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ピアノとカホンで世界を変える! 話題のインストユニット
→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)が新作『Re:EARTH』を手に
全国ツアー、そして地元大阪で初のカウントダウンへ!!
HAYATO(p)インタビュー&動画コメントが到着

 1台でオーケストラに匹敵するとも称されるピアノと、エモーショナルな響きを持つ打楽器カホンというユニークな2人編成ながら、アグレッシブでオリジナリティに溢れるサウンドで異彩を放つインストゥルメンタル・ユニットの→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)。音楽的造詣に裏打ちされたダイナミックなライブパフォーマンスにも定評がある彼らが、11月20日にニューアルバム『Re:EARTH』をリリースした。「1枚で世界を旅したような気持ちになってもらえたら」という想いと共に、“ワールド・ピース”(世界の平和)への希望を込めた力作だ。この新作を携えて全国ツアーに臨んでいる中、アルバムのこと、ツアーのこと、そして念願だったという地元大阪での初単独カウントダウンライブに向けての意気込みを、ピアノを担当するHAYATOに聞く。

HAYATO(p)からの動画メッセージはコチラ!

――まず、'13年は→Pia-no-jaC←にとってどんな1年でしたか?
 
「僕らにとっては初心を思い出した年になりましたね。きっかけは秋に予定もほぼ決めずニューヨークとナッシュビルとロサンゼルスを回って。デビュー前から大阪でやっていたようなストリートとか、バーにピアノを弾きに行ったりだとかを、アメリカでもやってみようと。で、ニューヨークで久々にストリートをやってみたら、最初は素通りしていく人が多くて…。今までだったら巻き込めたはずなのに、巻き込めなくなっていた。今のライブスタイルにしても、見せ方にしても、一番大事にしているところはやっぱり巻き込み型、一緒に楽しんでっていうところなんで、アメリカに行ったことで、次はこうしてみようぜ、あの曲やってみようぜとか、お互いにもっともっと話し合って…要は密になったんですよね。そういうこともあって、初心に戻れた1年だったなって思いますね」
 
――11月には『Re:EARTH』をリリースされましたが、このタイトルはどういう想いで付けられましたか?
 
「“Re”がレスポンスとか、メールを返信するときに出る言葉で、地球に宛てたメッセージというか、そういう意味を込めたんですね。前作『暁』(‘12)は震災に傷付いた日本へのメッセージを込めた作品で、ツアーを廻ってお客さんがすごくいい顔になってくれたのを見たり、“元気になりました”とか“やっと笑顔になれました”とかいろんなコメントを頂いたときに、音楽にはやっぱり力があるんだなと。特に僕らはインストなんで歌詞がない。なので、聴いてくれた方のイメージに委ねるわけですよね。だから、そうやって“励みになりました”って言われるのがすごく嬉しくて。言葉がない分、海外でも伝わるはずだし、そうやって確信した音楽の力を今度は日本から世界へ、というかこの地球に発信したい。世界中でいろんなことが起きているけど、音楽の力で“ワールド・ピース”を目指せればいいなって。みんながハッピーになれることが一番だし、そういう想いで出来たのが今回のアルバムなんです」
 
 
『Re:EARTH』ということで、いろんな大陸の音楽を取り入れたいなと
 
 
――ちなみに→Pia-no-jaC←はどういったアプローチで曲作りをしているんですか?
 
「メロディだったりフレーズ重視で、景色だったり見たものだったり、そのとき思ったことからも作ったりしますけど、今回は『Re:EARTH』ということで、いろんな大陸の音楽を取り入れたいなと。全7曲入ってますけど1曲1曲違う国の音楽だったりするので、1枚で本当に世界を旅したような気持ちになってもらえたらいいなって。アフリカンビートをはじめ、ボサノヴァ、テクノ、クラシック、和の曲もあったり、いろんなジャンルの曲やテーマを決めて作った曲もありました。今回で11枚目になりますけど、毎回今までやってへんかったこととかジャンルに、ずっとトライしてきてるんですよ。ラテン系のピアノとかリズムとか…吸収したものをそのままやってもコピーになっちゃうんで、オリジナルにするのに結構時間がかかったりはしましたね。いかに→Pia-no-jaC←に昇華するかで」
 
――そういうことで言えば、自分たちの思う→Pia-no-jaC←らしさとは?
 
「多分期待されているのはハイパーな部分だと思うんですが、ピアノとカホンだけの編成なんで、その2人でどれだけ音圧を出せるか、音数が増やせるか。だからライブに初めて来られた方に“本当に2人でやってるんですね!?”とか言われたり、結構打ち込みやと思われてる方もいるみたいで…。でも実際は2人で、この2人が演奏するのを観てるだけでも楽しいというのはあると思うんです。あとは2人の息の合い方だとか、レコーディングも結構一発録りで、クリック(メトロノームの電子音)を使わずにやってみたり。ライブ感を大事にしてるところですね」
 
――実際のレコーディング作業はいかがでしたか?
 
