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前代未聞のオーダーメイド・アルバムを経て到達した
カテゴライズ不可能な驚異の『NEW WORLD』!
窮地を乗り越え覚醒したFoZZtoneの恐るべき才能
新作ツアー開幕と共に贈る、革命前夜のインタビュー

 昨年、購入者が収録曲と曲順を選べるという前代未聞のオーダーメイド・アルバム『from the NEW WORLD』をリリース。業界のリリース概念すら破壊する大胆なこの試みを成功させて以降、クリエイティブな精神を次々と具現化していくロックバンド、FoZZtone。その話題作にして実験作から収録曲を再セレクト&新曲を追加し、さらに2枚組にまでビルドアップしたニューアルバム『NEW WORLD』は、メランコリックでオーガニック、かと思えばクラシカルでソウルフルetcと、変幻自在にその色を変えていく風景にリフの雨を降らせ、時に叫び、時に高らかに歌い上げるDISC1『ロードストーンズ』、そして、約20分かけて一篇の物語へとドラマチックに誘うDISC2『組曲 白鯨』で構成。もはやカテゴライズすることすら無意味に思わせる、深い音楽愛に基づいた縦横無尽のサウンドスケープは、彼らを驚異の新世界へと到達させた…。メジャーからの離脱、メンバーの脱退、空中分解寸前だったバンドが自らのロードストーン(=方位磁石)を探し求め、再び歩み始めた音楽の旅・第二章。新作ツアー開幕の狼煙と共にぶち上げる、FoZZtoneの決意表明、とくとご覧あれ。

話し声も美声のFoZZtoneからの動画コメントはコチラ!

――今回、この『NEW WORLD』の話を聞かせてもらうにあたって、昨年生まれたオーダーメイドでアルバムを作るというコンセプトがひとつのスタート地点になったと思うんですけど、そこに至った経緯をまず教えてもらえればなと。通常のリリース形態ではない、ホントに新しいやり方だったと思うんですけど。
 

渡會(vo&g)「まずそもそもFoZZtoneのチーム自体が、気質としてすごくフレキシブルというのがあって。メジャーを離れたのもあったし、それを逆にチャンスとして活かそうということで、インディーでどんな面白いことをやるのかを最初にみんなで考えて。そのときにはCDがあんまり売れない時代だし、配信に切り替えるべきかどうかも話したんですよ…でも俺たち、CDがすごい好きだったんですよね。まぁ世代でもあるし、形として手元にあることが大事なことなんじゃないかという気持ちでいて。なら“CDを売るための”企画を考えようという中で、オーダーメイド・アルバムのアイディアが出てきて」
 

――そもそも誰がそれを提案したんですか?
 

渡會「最初の発案は、もうそれこそうちの事務所の社長がノリで(笑)」
 

――そっちサイドからやったんや! 事務所からしたら絶対めんどくさいはずなのに(笑)。
 

渡會「ね(笑)。でも、普通に“面白いんじゃないかなぁ”って。“あ、この人なんも考えてねぇな”って(笑)。絶対にめんどくさいけど企画としては面白いっていうのがまずあって、要はそこにバンドとしての意義をどう見い出すかが大事なんじゃないかと。そもそも僕は、iPodみたいな携帯音楽プレーヤーのシャッフル機能がどうしても好きになれなくて。やっぱり好きなアルバムは頭からケツまで通して聴きたい。じゃあ逆にその選曲を人に委ねることで、聴き手が曲を単体じゃなくて流れで楽しむことが出来るんじゃないか?と思ったんです。消耗品として音楽を捉えると、ダウンロードだったりそれこそコピーしてしまうのが当たり前になっていくと思うんですけど、ひとつの作品に何曲入れて、その連続性やストーリーを聴き手自身が考えるとなると、それがCDである意味とか、ジャケットや歌詞カードがある意味がものすごく出てくるんじゃないかなと」
 

――その人にとってもちょっと特別なものになりますよね。でも、アーティストの作品として考えると、収録曲とか曲順を人に委ねるのはすごく勇気のいる決断だったと思いますけど、それはどうだったんですか?
 

