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ホーム > インタビュー&レポート > 松田翔太、調子にのるハマケンを「(ステージから)落とすよ」 映画『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』 松田翔太、浜野謙太、熊切和嘉監督が登壇した 大阪舞台挨拶付き先行上映会レポート

松田翔太、調子にのるハマケンを「(ステージから)落とすよ」
映画『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』
松田翔太、浜野謙太、熊切和嘉監督が登壇した
大阪舞台挨拶付き先行上映会レポート

9月3日(土)より全国公開される、映画『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』の舞台挨拶付き先行上映会が17日、大阪市北区・梅田ブルク7で開催され、松田翔太、浜野謙太、熊切和嘉監督による舞台挨拶が行われた。

大歓声と大きな拍手が巻き起こる中、3人が颯爽と登場。会場の歓迎ムードを浴びながら松田は「大阪は日本で一番ノリがいいですよね」と話し、集まった大阪のファンを喜ばせた。その後、「本当にノリがいい。翔太くんだけでなくぼくにまで手を振ってくれて!」と、浜野が観客に愛想を振りまきまくると、「ハマケンが調子にのってる…。(ステージから)落とすよ」と松田。登場早々から、絶妙な掛け合いでふたりの関係性を見せてくれた。
 
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本作は、冨永昌敬、茂木克仁、真利子哲也、熊切和嘉といった日本映画界の精鋭たちがそれぞれ各話を演出し、話題を呼んだテレビドラマ『ディアスポリス-異邦警察-』の映画版。ドラマの7-8話で演出を手がけた熊切が映画でも監督を務め、密入国者だけの自治社会と、そこで弱き者を助ける裏ケーサツの活躍を描く。
 
主人公は、複数の言語を操る国籍不明の警察署長。ドラマ・映画を通してこの久保塚という役に挑んだ松田は、「4ヶ月ほど久保塚を演じて、もう生活の一部のような存在です。演技しているのか素の自分なのかも分からないくらい」と振り返り、自身でもはまり役と感じている様子だった。
 
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浜野は「(自身が演じた鈴木について)元銀行員でちょっと上品。無国籍地帯な物語の中で、日本人代表みたいな感じですね」とサラッと解説。しかし、それを横で聞いていた松田が笑いをこらえきれず「よくそんな適当な返しできるね(笑)」とツッコむと会場は爆笑に。それを受けて、「このバチーンと突き放される感じが気持ちよくてね~」と浜野が嬉しそうに笑うと、会場はさらなる大爆笑となった。
 
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そんなふたりを見て熊切監督は「さっき3人で一緒にごはんを食べてたときもそうだったんですが、このふたりが並ぶと掛け合いがどんどん膨らんでいくし、久保塚と鈴木に見えてきますね。ぼくがそれを横から撮って面白がっていた感じです」と撮影時の様子を明かした。
 
作品の中でもこのままの関係性で登場しているふたり。その凸凹コンビ感については、「久保塚はいろんな国に行っていろんな経験をしているバックグラウンドがあるから困難にも立ち向かえる。でも鈴木はそういうのがなくて、ただ単に横柄でハートだけが強い。それがぼくらの良いバランスなんじゃないかな。あと、ぼくたち相思相愛だから!」と松田。そのコメントを聞き喜んだ浜野が「え?聞こえなかった。もう1回言って!」と甘えたが、その後松田は「顔に小豆ついてるよ」と浜野のホクロいじり。ケラケラと楽しげに笑っていた。
 
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また本作の舞台となる“裏東京”にちなみ、「知っている“裏大阪”はありますか?」の問いに、「新世界ですかね」と松田。「1回だけ行ったことがあるんですが、靴が片方だけ売っていました」というエピソードを披露。ミュージシャンとしても活動している浜野は、まさに裏なんばと呼ばれるゾーンににある元キャバレーのライブホール味園ユニバースについて触れ「どう説明すればいいのか分からないけど、タイムスリップしたような場所で面白かった」と話した。そして、大阪芸大出身で当時5年ほど大阪に住んだことのある熊切監督は「学生時代、友人がバイトしていたトビタシネマで映画をよく観ていたんですけど、その友人がバイト時は防弾チョッキを着ていて…」とまさかのディープすぎるエピソードを告白。20年近く前の話ではあるが、松田、浜野はもちろん、観客も「えええ!」と驚いていた。
 
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3人はこれから映画を観る方々に「今までたくさん映画を撮ってきましたが、本作が一番、無意識に自分の好きなものが出すぎなくらい出た映画になりました。楽しんでもらえたら嬉しいです」(熊切)、「一足先に見て、とても感動したので、これから見る方々がうらやましいです。それくらい自信がある作品になっています。楽しんでください!」(浜野)、「こだわりのある監督が4人も関わってドラマを作り、熊切さんに映画まで作っていただいて。このプロジェクトはぼくみたいな俳優にとっては夢のような企画です。このプロジェクトの発想が生まれた時点でぼくは成功を感じました」(松田)と胸をはり、本作への自信を覗かせるメッセージを贈った。



(2016年8月17日更新)


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Movie Data

©リチャード・ウー,すぎむらしんいち・講談社/映画「ディアスポリス」製作委員会

『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』

▼9月3日(土)より、梅田ブルク7ほかにて公開

出演:松田翔太 浜野謙太 須賀健太 NOZOMU OMSB 木原勝利 宇野祥平 政岡泰志 康芳夫 / 安藤サクラ / 柳沢慎吾

監督:熊切和嘉
脚本:守屋文雄 熊切和嘉
音楽:渡邊琢磨

原作:「ディアスポリス-異邦警察-」(講談社モーニング刊)
脚本:リチャード・ウー 漫画:すぎむらしんいち

【公式サイト】
http://www.dias-police.jp/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/169818/