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どうやってプログラムを組んだの?
京都シネマのインターンシップ生がいよいよ開幕する
《ぴあフィルムフェスティバル in 関西》各プログラムを解説!

映画の新しい才能の発見と育成をテーマに1977年からスタートし、今年で38回目を迎える映画祭《PFF(ぴあフィルムフェスティバル)》が、関西では10月29日(土)~11月4日(金)京都シネマ、11月3日(木・祝)~6日(日)神戸アートビレッジセンターで開催される。自主映画のコンペティション部門「PFFアワード」をはじめ、「8ミリ・マッドネス!!」「映画のコツ」「傑作発見!」などの企画もあり、今年も多彩なラインナップが揃うが、「興味はあるけど、自主映画って何だか難しそう」「イマイチ何を観たらいいのか分からない」という声も少なくないはず。そんな方々のために今年の関西開催に向けていろいろと考え、プログラムを組んでくれた京都シネマのインターンシップ生(上の写真の3人)に各プログラムを解説してもらった。

Aプロ
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比較的長く、シリアスな『傀儡』の後に、短編ながら強烈なインパクトを残す『楽しい学校生活』、そして3本目にコメディの要素が強い『限界突破応援団』を選びメリハリのあるプログラムにしました。
 

Bプロ

Bプロ.jpgヴァニタス』が学生の人間関係を扱っているのに対して、『回転』はおじいちゃんおばあちゃんの生活を映している、という対比。今回プログラムを組むにあたり、どのプログラムもバラエティ豊かにすること、できるだけ偏りが生じないようにすることに心掛けたので、このプログラムもあえて離れた世代を扱う作品を組み合わせ、対比させる形にしました。

 
Cプロ
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ネットでもすでに話題となっていて見どころであると考えている『花に嵐』をいかに活かすかを考えました。『山村てれび氏』では「物」と「人」の関係性、『花に嵐』ではドキュメント要素の中にもエロスがバランスよく入っており、生の人間関係を垣間見ることができる。『おーい、大石』では一人の人間から社会全体を見ることができる、と考えております。
 
Dプロ
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まず高校生のはちきれそうな、自分や自分の周辺(内)に対するいら立ちを描いた『溶ける』、次に大学生の日本や平和(外)対する疑問や気持ちをぶつけた『人間のために』。自分たちは内、外、と捉えたためこの2作品を続けて上映することで対比を際立たせたい。冒頭からの2作品(特に『人間のために』)が緊迫しており、鑑賞にもエネルギーを消耗すると考え、3作品目は愛というテーマをツケモノを用いて軽快に描いている『ツケモノの子』を選びました。
 
Eプロ
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・『食卓』はブラックコメディー、『福島桜紀行』は感動のドキュメンタリー、『DRILL AND MESSY』は性やアートについて。三種テーマは様々だがまさにバラエティ豊かなプログラムとなっていると思います。
 
Fプロ
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このプログラムのテーマは「身の回り」。『また一緒に寝ようね』では主人公を取り巻く二人の男性との関係性や展開に注目、『私の窓』では前半は祖父や地元の友達との日常、後半は主人公が都会に出てからの日々を描いており、その空気感に注目。『波と共に』では戻りたくても戻れない難民の男性と、戻りたくない被災者とが共に暮らし、そこから自分の新しい居場所を見つけていく作品で、登場人物の心の動き、変化を感じることができる。
 
Gプロ
Gプロ.jpg
・脆い学生ヒエラルキーによって小さな出来事をきっかけに堕ちていく大学生を描いた『バット、フロム、トゥモロー』、そしてファンタジックでありながらゾッとするような空気の漂う『シジフォスの地獄』、と2作品不穏な空気がと続くため、3作品目はじんわり心が温まるような『もっけのさいわい』を選びました。



(2016年10月26日更新)


Check

Event Data

《ぴあフィルムフェスティバル
 in 関西》

「PFFアワード」
1プロ当日800円(前売なし)
「8ミリ・マッドネス!!」/「映画のコツ」/「傑作発見!」
前売1200円 当日1500円
会員&ぴあ割1200円

※京都シネマ、神戸アートビレッジセンターどちらの会員様も会員証の提示でどちらの会場でも割引料金で鑑賞可。
※ぴあ割は、「ぴあ映画生活」会員メルマガ特別クーポン、MOOK「ぴあ Movie Special」、ぴあカードのいずれかをご呈示ください。

【公式サイト】
http://pff.jp/38th/

今年は3名の関西出身者が入選! 世界最大級の自主映画コンペティション 「PFFアワード」の入選作品20本が発表に
https://kansai.pia.co.jp/news/cinema/2016-07/pff2016.html


▼10月29日(土)~11月4日(金)

京都シネマ
http://www.kyotocinema.jp/

京都シネマインターンシップ生[2016]ツイッターアカウント
https://twitter.com/kyoto_c_intern


▼11月3日(木・祝)~6(日)

神戸アートビレッジセンター
http://kavccinema.jp/