渡會「実際、最初にオーダーメイド・アルバムの案を言われたときは、ちょっとヤダなと思った(笑)」
 

――だって、入らない曲が確実に出てくるもんね。
 

渡會「まぁ10曲の中から8曲を選んでもらうっていう…2曲削るとかマジでホントありえないと思ってはいたんですけど(笑)、でも、やっぱり自分たちもアルバムを作るときに、曲を減らすことでテーマが絞れたり、とてもいい曲だけどニュアンスがちょっと違うから敢えて外すことで、逆に締まった作品になった感覚を味わったりもしたんで。それをお客さんにいきなり強要するのは厳しいかなと思いつつ、でも、どうせならそれぐらいレベルの高いことをいきなり要求しちゃった方がいいんじゃないかと。お客さんの反応としては、そりゃ最初はもちろん“これ、2枚買わせようって作戦じゃねぇの?”って」
 

――なるほどね。今のご時勢の枚数買わせて稼ぐやり方じゃないかって。
 

渡會 「でも、結局全曲欲しいから2枚買う人っていうのは結構少なくて。それよりも友達同士で相談し合ってどの曲を選ぶかとか、シェア出来るようにとか、あるいは2曲外した理由を“自分はこういうコンセプトで…”とかコメントをくれる人もいて、ふた開けてみればお客さんも楽しんでくれたことが嬉しくて」
 

菅野(b)「ちゃんと誇りを持って、自分の選曲はこうだと言ってるお客さんが本当に多くて、そこはもう感心というか感動すら覚えるぐらい。よくこんなめんどくさいことちゃんとやってくれたよなって(笑)」
 

竹尾(g)「実際めんどくさい作業なんですよ。それでもいろんな人の選曲の理由とかを読んでるとなんかこう…自分たちの音楽って、ちゃんとお客さんに寄り添っていけてたのかなって感じられたのが嬉しかったですね。“この曲から始まりたいからこの曲順にしました”とか…その人の人生にのっとって、俺らの音楽も生きてるのかなって思うと、そういうファンがいるのが俺たちの自信にもなるし、やってみてすごくいい企画やったなと思いましたね。最終的にこのやり方が定着したら、俺たちの勝ちやと思ったんですよね。その分作業は鬼のように大変なんですけど(笑)」
 

――これ、最初のロットが1000枚だったからいいものの…。
 

竹尾「1万枚2万枚やったらもう…」
 

渡會 「アルバイトをいっぱい雇えば…ってすいません、単価上がっちゃいます(笑)」
 

――オーダーメイド・アルバムにそれぞれ記載される購入者の名前が合ってるかの確認とかもね。
 

渡會 「そのチェックは大変だったもんね…」
 

竹尾「まぁけど、お客さんが欲しいものをオーダーするっていうのは、買物の一番正しい姿やと思うし。よくアルバムで捨て曲が…とかって言うじゃない? だったらその曲はいらないでしょと。お客さんの創造性にどんどん訴えかけていって音楽ファンが増えていくことによって、聴く人たちの耳も向上していくと思うんで。“こういう音楽のカッコよさがお前ら分かるか?”って、俺たちが自信を持ってやっていきたいと思うんですよね」
 

――今までリリースしてきた頃には分からなかったことが分かりましたよね? ただ普通にCDを出して、その反響がお客さんから返ってきて…っていうレベルじゃない。
 

竹尾 「だって変な話、住所とかまでリストに載ってるから、“うわ、めっちゃ家近いやんコイツ!”みたいな(笑)。こんな近くにファンおったんや、コンビニ行くときにちょっとヒヤヒヤするわ~って(笑)」
 

