて昨年リリースされたその2曲収録の会場限定盤に、昨年10月に下北沢CLUB251でお互いの代表曲をカバーし合ったライブテイク2曲、さらに書き下ろしの新曲2曲を加えた全国流通盤が1月にリリースされて。そのブックレットはお互いの活動年表になってるけど、これよく出来てるなぁ…。ホンマ仕事の手が止まった充実度。“アホか! 俺こんなんじっくり読んでる場合ちゃうねん! 仕事せなあかんねん!”って(笑)。
 
(一同爆笑)
 
岩﨑「だいぶ見入ってるやん!(笑) これでも削った方なんですけどね(笑)」
 
――まずはお互いの代表曲をライブでカバーし合ってみてどうでした?
 
岩﨑「やっぱり『LOVE』の持ってるメロディの力とか歌詞の奥深さは、歌ってみてから分かったかなぁ。あと、あのメロディは意外といろんなコード進行に合うことが分かった。アレンジしてても結構おもしろかったし」
 
渡會「『バンドマン』は、アプローチがスゴくストレートだなって」
 
岩﨑「もう“それしかないでしょ”みたいなことをやっちゃってるからね」
 
渡會「で、いざ歌ってみたらこの曲は、実は歌ってる本人が一番勇気づけられるんだなって(笑)」
 
岩﨑「アハハハハ!(笑)」
 
――なるほど。実は聴いたバンドマンが励まされるんじゃなく、己がね(笑)。
 
渡會「そう。お客さんもこの曲に勇気づけられると思うし、これをカラオケで熱唱したら、みんな相当アガると思うんですよ。それを生で体験させてもらってるっていう(笑)」
 
――あと『バンドマン』って、発表された当初よりドンドン良くなってるというか。
 
渡會「いや~化け物ですよ、あの曲は」
 
――年月を重ねるにつれて、この曲のパワーがドンドン強くなっていく。歌詞もメロディも生まれたままなのに、いろんなものを背負って、重みが出てきてるというか。
 
渡會「セカイイチが続けば続くほど、この曲はドンドン濃くなっていくみたいな」
 
――そうそう! あと、この2曲はライブテイクなんやけど、スッゴくよく録れててビックリ。
 
渡會「ホントに。俺らもミックスして、確認のためにデカいスピーカーでバーン!って聴いたときに、“あれ…これどっかのスタジオで録ったっけ?”みたいな(笑)」
 
岩﨑「音良し、あとワッチの歌が良し、で、何が良しって武並さんのドラム!!」
 
渡會「もうみんな大絶賛だったねぇ」
 
岩﨑「ビックリした! 俺、龍が見えたもん(笑)」
 
――分かる。俺、このFoZZtoneによる『バンドマン』を初めて聴いたときに、“神様っぽい”って思ったもん。
 
渡會「アハハハハ!(笑)」
 
岩﨑「神龍や!(笑)」
 
渡會「でも、“神様っぽい”感じは、意識したかもしれない。何せ素晴らしい曲だから、きっとバンドのメンバーよりも、対バンの俺たちよりも、お客さんの中でこの『バンドマン』は相当神々しい曲になってるだろうなぁと思って」
 
岩﨑「言わば、竹尾がイエスで、ワッチがブッタだよね?」
 
(一同爆笑)
 
岩﨑「で、キャノンは平民ね(笑)」
 
渡會「アハハハハ!(笑)」
 
――今のルックス(渡會は金髪)も相まって(笑)。でもホント、実は神様だったら言ってね。憑いてる系だったら。
 
(一同爆笑)
 
――セカイイチによる『LOVE』も、スゲェアーバンなアレンジというか。
 
渡會「オッシャレ~ホントに」
 
岩﨑「『LOVE』はギミックとかも含めて完成され尽くしてる曲やから、どうやって我々っぽくしていったらいいんやろう?ってめっちゃ考えて。今アーバンって言ってくれたけど、意外にそのアーバンなコードを乗せると、“あれ…めっちゃ合うやん!”っていう新発見の組み合わせ。マヨネーズと納豆みたいな感じです(笑)」
 
(一同笑)
 
岩﨑「それが僕らにとっても結構おもしろくて。じゃあ次はエレクトロ・ダンスミュージックみたいなアプローチをイントロでやってみたり、そういうアイデアがドンドン溢れて」
 
――あとさ、このテイクの慧くんの声、めっちゃ太くない?
 