「意識して聴いてもらったら多分分かると思うんですが、ピアノは毎回ベーゼンドルファー製を使ってるんですが、カホンは曲によって合う音を探して変えてるんですよ。重低音を聴かせたいとき、ガンガン攻めたいときはそれぞれこだわって変えたり、曲によってはカホンの音を重ねたりもして。CDでしか出来ないようなことも、色付けということでやってましたね。ピアノは毎回毎回挑戦することがハードになってる気がします(笑)。ジャンルにしろ、テクニックにしろ、前は出来ひんかったようなことにトライしたり。多分同じことやってたら飽きられると思うんですよ。毎回新しいスパイスをというか、ずっと聴いてくれている人にも気付いてもらえるとは思います」
 
――そうやって完成した『Re:EARTH』は、→Pia-no-jaC←にとってどんな1枚になったと思いますか?
 
「どの曲も作っては壊し作っては壊し…難産やったんで、出来た後に聴いたときは、本当にやり切ったと言えるくらいでしたね。ここ最近やっと客観的に聴けるようになってきて、自分で言うのも恥ずかしいんですけど、全然ループして聴いても飽きひんなって(笑)。曲順もストーリーと緩急を考えて作ってますし、アップテンポだったり、バラードだったり、ミドルテンポだったり、張り詰めるところもありますし、本当にずっと聴いていても疲れないんじゃないかなと思っています」
 
 
→Pia-no-jaC←はライブが命やと思ってますから
 
 
――そんな自信作を引っ提げての全国ツアーも始まっています。新作が中心になるのは間違いないでしょうが、どんな構成で臨んでいますか?
 
「今までのツアーはお祭り騒ぎというか、純粋に楽しんでっていう感じでしたが、今回はアルバム自体の物語性がしっかりしてるんで、ストーリー仕立てというか、演劇って言ったら言い過ぎな感じもしますが、ライブを見終わったときに本当に映画を1本見終わったような感覚になる流れにはしようかなと。MCも含めてね(笑)。今までに→Pia-no-jaC←のライブを観たことがある方にすると、あれ!? 雰囲気違うなって思われるようなライブかもしれません。でも、初めての方でも入りやすい、ライブ=1つの作品になればいいかなと思ってるんです。今までは自由というか、もうテンションが上がり過ぎて、曲を飛ばしてしまったりとかもあったり(笑)。今回はそれをすると無茶苦茶になるじゃないですか?(笑) その緊張感はあると思いますね。もちろん1曲1曲を大切にしつつ、自分たちが作ってきた曲に向き合う時間が増えるんじゃないかなと。あと、毎回来てもらった方にお題を書いてもらって、その中からお題を選んで即興演奏する“大喜利ジャック”をやってるんですけど、それは変わらずやるつもりです。だからその日にしか聴けない曲がある…皆さんが曲作りの瞬間を目の当たりに出来るってことですね」
 
――パフォーマンスで言えば、HAYATOさんのキーボードを客席側に立てて弾く奏法も見どころの1つでしょうね。
 
「あれは“3Dピアノ”っていう名前が付きました(笑)。腕がパンパンになるんで、あの奏法を始めてからジムに行くようになりましたけどね(笑)。それも耳だけじゃなく、目で見て楽しんでもらえたらってことから始まったんです」
 
――関西でももちろんライブが決まってますが、大阪では12月31日(火)の大晦日に、森ノ宮ピロティホールでのカウントダウンライブを行いますね。
 
「今までお呼ばれしてカウンドダウンライブに参加したことはあるんですが、→Pia-no-jaC←のワンマンとしては初めてですね。特に大阪は地元なのでずっと何かやりたいと言ってきましたので、デビュー5年目にしてやっと出来るなって。今回のカウントダウンライブはツアーの合い間に入ってくるスケジュールなんですが、ツアーとは内容を別にしたいなと。せっかくのカウントダウンなので、ハッピーに新年を迎えられるように…地元大阪でしか観られないようなことをしたいと思ってます。何より→Pia-no-jaC←はライブが命やと思ってますから。その場の空気感とか爆発感は、やっぱりライブでしか出せないものですし、来てくれたお客さんの表情とか雰囲気でアプローチを変えてますので、本当に生きものやなと。あの場にみんながいてくれるから新しいものが生まれてくるとも思ってるので、本当に大事にしているんですよ」
 