菅野「いや~本当にそれは思いました(笑)」
 

――しかも、これを買った人はFoZZtoneのこと結構好きやからね(笑)。何となく聴いてみよレベルじゃない。
 

竹尾「多分会った瞬間に即バレ(笑)」
 

――『NEW WORLD』を初めて聴いたときの印象は、もうホンマに好き勝手やってるなと(笑)。でも、こんなに自由で解放的でクリエイティブな音楽をやれる環境はなかなかないと思うんで、それは自分たちのフィールドをインディーズに戻したことが、すごく意味のあることになっていると思う。メジャーのレーベルで同じことは絶対にやらせてくれへんと思うから。
 

渡會 「そうですね」
 

――その結果、FoZZtoneからこういう異端の作品が生まれてくるんやったら、それはホントに意義がある。まぁ誰が見ても絶対にめんどくさいのは分かってるオーダーメイド・アルバムをFoZZtoneが成し得たことで、音楽のみならず、リリース形態とかもっと大きい仕組みすらバンドから変えられるのを提示出来たのは、すごく面白いよね。
 

渡會 「もう本当に。でも、別にオーダーメイド・アルバム企画が主流になればいいなんて思ってなくて。今はこういう時代だから、1つ1つムダでもいいから試す価値があると思ったんですよね。それは商業的な意味合いももちろんなんですけど、それ以上に音楽をちゃんと信頼していいんだなって。そういう意義のあることをどんどんやっていきたい。まぁ意義があることはだいたいめんどくさいことにはなるとは思うんですけど、やれて良かったですね」
 

――音楽ってインスタントなものじゃなくて、実はそれぐらい手間をかけたりめんどくさいこともやったりして愛していくような…まぁ趣味と言われるものの中でも、人生を変えてくれるものでもあるんでね。
 

渡會「普通に工場に発注して、CDが出来上がってきて、その1枚1枚に指紋が付かないように白い手袋して(笑)並べて、みたいな。今回のCDはいわゆる新鮮な野菜みたいに、“産地直送”とか“誰々さんが作ってます”みたいな説得力がある。冗談抜きで1枚1枚心を込めて作りましたね。それが出来たのは自分たちにとって一番いい経験だと思います」
 

――今は違法ダウンロードに苦しんでいるバンドがいたり、CDが売れへん時代っていうのもあるけど、まだまだやってないことがあるんやなって、いろいろ思わされますね。今回はまずCDのリリース形態自体の面白さがありましたけど、メジャーを離れて、自分たちの音楽を地に足付けてやっていくとき、そもそもどういう内容のアルバムを作ろうというプランはあったんですか?
 

渡會 「オーダーメイド・アルバムに関しては、お客さんに全部預けてしまうのもあるんで、そういう意味ではいい線引きが出来た気がしてて。“こういう作品にしてやるぜ!”っていう燃えたぎる欲求がありながら、同時に“好き勝手やってよ”みたいな感覚もある。今までは欲求オンリーでやってきたんですけど、バランスとしては相反するものを同時に抱えながらやる感覚でしたね」
 

竹尾「制作の本質というか、やりたいことをやるエネルギーの大事さを今回は感じたというか。メジャーを離れて自分たちで何とかするしかない、切り開いていくしかないところで音楽をやってると、本当にやりたいことしかやりたくなくなるというか、打算的ではなくなっていく。結局そういう音楽が一番強いんじゃないかなって思ったんで、どんどん追求していきたいと考えるようになりましたね。言ってみればそんなにこう…頭のいいバンドじゃないんですよ。誰が聴いても“これはいいね~”って万人受けをするような曲をポンポン作れるバンドじゃないし、そんなことをやりたくて音楽をやってるわけじゃない。それよりもまず、自分たちのやりたいことを全力でやり切る方が大事やなって。そこがこの作品が一番大きい意味を持ってる部分じゃないですかね」
 