岩﨑「これね(笑)」
 
渡會「まぁこれにはちょっとおもしろい理由がね。あのときは、弾き語りとかバンドのツアーが結構続いてて、体調的にボロボロだったという」
 
岩﨑「咳が止まらない状況で、のど飴を一気に3つずつ食ってたもんね。そんな状態でも何とか録ったんですけど、意外に“あれ? 俺こういう声も出せるんだ”みたいに、ちょっとヘンな悦に入ってる(笑)」
 
(一同笑)
 
――低いところで響く感じが新鮮やなぁって。そういう意味では“ライブならでは”やね。
 
岩﨑「でもツアーする頃には、多分普通の声ですけどね(笑)。もうこの声には戻れない」
 
――でもやっぱりそうやったんや。やっぱり風邪なんや(笑)。
 
岩﨑「やっぱり(笑)。風邪なんですよ」
 
渡會「アハハハハ!(笑)」
 
――あと、追加で書き下ろした新曲『ハレルヤ』(M-5)も、結構トントン拍子で作れたと。
 
渡會「歌詞もやんわり俺がたたき台を作って、2人でお茶を飲みながらそれを見て、“ここをこうしよう”とか“韻踏んで”みたいな。共作って結構シビアでめんどくさくて恥ずかしい作業だと思ってたんですけど」
 
岩﨑「何のことはない、いつもの俺とワッチの会話(笑)」
 
渡會「そう(笑)。普通の会話をしながらワァ~ッて書き上がっちゃいました」
 
――『GO JONNY GO』(M-6)は、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の叫ぶシーンをモチーフにしたということで。これまたネイキッドな、ライブテイクよりもネイキッドな(笑)。
 
渡會「『リトルダンサー』を録ったときに7人いるけどスカスカな音がいいなと思った以上に、もっとスカスカになんねぇかな?って(笑)。だからもうみんな楽器弾いちゃダメって(笑)」
 
岩﨑「しかもマイクも7人で2本しか使ってない」
 
渡會「ツアーではドラム2台にギター2本、間にアコギも2人いてって凄まじい音圧になると思うんで、それが一気にドンッ!ってなくなる曲があった方がおもしろいかなって」
 
岩﨑「これはライブのお楽しみですね」
 
 
今は純粋に楽しいと思えるものだけを追い求めたい
 
 
――レコ発ツアーも各地であって、これはそれぞれに持ち時間があって、さらに一緒にやる時間もあるって感じ?
 
渡會「そうです、持ち曲はここに入ってるだけだから(笑)。これからツアーも始まっていきますけど、早くも“もったいないな”っていうか、もっといろいろやれる手応えをお互いに感じてるので。あと、今っていろんなバンドが解散して、ボーカルの人がソロになってみたいに、どんどん少人数化していくのに対して、7人に増えるっておもしろいなって(笑)。その内、同期のおもしろそうなヤツも吸収合併して、メガバンクみたいになってね(笑)」
 
――セカイイチとFoZZtoneと鶴とLUNKHEADと…って増えていく(笑)。
 
岩﨑「ヤバい!(笑) でも、俺たちだって元々はへなちょこバンドやったのに、今やこんな身軽にポンポン動けちゃうようになるわけだから。続けてりゃタフになるってことですよ」
 