――最後に関西のファンにメッセージをお願いします。
 
「今回初めて→Pia-no-jaC←を知った方もいると思うので、一度でいいからライブを見てもらいたいなと。『Re:EARTH』を引っ提げてのツアーは1つのテーマに沿ってのライブということになりますが、多分一般的に思われているようなライブと→Pia-no-jaC←のライブは違うんじゃないかと思ってます。結成してからずっと、僕たちは“ワールド・ピース!!”と言ってきたので、年齢国籍性別関係なく、どなたでも気軽に遊びに来て頂ければ!」 

 
Text by 金本真一
 



(2013年12月29日更新)


Check

Release

特典DVDも必見! ワールドビートを
響かせる11枚目のアルバム

Album
『Re:EARTH』
【初回限定盤DVD付】
発売中 2500円
BounDEE by SSNW
XQIJ-91006

<収録曲>
01. METROPOLIS
02. Savanna
03. Flor do Sol
04. Triad
05. “Destruction” a moll Op.1,No.38
(Piano Only)
06. 風雅
07. Evergreen

<DVD収録内容>
・Music Video: METROPOLIS
・アメリカ2週間・音楽の旅ドキュメンタリー

【ヴィレッジヴァンガード限定盤DVD付】
発売中 2500円
BounDEE by SSNW
XQIJ-91007

<収録曲>
同上

<DVD収録内容>
2013年9月21日開催「EAT A 野音2
~今年もやります全曲ジャック~」
の中から、もう一度見たい名シーン集

M2.美しく青きドナウ Caribbean Blue
M3.美しく青きドナウM13.Fantasista
M14.The Last Resort
---- クラシックメドレー ----
M15.幻想即興曲
M16.ワルキューレの騎行
M17.小フーガ ト短調 BWV 578M
18.交響曲第5番 ハ短調 作品67「運命」
M19.交響詩 禿山の一夜
M20.ヴァイオリン協奏曲「四季」より
「春」第1楽章
---- EAT A →Pia-no-jaC←メドレー ----
M21.Chaos in "Em"
M22.花音 ~カノン~
M23.雪月花
M24.夜桜~yozakura~
M25.輪舞曲~Rondo~
M26.Friends
----------------------------
M61.Jack
M62.ジ・エンターテイナー
M66.花火 ~HANABI~
M67.PEACEM
69.ジムノペディ 第1番

★Music Video【METROPOLIS】short ver.

【通常盤】
発売中 2000円
BounDEE by SSNW
XQIJ-1009

<収録曲>
同上

Profile

ピアノジャック…ピアノのHAYATO、カホン(ペルー発祥の打楽器)のHIROの2人によって、'05年4月に結成したインストゥルメンタルユニット。ユニット名は前から見るとPiano、後ろから見るとCajon(カホン)のスペルとなる。ロックやクラシックなど、多彩な音楽を昇華したアグレシッブなサウンドが身上。ディズニーやゲームミュージックとのコラボ、宝塚歌劇団への楽曲提供やTVCFにも数多くの曲が使用されている。'12年には葉加瀬太郎とのコラボアルバム『BATTLE NOTES』が第27回日本ゴールドディスク大賞を受賞。11月20日に通算11枚目のオリジナルアルバム『Re:EARTH』をリリースした。また、アルバム収録曲の『Triad』が、品川ヒロシ監督の最新作映画『サンブンノイチ』(‘14年4月1日公開予定)のテーマ音楽に選ばれており、2人も出演を果たしている。現在新作を携え、全国ツアーの真っ最中。12月31日(火)には地元大阪の森ノ宮ピロティホールにて、初のカウントダウンライブを行う。

→Pia-no-jaC← オフィシャルサイト
http://pia-no-jac.net/


Live

年末は地元大阪カウントダウン!
2月にツアーで再び関西エリアへ

『→Pia-no-jaC← COUNTDOWN LIVE
 2013-2014 「Re:MIND」』
チケット発売中 Pコード204-879
▼12月31日(火)22:30
森ノ宮ピロティホール
全席指定5000円
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※小学生以上は有料。未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで膝上可)。 但し、座席が必要な場合は有料。カウントダウン公演のため、18歳未満の方は保護者同伴又は保護者の同意書が必要。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


『→Pia-no-jaC← TOUR 2013-2014
「Re:EARTH」』
チケット発売中 Pコード211-948
▼2月11日(火・祝)17:00
京都KBSホール
全席指定5000円
▼2月23日(日)17:00
神戸チキンジョージ
全自由5000円
▼2月25日(火)19:00
和歌山OLD TIME
全自由5000円
▼2月27日(木)19:00
滋賀U★STONE
全自由5000円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※全席指定は、小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで膝上可)。但し、お席が必要な場合は有料。全自由は、小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

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