菅野「俺が最後にFoZZtoneに入ったんですけど、当時はいろんな要素やメロディが絡み合ってて、“いったいこの曲どうやって成立してるんだ?”みたいな曲が本当に多かったんですよ。その頃の曲がすごく好きだし、でもそれがいつしか、“ここはちょっと抑えておこう”とかバランスを取るようになって…結局、こうすれば売れるかもと思いながら作ってても、“あれ? 売れなかったな”って(笑)。あの我慢は何だったんだ!みたいな。やっぱり楽しくないと続けていけないし、やってる意味が全くない。だったらもう自分たちのカッコいいと思うことを作品に詰め込んで、それをいいと思ってくれる人がいるならそれは素晴らしいことだと思うし。今回のアルバムで認識は変わりましたね」
 

――言われるようにやって売れたんだったらね、それはひとつのきっかけとしてアリだけどね。
 

竹尾「もうビックリするぐらい売れなかったよね(笑)」
 

――アハハハハ!(笑)
 

渡會「某メジャーレーベルさんにはいろいろ引っ張ってきてもらって、僕らも湯水のように金を使ってね(笑)」
 

――まぁなかなかね、タイミングとか運とかいろいろあるけどね(笑)。
 

渡會「そういう意味ではタイミングとしても、今までの経験をやっと消化して、自分のものにし始めてるのかなと」
 

――FoZZtoneって正統派でタフなロックバンド然とした雰囲気があったけど、今回の『NEW WORLD』を聴いたとき、もうロックバンドというカテゴライズすら果たして正しいか分からんなってちょっと思ったんですよ。アレンジも含めて曲の世界観がすごく広い。それにすごく驚いたんですよね。でも作品を通して、オフィシャルのHPにも通じるような“旅感”もちゃんとある。
 

竹尾「ロックバンドって聞いて何となくイメージする音があるじゃないですか? それがあった方が分かりやすいし届きやすいのもあって、俺たちもそういう風にした方がいいんちゃうかとか、いろいろ悩んだ時期もあったんですけど…でも、俺たちが好きだったバンドの盤って、いろんなジャンルの音が入ってて、音楽がホンマに好きなんやな~っていうのがすごく伝わってくる。だから表現として1つのジャンルの音しか使わないのはちょっと違うなって思うんですよね。例えばこういう感情を表現したかったらこういう音が欲しいとか、バラエティが豊かになっていくのは当然じゃないかなと思うんですよね」
 

渡會「バラエティ豊かって、デビューしたてのバンドにとっては実はものすごくマイナスにとられて…最初は“何系にしていきましょうかね?”みたいな(笑)。ラジオに出ても、それこそレコード会社の人たちと話をしてても、FoZZtoneは何系だろうね?みたいな探り合いがあったんですけど、でもそのときから本当は、別にそんなのどうでもいいよって思ってたし。今は妙な自信を持ってしまったので(笑)より強く思うのは、他のバンドが全くたどり着いていない表現が確実にあって、雑食だからこそ俺たちはそれをやれてるんだって気付いたんですよね。それって大げさに言うと、ビートルズのアルバムを聴いて、めちゃくちゃバラエティ豊かだなって思うのと全く同じ感覚だし、サザンの曲を聴いて、むちゃくちゃやりまくってんなって思うのと同じことで。そういうアルバムを聴いて楽しいと思うように、自分たちのアルバムもそうでありたい」
 

――今回はさらに今どき2枚組で、しかもDISC2は『組曲 白鯨』ってプログレかい!と(笑)。これもかなりの挑戦やと思うね。このアイディアはクラシックをテーマとして、先に発表されていた『白鯨』の世界を大きくしていったということでしたけど。
 

渡會「2枚組とか、あるいは30分で1曲ぐらいのひどい曲とかって(笑)、それだけでちょっとしたトピックとして語れるからいいんじゃねぇか?っていう話をまずしてて。まぁオーダーメイド・アルバム企画をやれてしまったので、周りも今なら出来るんじゃないかとちょっと思ってて、“やっちゃいなよやっちゃいなよ”って煽るみたいな。で、“もうしょうがねぇな。やってやるけど、ちょっとひどいことになるからな!”って(笑)。最初に『白鯨』が出来上がったとき、録ってるときもライブでやってるときも面白い曲だなぁと思ってたから、この曲はもっと大げさにしてもいいんじゃないかと、どんどん最初のデモにアイデアを出して付け加えていって…メンバーとPCとエンジニアで曲を作ったのも新しい試みでしたね」
 

――先に発表された『from the NEW WORLD』収録曲に加えて追加された今回の4曲の新曲は、同時期にもう出来ていたのか、それとも後で書き下ろしたのかで言うと?
 