――この空気感があれば、道中も楽しみやね。
 
渡會「ね。機材車での移動とか…多分うちの竹尾が何かすると思うんだよなぁ。急に“ちょっとセカイイチ号に乗せてや”みたいな(笑)」
 
岩﨑「言う! 間違いなく言う」
 
――それぞれのバンドに何が返ってくるのか。今回をきっかけに知ってくれた人とか、繋がった人も含めて。
 
岩﨑「何かそういう人は増えたかも。お客さんがかぶってると思ってたけど、意外とそうでもないところも」
 
渡會「ね。いろんなところで、“セカイイチはよく聴いてましたが、FoZZtoneは初めて”みたいな」
 
岩﨑「逆も然りで」
 
渡會「こりゃありがてぇ!って。みんな真似すればいいのに(笑)」
 
岩﨑「そりゃ売れたら嬉しいけど、楽しいと思える純度は、逆に昔より高いというか。なので、あんまりそこを気にせずというか地に足つけて、今は純粋に楽しいと思えるものだけを追い求めたいなと思ってます」
 
――素晴らしい。でも今って全方位のものよりも、結局濃く深いものの方が響く気がするよね。
 
岩﨑「ホントにそう思うよね。もう、どこに媚びる必要もないんじゃないかと思ってます」
 
――この2組がメリット/デメリットじゃないのも明確だし。
 
岩﨑「そうなんですよ! そこがいいっすよね。何か普通にやってたけど、ホントにスゴいことやわ。嬉しいな」
 
――いやぁ~これはいずれフルアルバムまでいって欲しいね。
 
(一同笑)
 
渡會「不可能ではないと思います(笑)」
 
――楽しみにしてます、今後の展開も。セカイイチもFoZZtoneも、しぶとく続けてください(笑)。
 
岩﨑&渡會「ハイ(笑)」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



(2014年3月19日更新)


Check

Movie Comment

セカイイチとFoZZtoneを代表して
仲良しフロントマンから動画コメント

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Release

キャリア10年の大型新人!?
音楽の楽しさと力に満ちた快作誕生!

Mini Album
『バンドマンは愛を叫ぶ』
発売中 1524円(税別)
SPACE SHOWER MUSIC
PECF-3072

<収録曲>
01. リトルダンサー
02. 退屈な僕と小さなギター
03. バンドマン(FoZZtoneによるカバー)
04. LOVE(セカイイチによるカバー)
05. ハレルヤ
06. GO JOHNNY GO

Profile


セカイイチ

セカイイチ…’01年、大阪でソロ活動をしていた岩﨑慧(vo&g)が吉澤響(ds)を誘い結成。紆余曲折を経て’02年に中内正之(g)、’03年に泉健太郎(b)がそれぞれ加入。’13年2月、バンド結成10周年を記念し、10人のゲストボーカリストを迎えて制作したセルフカバーアルバム『and10(2003〜2013)』をリリース。同年3月をもって泉が脱退し、現在サポートベースを迎えてライブを行っている。

セカイイチ オフィシャルサイト
http://www.sekaiichi.jp/


FoZZtone

フォズトーン…’01 年に竹尾典明(g)と渡會将士(vo&g)が出会い、’03 年に菅野信昭(b)が加入しFoZZtoneを結成。’10 年秋からはサポートドラマーの武並“Captain”俊明がライブ、レコーディングに参加している。同年、購入者が選曲し曲順を選べるという業界初の“オーダーメイド・アルバム企画”を実施し話題となる。’13 年は結成10 周年イヤーということで、様々な企画を計画・実行。同年6月に最新アルバム『Reach to Mars』を発表。

FoZZtone オフィシャルサイト
http://www.fozztone.com/

Live

2組によるレコ発ツアーが遂にスタート
幕開けとなる初日大阪公演が開催へ!

Pick Up!!