渡會 「『口笛男』(M-1)はもう完全に思い付いたから録っときたいみたいな感じだったし、『Sir Isaac!』(M-9)は完全に『Stone in the black boots』(M-8)と連続させるのを狙って作ってるんで、そういうものもありつつ」
 

――この『Stone in the black boots』(M-8) 『Sir Isaac!』(M-9) 『HELLO,C Q D』(M-10)の流れはもう圧巻ですね。泥臭いテイストからロックオペラに昇華していくようなドラマチックさがあるというか。DISC1にも『ロードストーンズ』というタイトルが付いてますけど、これはどこから?
 

渡會 「2年ぐらい前にちょうどメジャーを離れるとき、僕自身すごく不安だったんですよ。強くならなければいけない、大人の人たちが今まで用意してくれていた道筋を、これからは自分たちで全部やらなければいけないと思ったとき、砂漠にポンと放り出されたような気分になったんです。そのとき、心のあり方の象徴として、方位磁石=ロードストーンみたいにいつ見ても北を指してるようなものがあれば、すごく安心すると思ったんですよ。大航海時代だったり昔シルクロードを歩いていた人たちとかって、実質的にそのロードストーンに心を支えられていたと思うし。FoZZtoneにとってのそれは何だろうと考えたとき、僕が曲を書いてフロントに立っているので、自分がメンバーにとってのロードストーンでなければならないと思ったし、曲の中でソロパートがあるときは各々がそうでなければならないと思う。あるいはお客さんにとっては、俺たち全員が輝いて、そういう存在でなければならない。本当にたくさん、ロードストーンに成り得るものがあって。あとは自信を持ってそれを信じるか、行動するか」
 

――うんうん。
 

渡會「やっぱり音楽って楽しいとか、もちろん逆に苦しいっていうことも原動力になってると思います。だから正直、現時点ではまだ、自分にとってのロードストーンは何かと言われても決めかねる。でも、こういう時代だからこそ、何かしらみんながロードストーンみたいなものを求めているんじゃないかと思うんです。今まで活動してきた中で俺たちは、時間も人もつながりも、いろんなものを失ったと思うんですよ。でも、じゃあ逆に何を勝ち取ったのか? それを1つ1つ確認していくことでバンドはまた息を吹き返すし、それがパワーになると思うんです。今はそうやってもう1度自分たちを取り戻していくことで、ようやくお客さんに対してパワーや元気を与えられるサイクルに戻ってこれた。今作は、バンドの成長だったり今まで歩んできた歴史も全部ひっくるめて、同時に俺らの人としての人生経験、未来への気持ちも込められたんじゃないかって。ずっと前から密かに、次に作るアルバムは『ロードストーンズ』になるだろうなって、自分では勝手に思ってたんですけどね」
 

――あと、今回のオーダーメイド・アルバムは、タワーレコードとの連動企画もさらにあって。CDショップというお客さんと一番近い場所にいる人が、FoZZtoneのアルバムをめぐってあーだこーだ考えてくれるのも嬉しいし、各店舗の曲数もまちまちやし面白いよね。でも、これ全種類手に入れようと思ったらめっちゃ大変ですよね(笑)。
 

渡會「だから、そういうのやって欲しくないです。全然おすすめしません。好きなの1枚だけでいいんです」
 

――ただリリースして、プロモーションして、ツアーやって、次どうしよ?っていうルーティンの流れとはまた全然違うというか。アルバム1つでこんなにみんなでワイワイ言えたんやって思いますよね。
 

渡會 「単純にこのバンドが好きとか嫌いとかいうレベルじゃなくて、話題を提供出来てる気はしますよね」
 

――『NEW WORLD』が完成したとき、それぞれどう思いました?
 

渡會「うーん、このアルバム、ちょっと俺自身もカテゴライズ出来ねぇなって。DISC1の『ロードストーンズ』だけでもいいのに、DISC2の『組曲』もなんでいっしょに入ってるの!?みたいな(笑)。我ながら他にない新しいアルバムになったなと思います」
 

菅野 「これを聴いてもらったら、多分その人の人生観とか音楽に対する印象がすごく変わるんじゃないかと思ってるんです。“聴いたことねぇよこんなの”っていうアルバムが出来たと思うんで、何とかして聴いてもらいたい」
 

――そこですよね。
 

菅野「本当に。でも、そこで一歩踏み出してくれた人はこっち側としても信じられるし、ライブでも曲を伝えていきたいですね。とにかく何とかして聴いて(笑)」
 

竹尾 「2枚組ってね、俺の勝手なイメージなんですけど、バコって開けるあの…」
 

――厚みが2~3cmあるゴッツイやつね。この帯どうやってしまったらいいのっていう(笑)。
 

竹尾 「俺の憧れてたデュアン・オールマンのライブ盤とか、The Whoの『四重人格』とかロックの名盤と言われてるような…俺の好きなアルバムって結構2枚組が多かったりするんですよ。だからそういうものに勝手に肩を並べた感もあったし。でも、『NEW WORLD』はパッケージも通常のサイズで収まってるんで、2枚組とは言え棚に並べやすい(笑)。1枚だと思って買ったら、お得な2枚目が!みたいな(笑)。バンドの2枚組のアルバムって、絶対にマジックがあると俺は思ってて。リスナーの人がそれを感じてくれたり、俺たちを通じて“2枚組って他にどんなんあるんやろ?”って興味を持つきっかけになって、どんどん音楽を好きになってもらえたら、俺らもやっぱ嬉しいなって」
 

――今日び2枚組っていうだけでもうロックです(笑)。すごく充実した作品が出来て向かうツアーに関してはどうですか? 関西公演は10月2日(日)の梅田Shangri-Laで。それこそ『白鯨』をどうやって再現すんねんっていう話ですけど(笑)、ライブのレパートリーも考え甲斐がある作品ですしね。
 

渡會「せっかくこういうアルバムが作れたんで、ライブにおいても新しいライブバンドのあり方みたいなものを提示しようじゃないかと。今まではとにかくお客さんがたくさん汗かいてワーキャー言って、“なんか楽しかった~”って帰り道で思ってもらえればOKっていうのがあったんです。けど、自分たちが観に行ったライブで記憶に残ってるのって、すごくノレたとかいうことより、もっと違う感情がそこにあった気がして。今回の作品も多分それを要求してないと思うんですよね。アルバムをどう再現して、ライブとしてどう演出するのか、期待して待ってて欲しいですね」
 


Text by 奥“ボウイ”昌史




(2011年9月30日更新)


Check

Release

渡會がアートワークも手掛けた2枚組
劇的な新世界を見せる話題の新作!

Album
『NEW WORLD』
発売中 3200円
TIME'S MARK
XQKN-1001

<収録曲>
DISC1『ロードストーンズ』
01. 口笛男
02. ENEMY
03. 4D
04. レインメイカー
05. ロードストーン
06. slow flicker
07. Jaguar in the stream
08. Stone in the black boots
09. Sir Isaac!(サーアイザック)
10 . HELLO,C Q D
11 . 海へ行かないか
12 . ロードストーン

DISC2『組曲 白鯨』
前編:可視海 Visible sea
01. Ishmael said(イシュメル セッド)
02. 明くる朝 ~HEY MR.BACKPACKER
03. オシュグッド
後編:不可視界 Invisible see
04. missing mass
05. Strike the sun ~fanfare
06. tempestoso(テンペストーソ) ~coda