【大阪公演】

『「バンドマンは愛を叫ぶ」
 レコ発ツアー』
チケット発売中 Pコード222-353
▼3月20日(木)19:00
OSAKA MUSE
オールスタンディング3000円
[共演]THE★米騒動
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【高松公演】
『SANUKI ROCK COLOSSEUM』
Thank you, Sold Out!!
▼3月21日(金・祝)11:30
高松市内ライブ会場7ヵ所
PASS引換券3990円(ドリンク付)
デューク高松■087(822)2520
※未就学児童は入場不可。6歳以上は有料。購入したチケットは、PASS交換所にて専用PASSに引換える必要があります。出演者変更に伴う払戻しは致しません。

【福岡公演】
『BEA×Zepp Fukuoka presents FX 2014』
チケット発売中 Pコード215-084
▼3月22日(土)13:00
Zepp Fukuoka
1F立見5000円 2F指定席6000円
[出演]KEMURI/HUSKING BEE/the band apart/フラワーカンパニーズ/サンボマスター/the telephones/グッドモーニングアメリカ/髭/MONOBRIGHT/The BONEZ/BUGY CRAXONE/セカイイチとFoZZtone/きのこ帝国/LIFriends/空想委員会
BEA■092(712)4221
※出演者の変更、キャンセルに伴う払い戻しは行いませんので予めご了承ください。 学生割引(高校生までの学生の方は当日証明書提示でチケット1枚につき1000円キャッシュバック)。未就学児童入場不可。

【長崎公演】
『バンドマンは愛を叫ぶ
~長崎弾き語り編~』
チケット発売中
▼3月24日(月)19:30
長崎Ohana Café
前売御予約3000円
[出演]渡會将士(FoZZtone)/
岩﨑慧(セカイイチ)
Ohana Café■095(827)2405

【名古屋公演】
チケット発売中
▼3月30日(日)18:30
池下CLUB UPSET
スタンディング3000円
[共演]Half time Old
池下CLUB UPSET■052(763)5439

【東京公演】
チケット発売中 Pコード221-730
▼4月25日(金)19:00
shimokitazawa GARDEN
スタンディング3000円
ディスクガレージ■050(5533)0888
※3歳以上はチケット必要。

【大阪公演】
『舞音楽祭2014春』
チケット発売中 Pコード218-349
〈MAⅠ ASIA MUSIC FESTIVAL〉
▼4月29日(火・祝)10:00
舞洲スポーツアイランド 風そよぐ丘
前売り券3500円
5名グループ券3200円(1名分)
10名グループ券3000円(1名分)
[出演]石野卓球/SHINGO☆西成/般若/SKAZI -live set-/SONPUB/あらかじめ決められた恋人たちへ/オバチャーン/空きっ腹に酒/okadada/Metome/片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティ/奇妙礼太郎トラベルスイング楽団/セカイイチとFoZZtone/ALL OFF/Vimclip/BRIDGET/キャラメルペッパーズ/ALEXXX/デジカット/天才凡人/FANTAGROUP/ROYALcomfort/双音家/BAKI/ベリーグッドマン/Cold Tommy/HI-RECK/逗子三兄弟/MEGAHORN/夏木アルバ/FUTURE BOYZ/RAGFACT/CLOWN'S CROWN/他
舞音楽祭事務局■06(6541)6377
※オールスタンディング。雨天決行。高校生未満は保護者同伴に限り入場無料。要身分証明書。5名グループ券は5枚単位(合計16000円)、10名グループ券は10枚単位(合計30000円)での販売。ご来場前に、オフィシャルサイトhttp://my-fes.comを必ずご確認下さい。出演者の変更・キャンセルに伴う払戻しは不可。

【仙台追加公演】
一般発売4月5日(土)
Pコード225-835
▼5月13日(火)18:30
仙台CLUB JUNK BOX
オールスタンディング3000円
G・I・P■022(222)9999

【福島追加公演】
『一花-icihika-FESTA協力編』
チケット発売中 Pコード225-477
▼5月14日(水)18:30
福島テルサ FTホール
一般3500円
高校生以下2500円(当日要学生証)
[共演]The Camels/知る権利
U-ONE MUSIC■024(597)7202

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

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結成10周年記念セルフカバー盤
『and10(2003~2013)』
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