Profile

フォズトーン…‘01年、ジェフ・ベックやジミー・ペイジ、スラッシュなどのギターヒーローに憧れた竹尾典明(g)と、ビートルズやサイモン&ガーファンクルに幼少の頃より親しんだ渡會将士が(vo&g)が出会い、FoZZtoneの前身となるバンドがスタート。’03年、邦楽ロックをルーツとし、レッド・ホット・チリペッパーズ、ベン・フォールズ・ファイヴなどを好む菅野信昭(b)が加入。’07年にミニアルバム『景色の都市』でメジャーデビュー。’10年、購入者が曲順を選べる業界初のオーダーメイド・アルバム『from the NEW WORLD』企画を実施し話題に。同年9月にドラム越川慎介が脱退。’11年7月に2枚組の最新アルバム『NEW WORLD』を発表。

・渡會将士(vo&g)
「僕は天才です。音楽、美術、文学、およそ芸術でくくる事が出来るものには万能とも言える黄金の右脳を持った天才なのです。以後お見知りおきを」
(11.4.23 赤坂BLITZワンマンの自己紹介にて)
※作詞、作曲、アートワーク、
ライナーノーツ、他を手掛ける。

・竹尾典明(g)
「彼は子供です。この2011年の現代に、80's HR / HMの様なギターヒーローになる事を真剣に追求している化石のような子供です」
(同日、渡會談)
※作曲を手掛ける。マーシャル三段積み。
メインギターはレスポール。
無類の酒好き、釣り好き。

・菅野信昭(b)
「彼は凡人です。髭の濃い凡人です」
(同日、渡會談)
※一部作曲を手掛ける。

FoZZtone オフィシャルサイト

http://www.fozztone.com

Live

『NEW WORLD』の世界をライブで
レコ発ツアーがいよいよスタート!

『Lodestone Tour Ⅳ
“at the NEW WORLD”』
▼9月30日(金)19:00
名古屋ell.FITS ALL
オールスタンディング3200円
サンデーフォークプロモーション
■052(320)9100

久々の大阪ワンマンが
梅田Shangri-Laにて間もなく

チケット発売中 Pコード142-472
▼10月2日(日) 18:00
梅田Shangri-La
オールスタンディング3200円
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。

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チケット発売中
▼10月5日(水)18:30
岡山CRAZY MAMA 2nd Room
前売2000円
[共]nano RIPE/THE BEAM/
ADULT PLIN/他
CRAZY MAMA 2nd Room■086(225)9014

チケット発売中 Pコード145-146
▼10月7日(金)19:00
福岡graf
前売3200円
キョードー西日本■092(714)0159
※6歳未満入場不可。

チケット発売中 Pコード142-156
▼10月14日(金)19:00
仙台LIVE HOUSE enn 2nd
オールスタンディング3200円
G・I・P■022(222)9999

チケット発売中 Pコード142-778
▼10月21日(金)19:00
新潟CLUB RIVERST
スタンディング2800円
[共]LOST IN TIME/セカイイチ/
桃野陽介(from MONOBRHIGHT)
FOB新潟■025(229)5000

チケット発売中 Pコード142-785
▼10月24日(月)19:00
金沢バンバンV4
スタンディング2800円
[共]セカイイチ/桃野陽介(from MONOBRHIGHT)
FOB企画■076(232)2424

チケット発売中 Pコード143-421
▼11月2日(水)19:00
恵比寿LIQUIDROOM
▼11月5日(土)18:00
東京キネマ倶楽部
スタンディング3200円
ディスクガレージ■03(5436)9600
※3歳以上はチケット必要。
公演内容に関する詳細は問合せ先まで。

12月にはカミナリグモとの
ガチンコ2マンが大阪で!

一般発売10月29日(土)
Pコード152-695
▼12月8日(木)19:00
梅田Shangri-La
オールスタンディング2800円
[共]カミナリグモ
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。

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